>>356-357
>>偏角の原理の話かな。

下記 高校数学の美しい物語に詳しい説明がありますね

(参考)
https://manabitimes.jp/math/2673
高校数学の美しい物語 2022/07/21
偏角の原理とルーシェの定理〜方程式の解の個数について

偏角の原理
D をなめらかな曲線に囲まれた有界な領域とする。
f を
∂D 上で極も零点も持たない
D 上の有理型関数とする。
f の
D 上の零点の(重複度を含めた)個数を
N,極の(重複度を含めた)個数を
P とする。このとき
 1/(2πi) 刀ンD {f'(z)/f(z)}dz = N-P
である
※領域 D を囲うなめらかな曲線は,互いに交わらなければ複数個でも構いません。よって中心に穴が開いた領域にも偏角の原理を適応することができます。
偏角の原理は,特殊な複素積分によって複素関数の零点・極の個数が計算できるという定理です。この定理を応用することで,複雑な計算をせずに方程式の解を調べることができます

目次
有理型関数
定理の計算例
証明
「偏角の原理」の「偏角」とは何なのか
ルーシェの定理

有理型関数
領域
D 上の連続関数
f を考えます。
f の特異点が離散的で,真性特異点を持たないとき有理型関数といいます

証明 略

補題
まずは次の補題を示します 略

本証明
この補題を用いれば一瞬で偏角 の原理が得られます
偏角の原理の証明 略

「偏角の原理」の「偏角」とは何なのか
偏角の原理に何をもって「偏角」という名が付いているのか説明します
曲線
∂D 上のパラメタを
c(t)(a≦t≦b) とします。ここで関数
log(f(c(t))) を考えます。
対数関数の多価性から
log(f(c(t)))=log∣f(c(t))∣+iargf(z(t))
と表されるのでした
偏角
argf(c(t)) を
θ(t) で表しましょう。上の式の辺々を微分すると

となります

こうして偏角の原理における積分が
logf(z) を与えることがわかりました
c(a)=c(b) に注意すると次のように計算されます

こうして偏角の原理から経路を一周する間の偏角の変化量が零点と極の個数に関連していることがわかります。
対数微分

対数関数との関連性から,偏角の原理に現れる被積分関数
f ′/f を対数微分と呼ぶことがあります

ルーシェの定理
偏角の原理の応用がルーシェの定理です
ルーシェの定理
D をなめらかな曲線に囲まれた有界な領域とする
f,g を D の開近傍上の正則関数とする
∂D 上で ∣f(z)∣>∣g(z)∣ であれば,
D 内の f の零点の個数と
f+g の零点の個数は(重複度を含めて)一致する
例3:代数学の基本定理
複素数係数の n 次方程式は複素数の範囲で(重複度も含めて) n 個の解を持つ
証明 略

ルーシェの定理の証明


偏角の原理はゼータ関数の零点を探すときにも用いられます