第3章「行列式と固有値」を読むよ。

行列式
行列式の幾何学的意味は「体積拡大率」。はい終了。

線型代数とか微分幾何とか、「記号が規則的に出てくるのをうまく簡約する」っていうのは数学的本質。行列のn乗計算とかね。ただこの部分は長沼の趣味(主義)に反するんじゃないの?具体化じゃなくて典型的な抽象化なんですけど。

固有値
本書第1版では固有値のイメージが持てなかったらしい。でも物理では古典物理における振動とか量子力学とかで固有値の意味を追求しまくりだと思うけどね…
本書第2版では特殊なケースについてのみ、固有値のイメージ化が図られたらしい。固有値はエネルギー固有値、固有ベクトルは波動関数(固有関数)。で、長沼のキーワードは「対角化」。
p50ではジョルダン標準形についてもちょこっと書いてる。
関数解析を線型代数で置き換えてそれなりに関数空間を理解するにしても、線型代数(ベクトル空間)は便利だし必須だろう。関数をベクトルとして扱う(抽象性に頭を慣らす)ってことだ。

本章は全く長沼らしさ(素朴なモデル化)がありませんでした。