>>924
>[24] H. Tsuji, Finite generation of canonical ring, in preparation.
> 2003年にはすでにBCHMを予見していたようだ。

おお、ありがとう
その文献部分は、下記ですね
「標準環の構造」からアプローチしているのか
Theorem 6.2 ([24]) は、 AZD を仮定している
つまり、エルミート計量を必要とする?
それがネックかな?
”Conjecture 2 非特異代数多様体の標準環は有限生成である”は、あったんだね
MMPのためには、特異点を扱う必要はあるのだが https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A5%B5%E5%B0%8F%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB
(正直、細部の数学はほとんどお経ですがw)

https://member.ipmu.jp/hiraku.nakajima/Surveys_in_Geometry/autumn2003.pdf
P8
6 標準環の構造
X を非特異代数多様体 KX
R(X, KX) := 〇+∞ m=0 H^0(X, OX(mKX))
を標準環という。  
標準環に関しては次の予想が重要である。
Conjecture 2 非特異代数多様体の標準環は有限生成である。
この予想については、次の事実が Wilson により指摘されている。
Theorem 6.1 X を非特異代数多様体とする。  R(X, KX)が有限生成であ
ることとある整数 m >= 1 が存在して、μ : Y -→ X を | mKX |≠ 0 の底点解
消とするとき、μ*| mKX | の固定成分は全てブローダウンされることは同値
である。
これに関連して、次の定理が得られる。
Theorem 6.2 ([24]) X を一般型代数多様体とする。  h を KX の AZD と
する。このとき、| mKX | の安定固定成分は (KX, h) に関する自明でない数
値的自明ファイブレーションを持つ。  


P4 AZD(解析的 Zariski 分解)
実は、直線束が擬正であることと AZD を持つことは同値である。このよう
な AZD の構成は、例えば次のようになされる。
X, L を定理のものとする。  さて A を十分正な直線束とする。  h0 を L
の滑らかなエルミート計量とする。  また hA を A の正の曲率をもつ滑らか
なエルミート計量とする。X にケーラー計量 g を定めておく。このとき

h∞ := (lim sup m→∞ m√Km)^-1
とおくとこれが、AZD である。