僕はこの映画を見て、思ったことがあるんです。それはね、英国人と日本人、よく似ているいうことがわかったの。英国はアメリカと違って、木下恵介、山田洋次なの。
 つまり『二十四の瞳』や『寅さん』みたいなセンチメンタルが入ってるの。アメリカには絶対ない感覚。英国には、とにかく頑張ってやれよ、なんていうのがある。甘いけど、そうかぁ、と思ったね。
 英国人はどこか日本人と似てますよ。ハートウォーミング、歯をくいしばる、ひたむき。心のね、センチメンタル。『ブラス!』の、最後に成功、優勝するところ、英国はこんな感覚を持っていたかと、この映画の心がわかった気がしました。
 僕は英国映画、ヒッチコックばかり見てたの。違うんだ、こっち、『ブラス!』の涙もろさのほうに英国がある。これは一つの発見でした