肥だめに沈んだ人間を助けるためには、自分も肥だめに入って、
溺れた人を下から押し上げてやらなければいけない。
自分も汚れる覚悟がなければ助けられない。
服を汚すのが嫌だからと、上から覗いて棒きれでかき回すだけではどうにもならない。

自分は霊的に進歩した人間だという幻想に浸って、
そうでない人を見下し、遠ざけようとするのも間違い。
そういう人間は霊的に進歩していないし、進歩する道も自ら閉ざしていることになる。

シュタイナー『社会の未来』(P.31)から。