>>127
仏滅後の仏教理論界を席巻した説一切有部は、その名の通り、「この世の事物は有る」にこだわった。
それに対する反動として登場した中観派の空思想は、「この世の事物は無い」にこだわった。
この2つを止揚する、正・反・合の「合」にあたるのが唯識論


補足だけど、般若心経というのは、この中の2番目の人たちが書いたもの

つまり、「無い」にこだわる人たちが、「有る」と主張した人たちを批判するために書いた内容

わずか二百数十字の中に、「無」という字がどれだけ出てくることか

「仏教思想を凝縮したエッセンス」とよく言われるけど、その点を割り引いて考える必要がある