習慣は肥満、脂質異常症、糖尿病などの代謝性疾患と密接に関係しているが、食習慣を朝食、昼食、夕食に分けて血糖値に及ぼす影響を検討した報告はない。
今回、愛媛大学大学院医学系研究科医学専攻 消化器・内分泌・代謝内科学の吉田氏らは、
愛媛県の6医療施設で自己記入式質問表による調査を受けた日本人2型糖尿病患者1,151例を対象に、食習慣と血糖値の関係を検討した。
朝食または昼食に費やす時間とHbA1cとの有意な関係は認められなかったが、夕食に費やす時間が短いとHbA1cは高かった(p=0.0171、one-way ANOVA)。
夕食に費やす時間と関連する背景因子を検討したところ、性別、週3回以上の飲酒が同定された。
また、これらの交絡因子を組み入れた重回帰分析においても、夕食に費やす時間とHbA1cの有意な関係が認められた。さらに、夕食の開始時刻とHbA1cとの関係を検討したところ、
開始時刻が遅いほどHbA1cが高いことが明らかとなった(p=0.0181、one-way ANOVA)。本研究の結果から、日本人2型糖尿病患者では、夕食にかける時間または夕食の開始時刻と血糖値との関係性が示された。