(改11)
【定理】pが奇素数のとき、x^p+y^p=z^pの解x,y,zは整数比とならない。
【証明】x,yは有理数とする。
x^p+y^p=z^pを、z=x+rとおいてx^p+y^p=(x+r)^p…(1)とする。
(1)の両辺をr^pで割って、両辺を積の形にすると、
r^(p-1){(y/r)^p-1}=p{x^(p-1)+…+r^(p-2)x}…(2)となる。
(2)はr^(p-1)=pのとき、x^p+y^p=(x+p^{1/(p-1)})^p…(3)となる。
(3)はrが無理数、x,yが有理数なので、解x,y,zは整数比とならない。
(3)の両辺に(a^{1/(p-1)})^pをかけると、rは有理数となるが解x,y,zは整数比とならない。
∴pが奇素数のとき、x^p+y^p=z^pの解x,y,zは整数比とならない。