素人レベルからでも投稿できる小説スレです
ただし投稿作品に対するすべての中傷は禁止です
投稿者は多大な時間と労力をかけて
作品を投稿していますのでご協力をよろしくお願いします
あとは作家さん各々の良心に従い思うままに書いてください
最後に、このスレの投稿される作品はすべてフィクションであり
実在する人物や団体や建物等との関係は一切ありません
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探検
【物語】欅坂46の小説【エロも可】
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1名無しって、書けない?(家) (3段) (ワッチョイWW ff16-3bRD)
2019/06/30(日) 01:15:13.00ID:6+63nAnd067名無しって、書けない?(大阪府) (ワッチョイWW cfb7-G5mg)
2019/07/06(土) 10:27:51.05ID:zz92D1h0068庭(家) (ワッチョイWW 0316-WnRK)
2019/07/06(土) 11:26:27.93ID:sCuSYju20 >>66
書いてなかったw
書いてなかったw
69名医長沢(千葉県) (ワッチョイW 6f15-51sY)
2019/07/06(土) 12:54:01.47ID:MwmbCnYe0 蝉が夏の新緑の木立に留まって鳴き喚くとアスファルトに蒸し上げられた温い風が不意に開け放した窓に吹き込む。東京都墨田区にある「長沢医院」にも一応夏はきた。
「導尿バックでアイス作るなよ」
暇なのかよくわからんが前回に引き続いて織田が診療室にいる。
「おいしいよ」
アイスはソーダ味なのだろうか。
夏空のような青が目に鮮やかだ。
長沢はそれに吸引カテーテルを突っ込んで吸い上げておる。
「外科医が見たらショックで心臓発作起こすよ」
「そこにLEDあるよ」
「光ってどうするんだよAEDだろ」
カテーテルを口にしたまま診察室の窓際にあるガラスに包まれたそれを指す。
「そういえばさ」
丸椅子に座りなおした織田はアイスを一気食いして偏頭痛になった長沢をよそに随分身勝手な風に喋り始めた。
「この前大学病院に出張した時、診察した女の子がきになるって言ってたじゃん」
この病院だけでは当然食えないので其処彼処の病院に出張している。
本当の領域は呼吸器内科だが、慢性的な人不足故、整形外科も見りゃ、皮膚科も見る。
見ないのは心療内科と泌尿器科くらいだ。
「導尿バックでアイス作るなよ」
暇なのかよくわからんが前回に引き続いて織田が診療室にいる。
「おいしいよ」
アイスはソーダ味なのだろうか。
夏空のような青が目に鮮やかだ。
長沢はそれに吸引カテーテルを突っ込んで吸い上げておる。
「外科医が見たらショックで心臓発作起こすよ」
「そこにLEDあるよ」
「光ってどうするんだよAEDだろ」
カテーテルを口にしたまま診察室の窓際にあるガラスに包まれたそれを指す。
「そういえばさ」
丸椅子に座りなおした織田はアイスを一気食いして偏頭痛になった長沢をよそに随分身勝手な風に喋り始めた。
「この前大学病院に出張した時、診察した女の子がきになるって言ってたじゃん」
この病院だけでは当然食えないので其処彼処の病院に出張している。
本当の領域は呼吸器内科だが、慢性的な人不足故、整形外科も見りゃ、皮膚科も見る。
見ないのは心療内科と泌尿器科くらいだ。
70名医長沢(千葉県) (ワッチョイW 6f15-51sY)
2019/07/06(土) 12:54:37.04ID:MwmbCnYe0 「そうそう」
長沢は舌圧子で舌に付着した青い色を削る。どうやら食べていたのはブルーハワイのようだ。
織田はめんどくさいのか呆れて細めになるばかりで突っ込まない。
「太ももの太さ丁度よくってさぁ。あれはモテるよ」
「気になったの意味そっちかよ」
「いや冗談、太もも細い方が好きだし」
「否定するとこそこかよ」
「あの女の子さやっぱ癌再発してると思うんだ」
長沢は無駄に真剣な表情で言う。
織田は一呼吸置いてから告げる。
「ユーイング肉腫だったよ」
「そうだったんだ」
肩を落として小さく言った。
「私の患者だったのに・・・・なんで気づかなかったんだろう。あのこ。バスケやっててさ。強化選手で。全国大会に出るためにさ。」
織田は低い声でそういい、やがて指の腹で目を拭う。
「ま、しょうがないって」
長沢は診察室の扉を開けながら
「リボン買ってくる」
そう告げて出て行く。
織田は黙って頷いて、上を向いた。
涙で服が汚れないように。
頬に生温い風が吹くとどこかで風鈴が鳴った。
まだ、夏は始まったばかりだ。
長沢は舌圧子で舌に付着した青い色を削る。どうやら食べていたのはブルーハワイのようだ。
織田はめんどくさいのか呆れて細めになるばかりで突っ込まない。
「太ももの太さ丁度よくってさぁ。あれはモテるよ」
「気になったの意味そっちかよ」
「いや冗談、太もも細い方が好きだし」
「否定するとこそこかよ」
「あの女の子さやっぱ癌再発してると思うんだ」
長沢は無駄に真剣な表情で言う。
織田は一呼吸置いてから告げる。
「ユーイング肉腫だったよ」
「そうだったんだ」
肩を落として小さく言った。
「私の患者だったのに・・・・なんで気づかなかったんだろう。あのこ。バスケやっててさ。強化選手で。全国大会に出るためにさ。」
織田は低い声でそういい、やがて指の腹で目を拭う。
「ま、しょうがないって」
長沢は診察室の扉を開けながら
「リボン買ってくる」
そう告げて出て行く。
織田は黙って頷いて、上を向いた。
涙で服が汚れないように。
頬に生温い風が吹くとどこかで風鈴が鳴った。
まだ、夏は始まったばかりだ。
71主神西門(やわらか銀行) (ワッチョイW c367-AxEz)
2019/07/06(土) 18:44:00.15ID:iRweaFLc0 ( ´Д`)y━・~~腹減った
72庭(家) (ワッチョイWW 0316-WnRK)
2019/07/06(土) 19:29:41.58ID:sCuSYju20 >>71
起こしやす( ̄▽ ̄)ゞ
起こしやす( ̄▽ ̄)ゞ
73庭(家) (ワッチョイWW 0316-WnRK)
2019/07/07(日) 06:46:19.95ID:pIzbTCNw0 >>70
名医長沢じわるわぁ
名医長沢じわるわぁ
74庭と呼ばれていた男(家) (タナボタWW 0316-WnRK)
2019/07/07(日) 18:18:00.57ID:pIzbTCNw00707 七夕をテーマに何か書いてたもれ(  ̄ー ̄)ノ
75名無しって、書けない?(大阪府) (ワッチョイ cfb7-tOvn)
2019/07/07(日) 23:29:10.77ID:dqJQC0P60 >>70
なーこちゃんは白衣似合いますよね
なーこちゃんは白衣似合いますよね
76Bring it back, bring it back(大阪府) (ワッチョイ cfb7-tOvn)
2019/07/07(日) 23:31:59.79ID:dqJQC0P60 (1)
七夕は梅雨の期間中に訪れるはずなのだが、なぜか綺麗な星空を期待してしまう。
それは日曜日の学校に運命の出会いを求める感覚に少し似ているかもしれない。
今年の七夕は曇り空の日曜日だった。
日を遮る厚い雲が校舎の上に覆いかぶさり、ドーム球場の退屈な試合のような空気を校内に閉じ込めていた。
階段の上から聞こえてくる軽快なはずの足音も、どこか怪しく感じてしまうほどに澱んだ空気だった。
僕は階上を見上げた。踊り場の影から足先が見えた。体操着の半ズボンから引き締まった脚が伸びている。
その白さは眩しいというよりも、影とのコントラストによって蛍光灯のように光る種類のものだった。
彼女は立ち止まり、右手を上げた。そこから放たれた金属片はそのまま暗さを映していた。
僕は頭に左手を付けながらその物体をキャッチした。
「カッターあったよ」
「あぁ…ありがとう。ちょうど探しに行こうと思ってたんだ。」
「危機管理能力ゼロね」
曇り空から地面を蔑んでいるかのような瞳が階下に向けられていた。
七夕は梅雨の期間中に訪れるはずなのだが、なぜか綺麗な星空を期待してしまう。
それは日曜日の学校に運命の出会いを求める感覚に少し似ているかもしれない。
今年の七夕は曇り空の日曜日だった。
日を遮る厚い雲が校舎の上に覆いかぶさり、ドーム球場の退屈な試合のような空気を校内に閉じ込めていた。
階段の上から聞こえてくる軽快なはずの足音も、どこか怪しく感じてしまうほどに澱んだ空気だった。
僕は階上を見上げた。踊り場の影から足先が見えた。体操着の半ズボンから引き締まった脚が伸びている。
その白さは眩しいというよりも、影とのコントラストによって蛍光灯のように光る種類のものだった。
彼女は立ち止まり、右手を上げた。そこから放たれた金属片はそのまま暗さを映していた。
僕は頭に左手を付けながらその物体をキャッチした。
「カッターあったよ」
「あぁ…ありがとう。ちょうど探しに行こうと思ってたんだ。」
「危機管理能力ゼロね」
曇り空から地面を蔑んでいるかのような瞳が階下に向けられていた。
77Bring it back, bring it back(大阪府) (ワッチョイ cfb7-tOvn)
2019/07/07(日) 23:32:46.08ID:dqJQC0P60 (2)
久しぶりに小学校へ来たのは、七夕のイベントの手伝いのためだ。
高校3年生にもなると、当時の思い出は半分ほどしか残っていない。
校庭の大きさも半分ほどになった気がする。それだけ自分が大人になっただけのことだ。
でも何故だろう。彼女の目線はいつも僕の上にあった。今だってそうだ。
「おい友梨奈、カッター投げんな。危ないだろ」
「だからその呼び方やめなさいって言ってるでしょうが」
「お前、そんな喋り方するヤツだったっけ?」
「人は誰でも進化するものよ」
目の当たりにしている人柄は、小学校時代からむしろ退化していた。昔の方が幾分人間らしい可愛さがあった。
僕の知っている平手友梨奈ちゃんはもう存在していない。少しでもいいからあの頃の可愛さを返してほしかった。
そう、あの頃はもっと純粋だったんだ…
久しぶりに小学校へ来たのは、七夕のイベントの手伝いのためだ。
高校3年生にもなると、当時の思い出は半分ほどしか残っていない。
校庭の大きさも半分ほどになった気がする。それだけ自分が大人になっただけのことだ。
でも何故だろう。彼女の目線はいつも僕の上にあった。今だってそうだ。
「おい友梨奈、カッター投げんな。危ないだろ」
「だからその呼び方やめなさいって言ってるでしょうが」
「お前、そんな喋り方するヤツだったっけ?」
「人は誰でも進化するものよ」
目の当たりにしている人柄は、小学校時代からむしろ退化していた。昔の方が幾分人間らしい可愛さがあった。
僕の知っている平手友梨奈ちゃんはもう存在していない。少しでもいいからあの頃の可愛さを返してほしかった。
そう、あの頃はもっと純粋だったんだ…
78Bring it back, bring it back(大阪府) (ワッチョイ cfb7-tOvn)
2019/07/07(日) 23:33:28.46ID:dqJQC0P60 (3)
幼き女の子の将来お嫁さんになりたい宣言ほど当てにならないものはない。
そのことは十分心得ていたはずだが、いざそんなことを言われてしまうと信じたくなる。
10年前の七夕は火曜日だった。今日のように曇ってはいなかった。
友梨奈から少し変わった告白をされた。
「お嫁さんになりたい」
彼女は隣の席の僕に向かってそう言った。今になって思えば「誰の」という部分が抜けているから、ただの個人的な宣言だとわかる。
でもその言葉を信じてみたかった。彼女はクラスで一番可愛かった。
それと同時に、一番の変わり者でもあった。
同級生の女の子とは事務的な会話しかしていなかった。男の子とは告白されたときしか喋っていなかった。
僕だけが唯一の例外だった。
幼き女の子の将来お嫁さんになりたい宣言ほど当てにならないものはない。
そのことは十分心得ていたはずだが、いざそんなことを言われてしまうと信じたくなる。
10年前の七夕は火曜日だった。今日のように曇ってはいなかった。
友梨奈から少し変わった告白をされた。
「お嫁さんになりたい」
彼女は隣の席の僕に向かってそう言った。今になって思えば「誰の」という部分が抜けているから、ただの個人的な宣言だとわかる。
でもその言葉を信じてみたかった。彼女はクラスで一番可愛かった。
それと同時に、一番の変わり者でもあった。
同級生の女の子とは事務的な会話しかしていなかった。男の子とは告白されたときしか喋っていなかった。
僕だけが唯一の例外だった。
79Bring it back, bring it back(大阪府) (ワッチョイ cfb7-tOvn)
2019/07/07(日) 23:33:58.93ID:dqJQC0P60 (4)
哲学書を読んでいて得をしたことは後にも先にも小学校二年生の一回きりだけである。
これからも読むだろうけど、そう断言できる自信がある。結局のところ、哲学なんか何にもならない。それでいい。
子供向けの哲学書にはそれほど難しい言葉は使われていない。でも、だからと言って好き好んで読む小学生など数えるほどだろう。
「これ面白いね」
休み時間に校庭から教室に戻ってくると、友梨奈が僕の本を読んでいた。
「これ貸して。明日返すから」
最初はからかわれているものだと思っていたのだが、本当に面白そうに本を読んでいた。
彼女は口下手な代わりに、動作で人の心を動かす才能があった。
結局、友梨奈がその本を返したのは中学生になってからだった。
しかしその日を境にして、僕たちは会話するようになった。
哲学書を読んでいて得をしたことは後にも先にも小学校二年生の一回きりだけである。
これからも読むだろうけど、そう断言できる自信がある。結局のところ、哲学なんか何にもならない。それでいい。
子供向けの哲学書にはそれほど難しい言葉は使われていない。でも、だからと言って好き好んで読む小学生など数えるほどだろう。
「これ面白いね」
休み時間に校庭から教室に戻ってくると、友梨奈が僕の本を読んでいた。
「これ貸して。明日返すから」
最初はからかわれているものだと思っていたのだが、本当に面白そうに本を読んでいた。
彼女は口下手な代わりに、動作で人の心を動かす才能があった。
結局、友梨奈がその本を返したのは中学生になってからだった。
しかしその日を境にして、僕たちは会話するようになった。
80Bring it back, bring it back(大阪府) (ワッチョイ cfb7-tOvn)
2019/07/07(日) 23:34:41.51ID:dqJQC0P60 (5)
友達とは言い難い関係だったが、とにかくいつも一緒にいた気がする。
僕は友梨奈のことを信じていたし、友梨奈も僕を少しは信頼していたはずだ。
しかし周りには、特に担任の先生には、奇妙な関係に映っていたようだ。
人は死んだらどうなるのか話していた時に友梨奈はこう言った。
「じゃあ一回ここから飛び降りてみてよ」
その部分だけを先生に聞かれた。
友梨奈は職員室に連れて行かれ、小一時間もイジメについての説教を聞かされたらしい。
あらゆることで僕たちは議論をして、大抵は僕の方が優れた論理を展開していた。
ところが外から見れば、質問攻めにあっている僕のほうがどうもイジメられているように見えていたらしい。
七夕の日にお嫁さんになりたいと言われたのも、いわば議論の延長のようなものだった。
人間は選択肢があるから悩む。だからお嫁さんになると決めていれば悩まずに済む。
それが当時まだ二年生の友梨奈少女が出した答えだった。
友達とは言い難い関係だったが、とにかくいつも一緒にいた気がする。
僕は友梨奈のことを信じていたし、友梨奈も僕を少しは信頼していたはずだ。
しかし周りには、特に担任の先生には、奇妙な関係に映っていたようだ。
人は死んだらどうなるのか話していた時に友梨奈はこう言った。
「じゃあ一回ここから飛び降りてみてよ」
その部分だけを先生に聞かれた。
友梨奈は職員室に連れて行かれ、小一時間もイジメについての説教を聞かされたらしい。
あらゆることで僕たちは議論をして、大抵は僕の方が優れた論理を展開していた。
ところが外から見れば、質問攻めにあっている僕のほうがどうもイジメられているように見えていたらしい。
七夕の日にお嫁さんになりたいと言われたのも、いわば議論の延長のようなものだった。
人間は選択肢があるから悩む。だからお嫁さんになると決めていれば悩まずに済む。
それが当時まだ二年生の友梨奈少女が出した答えだった。
81Bring it back, bring it back(大阪府) (ワッチョイ cfb7-tOvn)
2019/07/07(日) 23:35:13.77ID:dqJQC0P60 (6)
「そう言えばさ、中学校の時何で急に俺の家に来て本を返そうと思ったんだ?」
高校3年生が、小学校の教室で、中学校時代のことについて話していた。
「あぁ…あの本はお守りがわりにずっと持ってた。で、そのご利益があっただけの話」
「ご利益?何かいいことでもあったのか?」
「というより助かった。実はあの時ストーカーされてた」
「お前、昔から変な人にモテるからな」
「しばらく家に居させてもらったでしょ。たぶんあなたを彼氏かなんかと勘違いしてくれて、それ以来付きまとわれなくなった」
「じゃあ本返すのは口実だったわけか。普通に助けてって言えばよかったのに」
「言えるか。それにあんたには何もできないでしょ」
友梨奈は喋りながらもカッターナイフで短冊づくりを進めていた。
子供の願い事の一端をこれほど現実的な女に担わせるのどうかと思ったが、
夢は自分で掴むものだという信念を持っている立派な人であることもまた事実だ。
「それで?今は大丈夫なのか?」
「ええ大丈夫。でも…」
「そう言えばさ、中学校の時何で急に俺の家に来て本を返そうと思ったんだ?」
高校3年生が、小学校の教室で、中学校時代のことについて話していた。
「あぁ…あの本はお守りがわりにずっと持ってた。で、そのご利益があっただけの話」
「ご利益?何かいいことでもあったのか?」
「というより助かった。実はあの時ストーカーされてた」
「お前、昔から変な人にモテるからな」
「しばらく家に居させてもらったでしょ。たぶんあなたを彼氏かなんかと勘違いしてくれて、それ以来付きまとわれなくなった」
「じゃあ本返すのは口実だったわけか。普通に助けてって言えばよかったのに」
「言えるか。それにあんたには何もできないでしょ」
友梨奈は喋りながらもカッターナイフで短冊づくりを進めていた。
子供の願い事の一端をこれほど現実的な女に担わせるのどうかと思ったが、
夢は自分で掴むものだという信念を持っている立派な人であることもまた事実だ。
「それで?今は大丈夫なのか?」
「ええ大丈夫。でも…」
82Bring it back, bring it back(大阪府) (ワッチョイ cfb7-tOvn)
2019/07/07(日) 23:35:47.90ID:dqJQC0P60 (7)
「でも…いつか私を助けてね」
自分の願い事を書き終えた友梨奈はそう言って席を立った。眼は優しかった。
「そういうのは上目使いで言ったほうが効果あるぞ」
「あらそう。じゃあ私はこれ結んで帰るから」
ドアが閉められた。
僕は自分の願い事を考えた。しかしいくら考えても、その願い事には友梨奈が絡んでくる。
自分だけの願い事なんて本当にあるのだろうか。
そう思いながらとっさに浮かんだ英文を走り書きした。
「でも…いつか私を助けてね」
自分の願い事を書き終えた友梨奈はそう言って席を立った。眼は優しかった。
「そういうのは上目使いで言ったほうが効果あるぞ」
「あらそう。じゃあ私はこれ結んで帰るから」
ドアが閉められた。
僕は自分の願い事を考えた。しかしいくら考えても、その願い事には友梨奈が絡んでくる。
自分だけの願い事なんて本当にあるのだろうか。
そう思いながらとっさに浮かんだ英文を走り書きした。
83名無しって、書けない?(大阪府) (ワッチョイ cfb7-tOvn)
2019/07/07(日) 23:42:08.83ID:dqJQC0P60 連投か…
84Bring it back, bring it back(大阪府) (ワッチョイ cfb7-tOvn)
2019/07/07(日) 23:44:23.12ID:dqJQC0P60 (8)
教室の外は涼しかった。
階段を降り、下駄箱前の笹竹に向かう。
その手前で僕は足を止めた。
友梨奈が両手をほどいて祈り終えたところだった。
僕の存在に気がつくと、足早にカバンを持ってそこから立ち去った。
僕は数多の短冊を見上げた。
「お嫁さんになりたい」
10年前と一語たりとも変わらない願い事は、確実に現実味を増していた。
そうだ、いつか友梨奈はお嫁さんになる。
幸せになれるならその相手が誰であろうと構わない。
でもどうか彼女からその人を取り上げないで欲しい。
そしてもしその人が僕だったならどんなにいいだろうか。
Bring it back, bring it back……
そんな想いを込めた短冊を葉竹に固く結んだ。
遥か遠くの星が、雲のその先に光っていた。
大きくなった分、少しは近づいたかもしれない。
来年、もう少し近づいていれば、それでいい。
(おわり)
教室の外は涼しかった。
階段を降り、下駄箱前の笹竹に向かう。
その手前で僕は足を止めた。
友梨奈が両手をほどいて祈り終えたところだった。
僕の存在に気がつくと、足早にカバンを持ってそこから立ち去った。
僕は数多の短冊を見上げた。
「お嫁さんになりたい」
10年前と一語たりとも変わらない願い事は、確実に現実味を増していた。
そうだ、いつか友梨奈はお嫁さんになる。
幸せになれるならその相手が誰であろうと構わない。
でもどうか彼女からその人を取り上げないで欲しい。
そしてもしその人が僕だったならどんなにいいだろうか。
Bring it back, bring it back……
そんな想いを込めた短冊を葉竹に固く結んだ。
遥か遠くの星が、雲のその先に光っていた。
大きくなった分、少しは近づいたかもしれない。
来年、もう少し近づいていれば、それでいい。
(おわり)
85大阪府です(茸) (スププ Sd1f-G5mg)
2019/07/07(日) 23:52:05.49ID:v5WjKmq0d86名無しって、書けない?(ガラパゴス県) (ガラプー KKff-xNPa)
2019/07/08(月) 09:08:47.09ID:JRr8gA19K 家先生formerly known as庭先生のリクエストにさっと大阪府先生がこたえるという懐かしい展開に胸熱ですな
タイトル見て一瞬でその曲が浮かびましたし
ちなみに観客大合唱付きのウェンブリーでのライブバージョンが自分は好きです
よくアイドルの卒業後の目標を聞きたがるヲタがいますけど
「お嫁さんになりたい」って答える人、なかなかいないですよね
ある意味、山口百恵さんぐらいでしたかね
…って考えて、今回の作品にてちこさんがドはまりしている理由がなんとなくわかりました(笑)
タイトル見て一瞬でその曲が浮かびましたし
ちなみに観客大合唱付きのウェンブリーでのライブバージョンが自分は好きです
よくアイドルの卒業後の目標を聞きたがるヲタがいますけど
「お嫁さんになりたい」って答える人、なかなかいないですよね
ある意味、山口百恵さんぐらいでしたかね
…って考えて、今回の作品にてちこさんがドはまりしている理由がなんとなくわかりました(笑)
87庭と呼ばれていた男(家) (ワッチョイWW 0316-WnRK)
2019/07/08(月) 10:48:02.29ID:1hr0p5580 大阪府さんリクエスト応えていただきありがとうございます
懐かしい大阪府さんテイストの物語堪能いたしました( ̄▽ ̄)ゞ
懐かしい大阪府さんテイストの物語堪能いたしました( ̄▽ ̄)ゞ
88庭と呼ばれていた男(家) (ワッチョイWW 0316-WnRK)
2019/07/08(月) 10:53:26.72ID:1hr0p5580 >>86
懐かしいですけど新しい作家さんがなかなか訪れません(-o-;)
懐かしいですけど新しい作家さんがなかなか訪れません(-o-;)
89夏、走る 1(東京都) (JPW 0H67-51sY)
2019/07/08(月) 14:06:05.28ID:gWJK6SbJH 目が覚めたら、季節は夏だった。
熱の反射で背中が熱い。起き上がろうと、手を付くとき、砂利が零れてその跡が赤く残る。
そのとき一瞬日が陰って、声が降った。
僕は慌てふためいて、左を向く。
「そんなとこで何しとるん?」
夏の日差しが頬を貫いて透き通る。
「何しとるって.......なんもしとらん。」
そう言うと、スカートの裾を叩いてしゃがみこむ。
「だらだらしてるとまたテストの点数負けるで」
少し小馬鹿にしたように言う。
「お前にな。」
そう、返すと相好を崩して
「そんなにダラダラしてテスト前にわからんって泣きついてもしらんで」
「そう言ってもまた教えてくれるでしょ。」
「.......まぁ、それは、な。」
「ほら、だからいいじゃん。」
「でもずっと教えられるわけじゃないんやから。」
「なんでさ。」
「もう高校2年で来年は受験生やろ?やから。進路も。」
「思い出させるなよ」
「しょうがないやろ。もうすぐなんやから。しかも大切なことなんだし。」
「そうだけど。」
「どうするつもり?」
眼差しが不意に真剣なものになる。
「どうするって.......東京の私立に」
「私立ってどこ.......」
「明治。」
「うちの同じとこやん。まねせんといてな。」
「真似じゃないし」
「それより厳しいんちゃう。もっとも、うちが言うことちゃうけど」
小さくため息をついて、瞳は白い海を映し出していた。
「どうせお前は楽に受かるんやろうな」
その刹那、目が糸のように細くなり、肩までの黒髪が潮風に揺れて乱れる。
鴎は行き場を失ったように同じ処を飛び回る。
港町の正午は日差しも暑さも険しい。
「お前って辞めて」
「いっつもそういうよな。」
「ちゃんと小坂 菜緒って名前があるんやから。」
「わかったわかった五月蝿いなお前は」
「またお前って言った」
再び目が細くなる。
「引っ越してきて1年でまだ名前も呼ばんとか。信じられんわ。」
アイロンをかけたようにシワのないシャツ。
「うるせーな。」
「そんなことだから友達出来へんねんで」
「小坂がいるからええやん。」
「そういうことちゃうわ。」
頬に日焼けの跡が赤い。
「そういや、初めてあったのもここだったっけ」
僕は慌ててそう訊ねた。
いつの間にか隣で座り込んでいた小坂はしばらく考えて何かを思い出したようにつぶやく。
しかしそれは聞こえない。
「そうだっけ?」
小坂は海べりに足を向けてばたつかせる。
「覚えてないの?」
そう訊くと小坂はうっすら笑って黙る。
潮騒が瞳の向こうで歌い出す。
熱の反射で背中が熱い。起き上がろうと、手を付くとき、砂利が零れてその跡が赤く残る。
そのとき一瞬日が陰って、声が降った。
僕は慌てふためいて、左を向く。
「そんなとこで何しとるん?」
夏の日差しが頬を貫いて透き通る。
「何しとるって.......なんもしとらん。」
そう言うと、スカートの裾を叩いてしゃがみこむ。
「だらだらしてるとまたテストの点数負けるで」
少し小馬鹿にしたように言う。
「お前にな。」
そう、返すと相好を崩して
「そんなにダラダラしてテスト前にわからんって泣きついてもしらんで」
「そう言ってもまた教えてくれるでしょ。」
「.......まぁ、それは、な。」
「ほら、だからいいじゃん。」
「でもずっと教えられるわけじゃないんやから。」
「なんでさ。」
「もう高校2年で来年は受験生やろ?やから。進路も。」
「思い出させるなよ」
「しょうがないやろ。もうすぐなんやから。しかも大切なことなんだし。」
「そうだけど。」
「どうするつもり?」
眼差しが不意に真剣なものになる。
「どうするって.......東京の私立に」
「私立ってどこ.......」
「明治。」
「うちの同じとこやん。まねせんといてな。」
「真似じゃないし」
「それより厳しいんちゃう。もっとも、うちが言うことちゃうけど」
小さくため息をついて、瞳は白い海を映し出していた。
「どうせお前は楽に受かるんやろうな」
その刹那、目が糸のように細くなり、肩までの黒髪が潮風に揺れて乱れる。
鴎は行き場を失ったように同じ処を飛び回る。
港町の正午は日差しも暑さも険しい。
「お前って辞めて」
「いっつもそういうよな。」
「ちゃんと小坂 菜緒って名前があるんやから。」
「わかったわかった五月蝿いなお前は」
「またお前って言った」
再び目が細くなる。
「引っ越してきて1年でまだ名前も呼ばんとか。信じられんわ。」
アイロンをかけたようにシワのないシャツ。
「うるせーな。」
「そんなことだから友達出来へんねんで」
「小坂がいるからええやん。」
「そういうことちゃうわ。」
頬に日焼けの跡が赤い。
「そういや、初めてあったのもここだったっけ」
僕は慌ててそう訊ねた。
いつの間にか隣で座り込んでいた小坂はしばらく考えて何かを思い出したようにつぶやく。
しかしそれは聞こえない。
「そうだっけ?」
小坂は海べりに足を向けてばたつかせる。
「覚えてないの?」
そう訊くと小坂はうっすら笑って黙る。
潮騒が瞳の向こうで歌い出す。
90夏、走る 2(東京都) (JPW 0H67-51sY)
2019/07/08(月) 14:06:50.45ID:gWJK6SbJH 両親の離婚があってこの田舎町に来た。
それは確か夏の終わりで、荷をとくと母は慌ただしく漁協の方へ出かけて家を開けて仕舞う。退屈した僕はなんのあてもなく街を彷徨い歩くことにした。
この海岸は家から徒歩五分のところにある。
当てもなく歩こうにもあてがなさすぎて僕の足はこの海岸で静止する。
やがて今日と同じように海を見ていたら、後ろから話しかけられた。
「あんた、誰?」
振り向いたら彼女が居た。
その瞬間は一生忘れられない。
白のTシャツに太ももあたりまである薄い青のシャツそしてデニムのショートパンツ。
サンダルが砂利を踏んで湿った音がする。
唇はほんのり朱がさして、肌の色素は薄い。
髪は黒とブラウンのグラデーションが掛かっていた。
「この前、引っ越してきた。」
ようやくそう言うと、
「ああ、婆ちゃんが言ってたな。そんなこと。」
「あなたは?」
目線でそう訊ねると、
「わたしは小坂。ほら、斜め向かいの」
「ああ。」
よく知らなかったが。知っている振りをした。
「おーい、聞いてんの?」
小坂の手が顔の前で縦に揺れる。
「えっ?」
「ぼうっとせんともうお昼やで」
スカートの砂を払って小坂か立ち上がる。
「先行くで」
そう言って不意に小坂は走り出す。
「待って」
テトラポットの間に挟まっていた空き缶が乾いた音を立てて、波間に飲まれる。
僕らの夏はまだ始まったばかりだ。
それは確か夏の終わりで、荷をとくと母は慌ただしく漁協の方へ出かけて家を開けて仕舞う。退屈した僕はなんのあてもなく街を彷徨い歩くことにした。
この海岸は家から徒歩五分のところにある。
当てもなく歩こうにもあてがなさすぎて僕の足はこの海岸で静止する。
やがて今日と同じように海を見ていたら、後ろから話しかけられた。
「あんた、誰?」
振り向いたら彼女が居た。
その瞬間は一生忘れられない。
白のTシャツに太ももあたりまである薄い青のシャツそしてデニムのショートパンツ。
サンダルが砂利を踏んで湿った音がする。
唇はほんのり朱がさして、肌の色素は薄い。
髪は黒とブラウンのグラデーションが掛かっていた。
「この前、引っ越してきた。」
ようやくそう言うと、
「ああ、婆ちゃんが言ってたな。そんなこと。」
「あなたは?」
目線でそう訊ねると、
「わたしは小坂。ほら、斜め向かいの」
「ああ。」
よく知らなかったが。知っている振りをした。
「おーい、聞いてんの?」
小坂の手が顔の前で縦に揺れる。
「えっ?」
「ぼうっとせんともうお昼やで」
スカートの砂を払って小坂か立ち上がる。
「先行くで」
そう言って不意に小坂は走り出す。
「待って」
テトラポットの間に挟まっていた空き缶が乾いた音を立てて、波間に飲まれる。
僕らの夏はまだ始まったばかりだ。
91千葉県だったひと。(東京都) (JPW 0H67-51sY)
2019/07/08(月) 14:08:46.48ID:gWJK6SbJH ブログにあったものの転載ですが、なんとなく夏っぽいな。といいつつ、七夕の短編が間に合わなかったのでその代わりに。
92名無しって、書けない?(大阪府) (ワッチョイWW cfb7-G5mg)
2019/07/08(月) 16:15:56.63ID:gkeL9EZo093名無しって、書けない?(大阪府) (ワッチョイWW cfb7-G5mg)
2019/07/08(月) 16:17:51.99ID:gkeL9EZo094名無しって、書けない?(家) (ワッチョイWW 0316-U2XQ)
2019/07/08(月) 22:06:56.68ID:1hr0p558095名無しって、書けない?(大阪府) (ワッチョイWW cfb7-G5mg)
2019/07/08(月) 22:54:55.88ID:gkeL9EZo096名無しって、書けない?(東京MX) (ワッチョイ cf25-Pv24)
2019/07/08(月) 23:23:56.78ID:ALoA5Fti097夢で逢えたら 第7話 前編(家) (ワッチョイWW 0316-WnRK)
2019/07/09(火) 14:20:35.97ID:QkMt67mC0 「理佐ちゃん待ってくれ〜」
高らかな笑い声を上げながら走り去る車上の理佐ちゃん
夢の中でたった1度見ただけの理佐ちゃんに恋焦がれ夢見術を駆使してついに出逢えた愛しの理佐ちゃん
自分の夢だから都合良く愛しの彼女で登場かと思いきや俺の車を当て逃げして逃げてく犯人役で登場の理佐ちゃんってわけだ!
「理佐ちゃん待ってくれ〜車ぶつけたぐらいで怒らないよ〜」
ここで会ったが100年目とばかりに愛しの理佐ちゃんの車を追いかける俺
都合良く信号が赤になり停車するどうやら生真面目な性格らしい理佐ちゃん
当て逃げ女が生真面目ってのもおかしな話だがそこは俺の夢ゆえ辻褄が合わないこともあるんだろう
てなこと考えながら理佐ちゃんの車に追いついた俺
と、そこに
俺君〜風邪引くから起きてよ!
なんて空から呼びかける年下の幼なじみ葵の声が
そして揺れ出す風景共に暗転する世界
高らかな笑い声を上げながら走り去る車上の理佐ちゃん
夢の中でたった1度見ただけの理佐ちゃんに恋焦がれ夢見術を駆使してついに出逢えた愛しの理佐ちゃん
自分の夢だから都合良く愛しの彼女で登場かと思いきや俺の車を当て逃げして逃げてく犯人役で登場の理佐ちゃんってわけだ!
「理佐ちゃん待ってくれ〜車ぶつけたぐらいで怒らないよ〜」
ここで会ったが100年目とばかりに愛しの理佐ちゃんの車を追いかける俺
都合良く信号が赤になり停車するどうやら生真面目な性格らしい理佐ちゃん
当て逃げ女が生真面目ってのもおかしな話だがそこは俺の夢ゆえ辻褄が合わないこともあるんだろう
てなこと考えながら理佐ちゃんの車に追いついた俺
と、そこに
俺君〜風邪引くから起きてよ!
なんて空から呼びかける年下の幼なじみ葵の声が
そして揺れ出す風景共に暗転する世界
98夢で逢えたら 第7話 後編(家) (ワッチョイWW 0316-WnRK)
2019/07/09(火) 14:20:58.81ID:QkMt67mC0 「理佐ちゃん待ってくれ!」
目覚めるやいなや叫びながら手を伸ばす寝惚けな俺
「きゃっ!?」
伸ばした俺の手が胸に当たり悲鳴あげる葵
「当たったか!?」
平板な感触ゆえオッパイ感が皆無なせいか葵の大げさな悲鳴に驚く俺
「当たった!」って文句言う葵
「めっちゃ平らだったからオッパイだって気づかなかった、、、」
あの平板な感触がオッパイだったと知って幼なじみ葵が可哀想になり冷や汗な俺に
「もう!せっかく迎えに来てあげたのに俺君のバカ!」
なんてむくれる葵
「すまんです」
こんな時間に公園で寝てる俺を迎えに来てくれた葵にさすがに悪いと思い素直に謝る俺
「じゃあ帰ろう」
あっさり機嫌直り俺を促す葵
「ヒッ、ヒッ、ヒックション!!」
葵に返事しようとした拍子にくしゃみな俺
「真冬にこんなとこで寝ちゃうからだよ」
なんて言いながら自分のマフラー外して俺の首にかけてくれる葵
「いいよ」
さすがに照れくさく断ろうとする俺に
「俺君風邪引くとうるさいからダメ」
なんてお姉さんみたいな葵
昨日まで葵のことは妹みたいにしか思ってなかった俺
なのに葵と並んで歩いてるだけでドキドキが止まらない俺なのだ、、、
つづく
目覚めるやいなや叫びながら手を伸ばす寝惚けな俺
「きゃっ!?」
伸ばした俺の手が胸に当たり悲鳴あげる葵
「当たったか!?」
平板な感触ゆえオッパイ感が皆無なせいか葵の大げさな悲鳴に驚く俺
「当たった!」って文句言う葵
「めっちゃ平らだったからオッパイだって気づかなかった、、、」
あの平板な感触がオッパイだったと知って幼なじみ葵が可哀想になり冷や汗な俺に
「もう!せっかく迎えに来てあげたのに俺君のバカ!」
なんてむくれる葵
「すまんです」
こんな時間に公園で寝てる俺を迎えに来てくれた葵にさすがに悪いと思い素直に謝る俺
「じゃあ帰ろう」
あっさり機嫌直り俺を促す葵
「ヒッ、ヒッ、ヒックション!!」
葵に返事しようとした拍子にくしゃみな俺
「真冬にこんなとこで寝ちゃうからだよ」
なんて言いながら自分のマフラー外して俺の首にかけてくれる葵
「いいよ」
さすがに照れくさく断ろうとする俺に
「俺君風邪引くとうるさいからダメ」
なんてお姉さんみたいな葵
昨日まで葵のことは妹みたいにしか思ってなかった俺
なのに葵と並んで歩いてるだけでドキドキが止まらない俺なのだ、、、
つづく
99理佐ちゃんを愛し理佐ちゃんに愛される予定の男(家) (ワッチョイWW 0316-WnRK)
2019/07/09(火) 14:24:42.07ID:QkMt67mC0100プルシャンブルー(千葉県) (ワッチョイW 6f15-51sY)
2019/07/10(水) 02:52:01.95ID:tOY7dgQJ0 白い水しぶきが砂浜に打ち上げられるたびに嬌声が沸き起こる夏の海岸で僕はうたた寝をしている。
わけはない。サークルの面々で海に行く話になってほとんど無理やり連れてこられた。
しかし海は体が潮風と水でベタつく上に肌が弱いので入水は御免蒙ってビーチパラソルと呼ばれた日陰の傘下にあるわけだ。
なんの曇もない淡青空。大勢の人が犇く。
瞬きする間に通り過ぎる夏を味わおうとする賑やかしい声が随所に反響する。
そのうち砂浜を踏みつけるサンダルの音がして僕はその方を見る。サンダルは僕のいるビーチパラソルに向かっているようだ。
「ねぇ、泳がないの」
声の先に伸びる景色。
灰色のパーカーにデニムのショートパンツ。その先に伸びるは色素の薄い太腿。
サンダルはパステルカラー。
セピアにバーガンディーが混じった色の髪。
前髪は細く二束横に左右の端から垂れ、ハーフアップで小さく髪を後ろで束ねてある。
「泳がないよ」
僕は欠伸をしながら答えた。
「なんだつまんない。」
つま先で砂を蹴る。コイン一枚ほどの砂塵。
「つまらない?」
僕はききかえす。
「なんでもないよ。」
いつも以上に小声だ。そして僅かに裏返る。
「海すきじゃないの?」
「わたし?ぜんぜん」
そう答えながらビーチパラソルの下に入る。
隣合わせで僕は距離を置く。
定規一本ほどの。
足を組んで手は後ろに着いた。
「ねぇ、そういえばわたし名前で呼ばれたこと無いんだけど」
サンダルが脱げそうになっているようで、足の指先を曲げる。
しかし右のサンダルが乾いた音を立てパラソルの下に引かれたレジャーシートに落ちると、諦めたのか左のサンダルも脱いだ。
「名前…呼んだことないや。」
それを一瞥したことへの気まずさからしどろもどろに答える。
「わたしの名前おぼえてるよね」
顔が近づく。首筋には一筋の汗。日焼け止めの香り。鼻と頬だけ赤い。
「おぼえてるよ。けどなんて呼べばいいか。」
「なんて…?」
悠然と構えていた表情が初めて困惑したような表情に変わる。
「そうだなぁ。下の名前とかりっちゃんとか。かな?」
わけはない。サークルの面々で海に行く話になってほとんど無理やり連れてこられた。
しかし海は体が潮風と水でベタつく上に肌が弱いので入水は御免蒙ってビーチパラソルと呼ばれた日陰の傘下にあるわけだ。
なんの曇もない淡青空。大勢の人が犇く。
瞬きする間に通り過ぎる夏を味わおうとする賑やかしい声が随所に反響する。
そのうち砂浜を踏みつけるサンダルの音がして僕はその方を見る。サンダルは僕のいるビーチパラソルに向かっているようだ。
「ねぇ、泳がないの」
声の先に伸びる景色。
灰色のパーカーにデニムのショートパンツ。その先に伸びるは色素の薄い太腿。
サンダルはパステルカラー。
セピアにバーガンディーが混じった色の髪。
前髪は細く二束横に左右の端から垂れ、ハーフアップで小さく髪を後ろで束ねてある。
「泳がないよ」
僕は欠伸をしながら答えた。
「なんだつまんない。」
つま先で砂を蹴る。コイン一枚ほどの砂塵。
「つまらない?」
僕はききかえす。
「なんでもないよ。」
いつも以上に小声だ。そして僅かに裏返る。
「海すきじゃないの?」
「わたし?ぜんぜん」
そう答えながらビーチパラソルの下に入る。
隣合わせで僕は距離を置く。
定規一本ほどの。
足を組んで手は後ろに着いた。
「ねぇ、そういえばわたし名前で呼ばれたこと無いんだけど」
サンダルが脱げそうになっているようで、足の指先を曲げる。
しかし右のサンダルが乾いた音を立てパラソルの下に引かれたレジャーシートに落ちると、諦めたのか左のサンダルも脱いだ。
「名前…呼んだことないや。」
それを一瞥したことへの気まずさからしどろもどろに答える。
「わたしの名前おぼえてるよね」
顔が近づく。首筋には一筋の汗。日焼け止めの香り。鼻と頬だけ赤い。
「おぼえてるよ。けどなんて呼べばいいか。」
「なんて…?」
悠然と構えていた表情が初めて困惑したような表情に変わる。
「そうだなぁ。下の名前とかりっちゃんとか。かな?」
101プルシャンブルー(千葉県) (ワッチョイW 6f15-51sY)
2019/07/10(水) 02:56:18.10ID:tOY7dgQJ0 握り拳を唇の前に笑う。
その笑みは目が細くなる類のようだ。
「りっちゃん…」
口の中で飴玉を転がすみたいに呟く。
「でも馴れ馴れしくない?」
僕が言うと、
「そうかな?わたしはもっと馴れ馴れしくても」
そう返答して噤んだ。
「泳がないの?」
唐突に言う。
「いや、いいかな。」
僕はややあって答える。
ややあったのはなんでそんなことを言い出したのか考えていたから。
「ふーん。なーんだ。」
組んだ足を戻して真っ直ぐに伸ばしバタバタさせる。そして、
「せっかく…きたのに」
と続けた。
「きた?」
僕は聞き取れないほど小さなその声に顔を近づける。
「これのした。」
襟元を人差し指と親指で摘んで隙間を作る。
僕は日射しのやかましい砂浜を眺めた。
海の色彩は青と白と黄土色だけではない。
人が纏う水着が虹の如く夏の日を彩る。
「せっかく一緒に泳ぐために着てきたのに」
僕はサイズの大きく生地をもてあましたパーカーの下になにがあるのか想像した。
「ね、目をつぶって」
唐突にそう言われる。僕はそれに従う。
再び何も無い闇の中。
絹擦れと「よいしょ」とかの掛け声が聞こえ、やがて香水と柔軟剤の香りが顔にふる。
「目、あけて。」
僕は顔にかかったものの正体をしった。
それはさきほどまで僕が見ていたあのサイズの大きなパーカーだった。
それを横に置いて、足元を見る。
「行こ。」
細い素白な腕が僕の右手に触れた。
海とおなじヒヤシンスブルーの水着。
それを見ていると、
「見ないで、恥ずかしい。」
そう言われた。
「いこうかな」
僕は熱を帯びた顔と高鳴る鼓動を誤魔化し、差し出された柔らかな手を握った。
波音が脈動と同期する、
次第に音をあげるその波音は人々の歓声を裂いて近づくようだった。
「あとで話したいことがあるの。」
その波音の合間で小声でそう言われた。
「うん」
パラソルから出ると梅雨明けの日照りが辺りに散らばって眩しい。
完
その笑みは目が細くなる類のようだ。
「りっちゃん…」
口の中で飴玉を転がすみたいに呟く。
「でも馴れ馴れしくない?」
僕が言うと、
「そうかな?わたしはもっと馴れ馴れしくても」
そう返答して噤んだ。
「泳がないの?」
唐突に言う。
「いや、いいかな。」
僕はややあって答える。
ややあったのはなんでそんなことを言い出したのか考えていたから。
「ふーん。なーんだ。」
組んだ足を戻して真っ直ぐに伸ばしバタバタさせる。そして、
「せっかく…きたのに」
と続けた。
「きた?」
僕は聞き取れないほど小さなその声に顔を近づける。
「これのした。」
襟元を人差し指と親指で摘んで隙間を作る。
僕は日射しのやかましい砂浜を眺めた。
海の色彩は青と白と黄土色だけではない。
人が纏う水着が虹の如く夏の日を彩る。
「せっかく一緒に泳ぐために着てきたのに」
僕はサイズの大きく生地をもてあましたパーカーの下になにがあるのか想像した。
「ね、目をつぶって」
唐突にそう言われる。僕はそれに従う。
再び何も無い闇の中。
絹擦れと「よいしょ」とかの掛け声が聞こえ、やがて香水と柔軟剤の香りが顔にふる。
「目、あけて。」
僕は顔にかかったものの正体をしった。
それはさきほどまで僕が見ていたあのサイズの大きなパーカーだった。
それを横に置いて、足元を見る。
「行こ。」
細い素白な腕が僕の右手に触れた。
海とおなじヒヤシンスブルーの水着。
それを見ていると、
「見ないで、恥ずかしい。」
そう言われた。
「いこうかな」
僕は熱を帯びた顔と高鳴る鼓動を誤魔化し、差し出された柔らかな手を握った。
波音が脈動と同期する、
次第に音をあげるその波音は人々の歓声を裂いて近づくようだった。
「あとで話したいことがあるの。」
その波音の合間で小声でそう言われた。
「うん」
パラソルから出ると梅雨明けの日照りが辺りに散らばって眩しい。
完
102名無しって、書けない?(千葉県) (ワッチョイW 6f15-51sY)
2019/07/10(水) 02:58:06.34ID:tOY7dgQJ0 水着をヒントにしました。
海の日を先取りして。
海の日を先取りして。
103名無しって、書けない?(大阪府) (ワッチョイWW cfb7-G5mg)
2019/07/10(水) 21:28:57.11ID:EGjfP/x20104名無しって、書けない?(大阪府) (ワッチョイWW cfb7-G5mg)
2019/07/10(水) 22:07:43.64ID:EGjfP/x20105名無しって、書けない?(千葉県) (ワッチョイW 7615-S+i7)
2019/07/11(木) 02:02:33.77ID:sN4VwD8/0 >>103
たしかに今までもリクエストいただいてから直ぐにとりかかってますね
リクエスト貰うの好きなのかもしれません
水着のカラーは写真集にないものを敢えて選びました
らしさが伝わったとの事で有難いです
たしかに今までもリクエストいただいてから直ぐにとりかかってますね
リクエスト貰うの好きなのかもしれません
水着のカラーは写真集にないものを敢えて選びました
らしさが伝わったとの事で有難いです
106名無しって、書けない?(千葉県) (ワッチョイW 7615-S+i7)
2019/07/11(木) 02:04:18.07ID:sN4VwD8/0107庭と呼ばれた男(家) (ワッチョイWW 9b16-moRf)
2019/07/12(金) 13:30:24.91ID:REdNYNdi0108オダ推し(家) (ワッチョイ 9a16-pd+t)
2019/07/13(土) 10:41:44.80ID:RRm7OiLk0 皆さんお久し振りです。
大阪府さんが復活してくれていて、嬉しいです。
相変わらず綺麗な文体と、お洒落なストーリーですね。
どんなメンバーでも、ちょっとだけ斜めの角度から描けるのは素敵ですね。
てちの描写可愛かったです。
千葉県さんの夏シリーズも、相変わらず好きです。
庭さんの作品は、実はいつもアメブロで拝見してます。
葵ちゃん主役の作品、大好きです。
早く本格復帰して欲しいですね。
私としては、最近オダナナの影が薄いのが寂しいです。
でも、2期生が個性的なのは楽しいですね。
松田里奈ちゃんが好きです。
ネプリーグは笑いました。
大阪府さんが復活してくれていて、嬉しいです。
相変わらず綺麗な文体と、お洒落なストーリーですね。
どんなメンバーでも、ちょっとだけ斜めの角度から描けるのは素敵ですね。
てちの描写可愛かったです。
千葉県さんの夏シリーズも、相変わらず好きです。
庭さんの作品は、実はいつもアメブロで拝見してます。
葵ちゃん主役の作品、大好きです。
早く本格復帰して欲しいですね。
私としては、最近オダナナの影が薄いのが寂しいです。
でも、2期生が個性的なのは楽しいですね。
松田里奈ちゃんが好きです。
ネプリーグは笑いました。
109ストロー(千葉県) (ワッチョイW 7615-S+i7)
2019/07/13(土) 15:12:26.52ID:fpO4rqRx0 海辺で体育座りしてる2人組など、はいて捨てるほどいるだろう。だからいちいち注目されない。大抵素通りだ。しかし、僕らは違った。
何故か。それは僕の隣で頬を赤くしてる人にある。
「なんかめっちゃ見られてない?」
そう耳打ちして僕に照れ笑う。
「まぁたしかに。」
「そんなに派手だったかな」
自分の体をじっとみてそれから辺りを気にする。
どうやら本人は自分のスペックに気づいていない。つまり、まわりが霞むほど綺麗だった。
僕の手を引いて海へ飛び出したその瞬間。
海岸の視線はひとつに集中していた。
それくらい魅力的だった。
表情も水着も。血管が透き通るような肌も。
僕は必死に目を逸らした。それは、
いままで全く沸きおこらなかった、嫌われたくないという感情がそうさせたのかもしれない。
「えいっ」
かなり無理した可愛らしい声とともに水しぶきが飛ぶ。
ヒヤシンスブルーが波音に揺れて白く光る。
半ばハレーション気味な視界が残像になって脳内にチラつく。
僕も海を集めて空に投げる。
放物線を描いてそれは無事に命中した。
僕はしばらく海水の掛け合いを楽しむ。
指先に潮の香りがつくまで。
そのあとで溺れた犬みたいな泳法で海をかき分けた。
何故か。それは僕の隣で頬を赤くしてる人にある。
「なんかめっちゃ見られてない?」
そう耳打ちして僕に照れ笑う。
「まぁたしかに。」
「そんなに派手だったかな」
自分の体をじっとみてそれから辺りを気にする。
どうやら本人は自分のスペックに気づいていない。つまり、まわりが霞むほど綺麗だった。
僕の手を引いて海へ飛び出したその瞬間。
海岸の視線はひとつに集中していた。
それくらい魅力的だった。
表情も水着も。血管が透き通るような肌も。
僕は必死に目を逸らした。それは、
いままで全く沸きおこらなかった、嫌われたくないという感情がそうさせたのかもしれない。
「えいっ」
かなり無理した可愛らしい声とともに水しぶきが飛ぶ。
ヒヤシンスブルーが波音に揺れて白く光る。
半ばハレーション気味な視界が残像になって脳内にチラつく。
僕も海を集めて空に投げる。
放物線を描いてそれは無事に命中した。
僕はしばらく海水の掛け合いを楽しむ。
指先に潮の香りがつくまで。
そのあとで溺れた犬みたいな泳法で海をかき分けた。
110ストロー(千葉県) (ワッチョイW 7615-S+i7)
2019/07/13(土) 15:13:06.95ID:fpO4rqRx0 「いま、好きな人いるの?」
そう聞かれて空を見上げる。
西日が明日の向こうに帰ろうとしていた。
「いないかな」
やっと、そう返す。
「わたしは居るよ」
「そっか」
無言。互いに言葉少なでおそらく潮騒のほうが饒舌だろう。
デコルテと太ももについた砂粒を指の関節あたりで払い、また訊かれる。
「ねえ、好き?」
「なにを?」
聞かなくても分かるような気もした。
「…海。そう、海。」
しどろもどろになって続ける。
そのとき、互いに頬が赤いその理由が分かった。
再び、潮の音。
そして。
「はじめて、あったときさ。わたし、君のことを…」
少しずつ確信に近づいてゆく。
僕はそれをなぜか緊張しながら聞いている。
もどかしさと共に。
「理佐、行こうよ」
そのとき。タイミング悪く背後から声がする。
「待ってて、今行く。」
会話を中断してそう返答する。裏返り声で。
声を掛けてきたのは尾関だった。
その尾関はだいぶ草臥れた顔をしている。
それは当然のことだろう。海へ来てそうそう、スイカ割りにクロールと八面六臂の大活躍だったから。
「ほら、行くよ尾関。邪魔だから。」
尾関の後ろで志田が呼びかける。
「置いてくぞ」
その近くで唐揚げみたいに日焼けた男が呼ぶ。
僕が勝手にから揚げくんと呼んでいるちゃらけたやつである。
その、言葉は僕らに投げかけられた。
「あと少し。」
さらにそう答えて僕の方を見る。そうして、
「単刀直入に言うと、あの…。また、行こうよ。海に。こんどは2人だけで。」
ピースサインをして言う。
「うん。」
結果的に本当の話の続きは次回に持ち越しになった。見たいだ。
そう聞かれて空を見上げる。
西日が明日の向こうに帰ろうとしていた。
「いないかな」
やっと、そう返す。
「わたしは居るよ」
「そっか」
無言。互いに言葉少なでおそらく潮騒のほうが饒舌だろう。
デコルテと太ももについた砂粒を指の関節あたりで払い、また訊かれる。
「ねえ、好き?」
「なにを?」
聞かなくても分かるような気もした。
「…海。そう、海。」
しどろもどろになって続ける。
そのとき、互いに頬が赤いその理由が分かった。
再び、潮の音。
そして。
「はじめて、あったときさ。わたし、君のことを…」
少しずつ確信に近づいてゆく。
僕はそれをなぜか緊張しながら聞いている。
もどかしさと共に。
「理佐、行こうよ」
そのとき。タイミング悪く背後から声がする。
「待ってて、今行く。」
会話を中断してそう返答する。裏返り声で。
声を掛けてきたのは尾関だった。
その尾関はだいぶ草臥れた顔をしている。
それは当然のことだろう。海へ来てそうそう、スイカ割りにクロールと八面六臂の大活躍だったから。
「ほら、行くよ尾関。邪魔だから。」
尾関の後ろで志田が呼びかける。
「置いてくぞ」
その近くで唐揚げみたいに日焼けた男が呼ぶ。
僕が勝手にから揚げくんと呼んでいるちゃらけたやつである。
その、言葉は僕らに投げかけられた。
「あと少し。」
さらにそう答えて僕の方を見る。そうして、
「単刀直入に言うと、あの…。また、行こうよ。海に。こんどは2人だけで。」
ピースサインをして言う。
「うん。」
結果的に本当の話の続きは次回に持ち越しになった。見たいだ。
111ストロー(千葉県) (ワッチョイW 7615-S+i7)
2019/07/13(土) 15:15:29.88ID:fpO4rqRx0 パラソルのした。夕日を背に帰り支度。
日焼け止めを渡したり、リュックを背負ったり。砂を払う。
「ねぇ、パーカーどこやったっけ。」
シートを捲りながら僕に訊ねる。
「そこら辺に…ない?」
しわくちゃのレジャーシート。僕はウロウロキョロキョロしながら探す。しかし見つからない。そう言えば今日は風が強かった。
「もしかして飛ばされちゃったとか?」
恐る恐るそう進言する。
「最悪なんだけど。ねぇ、」
ねぇ、って僕の顔を見られても。
「僕の着る?」
「は?」
怪訝な顔で見る。
「いや、海に来る前にかったシャツハワイアンっぽいの。」
「ああ、それ。うん。ありがとう。」
まさか。僕がきてたシャツを脱いで渡すとでも?僕はリュックをあさって色彩の鮮やかなハワイアンのシャツを渡す。それは、確か。ビニールに包まれた、1000円のやつだった。
「洗って、明日返すね」
それを受け取って素早く羽織る。ボタンを素早く止めて襟を少し折る。風で飛ばされていたのか。デニムのショートパンツはパラソルを飛び出し、海岸のへりに引っかかっていた。それを叩いて履く。
「お待たせ、行こ」
そういい僕の方を振り向いた。ハワイアン柄とデニムはとても良く似合う。
急ごしらえとは思えないくらいだ。
「似合ってる?」
裾を少し指先で摘んで訊く。
「凄い似合ってる。可愛い。」
そういって口に手を当てる。
あらぬ事を口走った。いやほんとだから良いのか。
「ありがとう」
後ろ手を組んで夕日のオレンジを飲み込んだ暮れなずむ海を見渡す。
「あれ?理佐その服。どうしたの?」
駅前の鄙びたベンチで尾関は訊ねた。
「なんか風で飛ばされたみたい。だから借りたの。」
尾関は僕をちらっと見てから
「やるじゃん」
と言った。
「というかさ尾関あんた理佐が、着てるのと似たようなパーカー持ってなかった?リュックのなか。」
志田が尾関の地味な黒のリュックを指さす。
「えっ!?嘘だ。」
尾関はかなり焦ってファスナーを下ろして中身を漁る。
「あっ…た。」
尾関は声を落として恐る恐る見慣れた灰色のパーカーをつまみ上げた。
「尾関…」
ハワイアン柄が怒りに打ち震えているように思える。
「ほんとごめん!ほんと。」
尾関は今まさに手刀を切って土下座せんとする勢い。
「今度奢りね」
そう言い狂気じみた微笑みを見せると、
「りさ怖いんだけど。」
志田が至極冷静に言うが、しかし、髪が真っピンクなあんたの方がよっぽど怖いよ。そう思う。
「どうしよ。」
尾関からパーカーをひったくって抱きしめる。
「着替えれば?」
僕がそう言うと、
「いいや、このままで」
そう返してファスナーに手をかけ、肩掛けのリュックにパーカーを畳んで入れた。
「このまま借りとくね」
いい添えて襟を触る。
そのようなやり取りをしているベンチの背後で踏切の警報音。
「電車くんじゃねーのか」
男がぼそっと呟いた。
日焼け止めを渡したり、リュックを背負ったり。砂を払う。
「ねぇ、パーカーどこやったっけ。」
シートを捲りながら僕に訊ねる。
「そこら辺に…ない?」
しわくちゃのレジャーシート。僕はウロウロキョロキョロしながら探す。しかし見つからない。そう言えば今日は風が強かった。
「もしかして飛ばされちゃったとか?」
恐る恐るそう進言する。
「最悪なんだけど。ねぇ、」
ねぇ、って僕の顔を見られても。
「僕の着る?」
「は?」
怪訝な顔で見る。
「いや、海に来る前にかったシャツハワイアンっぽいの。」
「ああ、それ。うん。ありがとう。」
まさか。僕がきてたシャツを脱いで渡すとでも?僕はリュックをあさって色彩の鮮やかなハワイアンのシャツを渡す。それは、確か。ビニールに包まれた、1000円のやつだった。
「洗って、明日返すね」
それを受け取って素早く羽織る。ボタンを素早く止めて襟を少し折る。風で飛ばされていたのか。デニムのショートパンツはパラソルを飛び出し、海岸のへりに引っかかっていた。それを叩いて履く。
「お待たせ、行こ」
そういい僕の方を振り向いた。ハワイアン柄とデニムはとても良く似合う。
急ごしらえとは思えないくらいだ。
「似合ってる?」
裾を少し指先で摘んで訊く。
「凄い似合ってる。可愛い。」
そういって口に手を当てる。
あらぬ事を口走った。いやほんとだから良いのか。
「ありがとう」
後ろ手を組んで夕日のオレンジを飲み込んだ暮れなずむ海を見渡す。
「あれ?理佐その服。どうしたの?」
駅前の鄙びたベンチで尾関は訊ねた。
「なんか風で飛ばされたみたい。だから借りたの。」
尾関は僕をちらっと見てから
「やるじゃん」
と言った。
「というかさ尾関あんた理佐が、着てるのと似たようなパーカー持ってなかった?リュックのなか。」
志田が尾関の地味な黒のリュックを指さす。
「えっ!?嘘だ。」
尾関はかなり焦ってファスナーを下ろして中身を漁る。
「あっ…た。」
尾関は声を落として恐る恐る見慣れた灰色のパーカーをつまみ上げた。
「尾関…」
ハワイアン柄が怒りに打ち震えているように思える。
「ほんとごめん!ほんと。」
尾関は今まさに手刀を切って土下座せんとする勢い。
「今度奢りね」
そう言い狂気じみた微笑みを見せると、
「りさ怖いんだけど。」
志田が至極冷静に言うが、しかし、髪が真っピンクなあんたの方がよっぽど怖いよ。そう思う。
「どうしよ。」
尾関からパーカーをひったくって抱きしめる。
「着替えれば?」
僕がそう言うと、
「いいや、このままで」
そう返してファスナーに手をかけ、肩掛けのリュックにパーカーを畳んで入れた。
「このまま借りとくね」
いい添えて襟を触る。
そのようなやり取りをしているベンチの背後で踏切の警報音。
「電車くんじゃねーのか」
男がぼそっと呟いた。
112ストロー(千葉県) (ワッチョイW 7615-S+i7)
2019/07/13(土) 15:16:38.29ID:fpO4rqRx0 足並みを千々に乱して、ホームへ走る。
無人となったベンチの座面にはまだ生暖かな感触が残っていた。ベンチの背後では幾つもの靴音がバラバラに聞こえて来る。
電車はやがてゆっくりとホームを去る。
その後には夏の感触が滞積していた。
15両編成の列車。
混雑を避けて渡ると先頭へ辿り着く。
僕と尾関と志田と男の4人が一同に座ろうとするとボックス席になるが、しかし、午後の中途半端な列車にも関わらず混んでいる。
ボックス席は大抵4人がけの対角線上に人が居た。僕はハワイアンの柄を追いかけ隣にすわろうとしたが男に阻まれた。
男はごついリュックを僕の腕にぶつけ悠然としている。夏目漱石の表現を借りて言えば「くさくさする」。
僕だけがいつの間にか残されて右往左往していると、「こっち空いてるよ」と尾関に言われた。なるほど、男が横取りしたドア横二人がけの斜向かいに似たような二人がけがあり、そこが空いている。
ブルーのシートを掌で叩いて尾関が「こっち、こっち」という。
僕は有難くその席に座る。
「残念だったね」
悪戯な子供っぽい微笑で尾関は僕を見た。
「まぁね」
僕はリュックを抱いて言う。
「理佐はモテるからね。うっかりしてると取られちゃうよ。」
尾関は頬を緩めて僕に告げる。
「ああ。うん。」
生返事をして車内を見渡す。
志田は男が座る二人がけの左にある進行方向のボックス席に座って首を縦に何度も動かしている。
眠っているのか。
男はハワイアン柄を鑑賞しては詐欺師のようなちゃけた笑みを浮かべている。
列車は床が凹みやたら左右に揺れ、
空は都心へ向かうに従って鼠色に曇った。
僕は若干心の濁りを感じながら欠伸をする。
長いトンネルを走るうち、車内が緩やかな眠気に包まれる。
僕は尾関の肩に頭をもたれながら潮騒の音を聞いていた。
銀色の光は一路都心を突っ切って地元に向かっている・・・
眠る僕らを乗せて。
完
無人となったベンチの座面にはまだ生暖かな感触が残っていた。ベンチの背後では幾つもの靴音がバラバラに聞こえて来る。
電車はやがてゆっくりとホームを去る。
その後には夏の感触が滞積していた。
15両編成の列車。
混雑を避けて渡ると先頭へ辿り着く。
僕と尾関と志田と男の4人が一同に座ろうとするとボックス席になるが、しかし、午後の中途半端な列車にも関わらず混んでいる。
ボックス席は大抵4人がけの対角線上に人が居た。僕はハワイアンの柄を追いかけ隣にすわろうとしたが男に阻まれた。
男はごついリュックを僕の腕にぶつけ悠然としている。夏目漱石の表現を借りて言えば「くさくさする」。
僕だけがいつの間にか残されて右往左往していると、「こっち空いてるよ」と尾関に言われた。なるほど、男が横取りしたドア横二人がけの斜向かいに似たような二人がけがあり、そこが空いている。
ブルーのシートを掌で叩いて尾関が「こっち、こっち」という。
僕は有難くその席に座る。
「残念だったね」
悪戯な子供っぽい微笑で尾関は僕を見た。
「まぁね」
僕はリュックを抱いて言う。
「理佐はモテるからね。うっかりしてると取られちゃうよ。」
尾関は頬を緩めて僕に告げる。
「ああ。うん。」
生返事をして車内を見渡す。
志田は男が座る二人がけの左にある進行方向のボックス席に座って首を縦に何度も動かしている。
眠っているのか。
男はハワイアン柄を鑑賞しては詐欺師のようなちゃけた笑みを浮かべている。
列車は床が凹みやたら左右に揺れ、
空は都心へ向かうに従って鼠色に曇った。
僕は若干心の濁りを感じながら欠伸をする。
長いトンネルを走るうち、車内が緩やかな眠気に包まれる。
僕は尾関の肩に頭をもたれながら潮騒の音を聞いていた。
銀色の光は一路都心を突っ切って地元に向かっている・・・
眠る僕らを乗せて。
完
113名無しって、書けない?(千葉県) (ワッチョイW 7615-S+i7)
2019/07/13(土) 15:19:20.47ID:fpO4rqRx0114名無しって、書けない?(大阪府) (ワッチョイ b7b7-AvHN)
2019/07/13(土) 18:50:47.65ID:UVODzXmB0115Loudspeaker(大阪府) (ワッチョイ b7b7-AvHN)
2019/07/13(土) 18:52:09.61ID:UVODzXmB0 (1)
小学生の朝礼の時に持たされた拡声器からピーポーという音が鳴り止まなくなって以来、僕はずっと「拡ちゃん」と呼ばれている。
別に傍から見れば普通の愛称だから何のことはないのだが、問題は自分の名前にカ行の文字がひとつもないということだ。
「なんで、かくちゃんなの?」と聞かれるたびに、いちいち拡声器ピーポー事件のことを語らねばならない。
このような事態に陥ったのはおおよそ鈴本のせいである。
そもそも拡声器を持たされたのは転校初日の挨拶のためであったから、まだその時は誰も僕の名前を知らなかった。
しかし第一印象とは恐ろしいものである。
教室に入って初めて話しかけてきたのが鈴本だった。
「ねえねえ、拡声器くん、家どのへん?」
その時、16人しかいないクラス全員に僕は囲まれていた。
すべてが崩壊した瞬間だった。
その後の成り行きで拡ちゃんというあだ名を付けられたのは言うまでもない。
小学生の朝礼の時に持たされた拡声器からピーポーという音が鳴り止まなくなって以来、僕はずっと「拡ちゃん」と呼ばれている。
別に傍から見れば普通の愛称だから何のことはないのだが、問題は自分の名前にカ行の文字がひとつもないということだ。
「なんで、かくちゃんなの?」と聞かれるたびに、いちいち拡声器ピーポー事件のことを語らねばならない。
このような事態に陥ったのはおおよそ鈴本のせいである。
そもそも拡声器を持たされたのは転校初日の挨拶のためであったから、まだその時は誰も僕の名前を知らなかった。
しかし第一印象とは恐ろしいものである。
教室に入って初めて話しかけてきたのが鈴本だった。
「ねえねえ、拡声器くん、家どのへん?」
その時、16人しかいないクラス全員に僕は囲まれていた。
すべてが崩壊した瞬間だった。
その後の成り行きで拡ちゃんというあだ名を付けられたのは言うまでもない。
116Loudspeaker(大阪府) (ワッチョイ b7b7-AvHN)
2019/07/13(土) 18:52:45.89ID:UVODzXmB0 (2)
「拡ちゃんなんて言って悪いと思ってるからさ、そろそろ許してよ」
学校からの帰り道、いつまでたっても鈴本と同じ方向だった。
最悪な名付け親と一刻も早く別れたかったのだが、驚くべきことに鈴本の家は同じマンションの2つ隣の部屋だった。
鈴本が201号室のドアを開けて中に入った。僕はその前を通り過ぎ、203号室へ向かう。
ランドセルの中の鍵を探していると、すでに鈴本が横にいた。
彼女は何も持っていなかったから、多分ランドセルを玄関に置いてすぐ飛び出してきたのだろう。
「おじゃましまーす」と言って、一緒に中に入った。僕は一度も入っていいなどと言っていない。
「親は?」
「今、仕事でいない」
「わあ、部屋にテレビがある!」
「そりゃあるよ」
「わたしの部屋にはないよ、親の方針で」
それ以来、僕の部屋のテレビは、鈴本によって酷使され続けた。
しかし偉いもので、現在に至るまで一度も故障したことがない。
「拡ちゃんなんて言って悪いと思ってるからさ、そろそろ許してよ」
学校からの帰り道、いつまでたっても鈴本と同じ方向だった。
最悪な名付け親と一刻も早く別れたかったのだが、驚くべきことに鈴本の家は同じマンションの2つ隣の部屋だった。
鈴本が201号室のドアを開けて中に入った。僕はその前を通り過ぎ、203号室へ向かう。
ランドセルの中の鍵を探していると、すでに鈴本が横にいた。
彼女は何も持っていなかったから、多分ランドセルを玄関に置いてすぐ飛び出してきたのだろう。
「おじゃましまーす」と言って、一緒に中に入った。僕は一度も入っていいなどと言っていない。
「親は?」
「今、仕事でいない」
「わあ、部屋にテレビがある!」
「そりゃあるよ」
「わたしの部屋にはないよ、親の方針で」
それ以来、僕の部屋のテレビは、鈴本によって酷使され続けた。
しかし偉いもので、現在に至るまで一度も故障したことがない。
117Loudspeaker(大阪府) (ワッチョイ b7b7-AvHN)
2019/07/13(土) 18:53:32.59ID:UVODzXmB0 (3)
ネーミングセンスがないことを除けば、鈴本は十分魅力的な人だった。
そこそこ可愛いし、そこそこ面白いし、本人談ではそこそこ勉強ができた。一緒に居て楽しい存在だった。
しかし特にこれという思い出はなく、唯一浮かぶ情景はテレビと彼女の後ろ姿だけだった。
「そっか、キャベツはああやって切るとシャキってするのか」
「パリってフランスなのか」
「審判って三振の時めっちゃカッコつけるよね」
など、僕が本を読んでいる横で呟いていた。
一緒にいるのに、テレビと話している時間の方が長かった。
ただ一度だけ判別の難しいことがあった。
芸能人たちが恋愛トークを繰り広げているコーナーで、とある女性芸能人がキラーフレーズを紹介していた時だ。
鈴本はその言葉を二度繰り返した。
「好きになってもいいですか?」
ネーミングセンスがないことを除けば、鈴本は十分魅力的な人だった。
そこそこ可愛いし、そこそこ面白いし、本人談ではそこそこ勉強ができた。一緒に居て楽しい存在だった。
しかし特にこれという思い出はなく、唯一浮かぶ情景はテレビと彼女の後ろ姿だけだった。
「そっか、キャベツはああやって切るとシャキってするのか」
「パリってフランスなのか」
「審判って三振の時めっちゃカッコつけるよね」
など、僕が本を読んでいる横で呟いていた。
一緒にいるのに、テレビと話している時間の方が長かった。
ただ一度だけ判別の難しいことがあった。
芸能人たちが恋愛トークを繰り広げているコーナーで、とある女性芸能人がキラーフレーズを紹介していた時だ。
鈴本はその言葉を二度繰り返した。
「好きになってもいいですか?」
118Loudspeaker(大阪府) (ワッチョイ b7b7-AvHN)
2019/07/13(土) 18:54:14.71ID:UVODzXmB0 (4)
一体どこでそんなものを手に入れたのか見当もつかないのだが、僕が鈴本からもらった唯一の誕生日プレゼントは拡声器のキーホルダーだった。
「ほら、テレビの電気代くらいにはなるでしょ」と言われて手渡された。
全く使い道のわからないものに価値を見出すのは難しかったが、一応今でもそのキーホルダーは携帯電話に付けている。
そのプレゼントをもらった年の暮のこと、鈴本はアイドルになるために東京へ発った。
テレビの前で呟いていた人が、実際にテレビの中で活躍するようになっていた。
一方の僕はごく普通の人間になった。
もちろん彼女がテレビを見に来ることはなかった。
一体どこでそんなものを手に入れたのか見当もつかないのだが、僕が鈴本からもらった唯一の誕生日プレゼントは拡声器のキーホルダーだった。
「ほら、テレビの電気代くらいにはなるでしょ」と言われて手渡された。
全く使い道のわからないものに価値を見出すのは難しかったが、一応今でもそのキーホルダーは携帯電話に付けている。
そのプレゼントをもらった年の暮のこと、鈴本はアイドルになるために東京へ発った。
テレビの前で呟いていた人が、実際にテレビの中で活躍するようになっていた。
一方の僕はごく普通の人間になった。
もちろん彼女がテレビを見に来ることはなかった。
119Loudspeaker(大阪府) (ワッチョイ b7b7-AvHN)
2019/07/13(土) 18:56:34.05ID:UVODzXmB0 (5)
「アイドルってデビューからだんだんとNGワードが減っていきますよね」
部屋のみをしていた時に、会社の後輩はそう言った。
テレビの向こうでは顔見知りのアイドルが喋っていた。
男の子のことについて話すことを許されるほどには、彼女も芸能界に入って年月が経っていた。
「で、その拡ちゃんとはどうなったの?」
「どうもありません。あ、でも拡声器キーホルダーをプレゼントしました」
彼女の淡々とした話し方が、演者と客席の笑いを誘った。
司会者は続きを促す。
「いや、でも男女が二人だけで密室にって状況じゃ…」
「まあ一度告白はしたんですけど…ほら、わたし独り言が多いから無視されちゃいました(笑)」
「うわー、相手の子もったいない!」
「本当だよな」
僕はテレビに向かって呟いた。
キーホルダーのぶら下がる携帯電話に彼女の番号はもう残っていなかった。
拡声器で叫んでみたい気分だった。
(終)
「アイドルってデビューからだんだんとNGワードが減っていきますよね」
部屋のみをしていた時に、会社の後輩はそう言った。
テレビの向こうでは顔見知りのアイドルが喋っていた。
男の子のことについて話すことを許されるほどには、彼女も芸能界に入って年月が経っていた。
「で、その拡ちゃんとはどうなったの?」
「どうもありません。あ、でも拡声器キーホルダーをプレゼントしました」
彼女の淡々とした話し方が、演者と客席の笑いを誘った。
司会者は続きを促す。
「いや、でも男女が二人だけで密室にって状況じゃ…」
「まあ一度告白はしたんですけど…ほら、わたし独り言が多いから無視されちゃいました(笑)」
「うわー、相手の子もったいない!」
「本当だよな」
僕はテレビに向かって呟いた。
キーホルダーのぶら下がる携帯電話に彼女の番号はもう残っていなかった。
拡声器で叫んでみたい気分だった。
(終)
120名無しって、書けない?(大阪府) (ワッチョイWW b7b7-1IMR)
2019/07/13(土) 19:00:15.84ID:UVODzXmB0 ふーちゃんのブログより
7月11日(1977)【ペチンッ】
テレビを見ながらたくさんコメントをする人、
そのコメントに笑って自分の額を叩く人、
なかなか出会ったことないんですけど、
皆さんの周りにはいますかー?
私の周りには1人いて、
鈴本って言うんですけど、
本当におもしろい。
とにかくコメントが多い。
http://www.keyakizaka46.com/s/k46o/diary/detail/29967?ima=0000&cd=member
7月11日(1977)【ペチンッ】
テレビを見ながらたくさんコメントをする人、
そのコメントに笑って自分の額を叩く人、
なかなか出会ったことないんですけど、
皆さんの周りにはいますかー?
私の周りには1人いて、
鈴本って言うんですけど、
本当におもしろい。
とにかくコメントが多い。
http://www.keyakizaka46.com/s/k46o/diary/detail/29967?ima=0000&cd=member
121名無しって、書けない?(千葉県) (ワッチョイW 7615-S+i7)
2019/07/13(土) 19:35:14.83ID:fpO4rqRx0122オダオシ ◆WtjE1ynjtQ (家) (ワッチョイ 9a16-pd+t)
2019/07/13(土) 20:14:32.55ID:RRm7OiLk0123オダオシ ◆WtjE1ynjtQ (家) (ワッチョイ 9a16-pd+t)
2019/07/13(土) 20:42:12.55ID:RRm7OiLk0 ワークアンドホリデー(前)
※ちょっと前にアメブロに書いたものです。
ここ数日、けやかけ名物カップルロケの収録が、行われている。
きょうは、フィーリングカップルで見事成就した、小林由依と森田ひかるの番だ。
森田「きょうは、とっても楽しみです。憧れの小林さんと一緒でドキドキワクワクしてます♪」
小林「もちろん、私もよ。それにしても遊園地ということだったんで、すごく期待してたんだけど・・・」
森田「夢の国かなーと思ってたんだけど、ここはどこなんでしょう?」
小林「まあ夢の国は、だいたい撮影NGみたいなんで、仕方ないんだけど、まさか浅草花やしきとはね・・・近場過ぎるw」
森田「スタッフさんが、色々楽しい企画を考えてくれてるんでしょうね」
小林「ひかるちゃんは、初ロケだもんね。何とか盛り上げてあげたいけど、私そういうの苦手だからな〜 まあ楽しもう♪」
一方同日、織田奈那は完全オフであった。
きょうは、たまっている読書かビデオ鑑賞でもするかな〜
そこへ菜々香からLINEが来た。
長沢「ねえきょう休みでしょ。遊びに行こうよ、いい天気だよ♪」
織田「いいよ、行こうか」
菜々香「あのさ、スカイツリー行かない? 前に家族と行ったんだけど、メンバーと行きたいと思ってたの」
そんな相談をしながら歩いていると、背後から肩を叩かれた。
織田「みいちゃんと理佐、お揃いで何処行くの?」
小池「夕方から、理佐とペアで雑誌の仕事があるんだけど、時間があるからどこかで昼ご飯食べて、買い物でもしようかと」
ということで、4人で仲良く押上に向かった。
スカイツリーで、オムライスとタピオカを食べて、満足した一同。
小池「そう言えば、昨日森田ひかるちゃんと話した時に、浅草花やしきの事聞かれたんだよね。きょう、ご褒美ロケで行くらしいよ」
織田「ゆいぽんと一緒か、羨ましいなあ・・・」
理佐「浅草なら、ここから近いじゃん」
長沢「ちょっと行ってみない?」
織田「賛成!」
いつもならこういう時、邪魔しちゃ悪いからと控えめなオダナナなのだが・・・
<続く>
※ちょっと前にアメブロに書いたものです。
ここ数日、けやかけ名物カップルロケの収録が、行われている。
きょうは、フィーリングカップルで見事成就した、小林由依と森田ひかるの番だ。
森田「きょうは、とっても楽しみです。憧れの小林さんと一緒でドキドキワクワクしてます♪」
小林「もちろん、私もよ。それにしても遊園地ということだったんで、すごく期待してたんだけど・・・」
森田「夢の国かなーと思ってたんだけど、ここはどこなんでしょう?」
小林「まあ夢の国は、だいたい撮影NGみたいなんで、仕方ないんだけど、まさか浅草花やしきとはね・・・近場過ぎるw」
森田「スタッフさんが、色々楽しい企画を考えてくれてるんでしょうね」
小林「ひかるちゃんは、初ロケだもんね。何とか盛り上げてあげたいけど、私そういうの苦手だからな〜 まあ楽しもう♪」
一方同日、織田奈那は完全オフであった。
きょうは、たまっている読書かビデオ鑑賞でもするかな〜
そこへ菜々香からLINEが来た。
長沢「ねえきょう休みでしょ。遊びに行こうよ、いい天気だよ♪」
織田「いいよ、行こうか」
菜々香「あのさ、スカイツリー行かない? 前に家族と行ったんだけど、メンバーと行きたいと思ってたの」
そんな相談をしながら歩いていると、背後から肩を叩かれた。
織田「みいちゃんと理佐、お揃いで何処行くの?」
小池「夕方から、理佐とペアで雑誌の仕事があるんだけど、時間があるからどこかで昼ご飯食べて、買い物でもしようかと」
ということで、4人で仲良く押上に向かった。
スカイツリーで、オムライスとタピオカを食べて、満足した一同。
小池「そう言えば、昨日森田ひかるちゃんと話した時に、浅草花やしきの事聞かれたんだよね。きょう、ご褒美ロケで行くらしいよ」
織田「ゆいぽんと一緒か、羨ましいなあ・・・」
理佐「浅草なら、ここから近いじゃん」
長沢「ちょっと行ってみない?」
織田「賛成!」
いつもならこういう時、邪魔しちゃ悪いからと控えめなオダナナなのだが・・・
<続く>
124オダオシ ◆WtjE1ynjtQ (家) (ワッチョイ 9a16-pd+t)
2019/07/13(土) 21:13:59.14ID:RRm7OiLk0 ワークアンドホリデー(後)
そのころ、由依とひかるは、二人横並びで、花やしき伝統のローラーコースターに乗っていた。
富士急の高飛車に乗ったことのある由依にとっては、それほどスリルを感じるものではかった。
ひかるも、アトラクションが好きなのか平然としていたので、テレビ的に二人のリアクションは物足りないものだった。
ディレクター「じゃあ、少し休んで、次はお化け屋敷でーす」
AD「二人とも冷静だし、お化け屋敷も盛り上がらないかも・・・」
一人目のひかるは、全然怖がらず、笑顔で「楽しかった〜」と出口にやってきた。
そして由依も、気を使って多少怖がるふりをしながら中盤まで歩いてきたが・・・
由依「や、やめて!!」
演技とは思えない本気の悲鳴が聞こえてきた。
スタッフが駆け寄ると、不審な人物が由依に覆いかぶさっていたが、すぐに逃げてしまった。
AD「小林さん、大丈夫?何か変なことされた?」
由依「お尻と太もも触られた・・・」
AD「おい、誰か犯人見たか!」
カメラマン「見ました!赤外線カメラにも映ってると思います。なんと織田奈那さんです!!」
由依「やっぱり・・・手の感触に心当たりがあった(笑)」
織田はすぐにスタッフに見つかったが、怒られることはなく、むしろ感謝されていた。
撮れ高が足りなかったので、オンエアに挿むらしい。
この他にも、小池と理佐が普通にお化け屋敷に入って、怖がって泣き出したり、
長沢が、グルメレポートの時の残飯を盗み食いしていたところが、カメラに写り、ディレクターを喜ばせていた。
色々あったが、ロケは無事終了。
長沢は残飯を食べ過ぎて苦しくなり、ひかると一緒に、マネージャーの車で帰宅。
理佐と小池は、雑誌の仕事に向かった。
そして由依は、一人寂しく帰路につくことになった。
何か満たされない気分で、駅に向かう由依。
浅草の駅まで来ると、駅前のカフェで、見覚えのある女性が文庫本を読んでいるのが見えた。
由依は嬉しくなって、そのカフェに入って行った。
由依「オダナナ!」
織田「ゆいぽん・・・」
愛しの人に会えた割には、元気がない。
由依「何か暗くない?」
織田「いや、番組やゆいぽんたちの邪魔をしちゃったから・・・」
由依「ディレクターさんも言ってたじゃない、ハプニング映像がたくさん撮れて良かったって♪」
織田「でも、調子に乗ってお尻とか触っちゃったし」
由依「あれは勘弁して欲しかったな。カメラの前で・・・」
織田「・・・ごめん・・・暗闇の由依が色っぽくて、興奮しちゃったの」
由依「まあ二人きりの時だったら、許すけどさ♪」
織田「えっ? 今なんて言ったの!!!」
小林「さあね・・・それより、私お腹減った。何か食べたいな♪」
織田「よし、せっかく下町に来たんだから、もんじゃ焼きでも食べよう♪♪」
夕焼けの下、手を繋いだ2つの影が、浅草の街道をゆっくりと移動し始めた。
〜完
そのころ、由依とひかるは、二人横並びで、花やしき伝統のローラーコースターに乗っていた。
富士急の高飛車に乗ったことのある由依にとっては、それほどスリルを感じるものではかった。
ひかるも、アトラクションが好きなのか平然としていたので、テレビ的に二人のリアクションは物足りないものだった。
ディレクター「じゃあ、少し休んで、次はお化け屋敷でーす」
AD「二人とも冷静だし、お化け屋敷も盛り上がらないかも・・・」
一人目のひかるは、全然怖がらず、笑顔で「楽しかった〜」と出口にやってきた。
そして由依も、気を使って多少怖がるふりをしながら中盤まで歩いてきたが・・・
由依「や、やめて!!」
演技とは思えない本気の悲鳴が聞こえてきた。
スタッフが駆け寄ると、不審な人物が由依に覆いかぶさっていたが、すぐに逃げてしまった。
AD「小林さん、大丈夫?何か変なことされた?」
由依「お尻と太もも触られた・・・」
AD「おい、誰か犯人見たか!」
カメラマン「見ました!赤外線カメラにも映ってると思います。なんと織田奈那さんです!!」
由依「やっぱり・・・手の感触に心当たりがあった(笑)」
織田はすぐにスタッフに見つかったが、怒られることはなく、むしろ感謝されていた。
撮れ高が足りなかったので、オンエアに挿むらしい。
この他にも、小池と理佐が普通にお化け屋敷に入って、怖がって泣き出したり、
長沢が、グルメレポートの時の残飯を盗み食いしていたところが、カメラに写り、ディレクターを喜ばせていた。
色々あったが、ロケは無事終了。
長沢は残飯を食べ過ぎて苦しくなり、ひかると一緒に、マネージャーの車で帰宅。
理佐と小池は、雑誌の仕事に向かった。
そして由依は、一人寂しく帰路につくことになった。
何か満たされない気分で、駅に向かう由依。
浅草の駅まで来ると、駅前のカフェで、見覚えのある女性が文庫本を読んでいるのが見えた。
由依は嬉しくなって、そのカフェに入って行った。
由依「オダナナ!」
織田「ゆいぽん・・・」
愛しの人に会えた割には、元気がない。
由依「何か暗くない?」
織田「いや、番組やゆいぽんたちの邪魔をしちゃったから・・・」
由依「ディレクターさんも言ってたじゃない、ハプニング映像がたくさん撮れて良かったって♪」
織田「でも、調子に乗ってお尻とか触っちゃったし」
由依「あれは勘弁して欲しかったな。カメラの前で・・・」
織田「・・・ごめん・・・暗闇の由依が色っぽくて、興奮しちゃったの」
由依「まあ二人きりの時だったら、許すけどさ♪」
織田「えっ? 今なんて言ったの!!!」
小林「さあね・・・それより、私お腹減った。何か食べたいな♪」
織田「よし、せっかく下町に来たんだから、もんじゃ焼きでも食べよう♪♪」
夕焼けの下、手を繋いだ2つの影が、浅草の街道をゆっくりと移動し始めた。
〜完
125庭と呼ばれた男(家) (ワッチョイWW 9b16-moRf)
2019/07/14(日) 03:19:16.61ID:ww8Ju3tO0126庭と呼ばれた男(家) (ワッチョイWW 9b16-moRf)
2019/07/14(日) 03:30:17.93ID:ww8Ju3tO0127庭と呼ばれた男(家) (ワッチョイWW 9b16-moRf)
2019/07/14(日) 03:38:50.05ID:ww8Ju3tO0128庭と呼ばれた男(家) (ワッチョイWW 9b16-moRf)
2019/07/14(日) 03:40:07.97ID:ww8Ju3tO0 書き捨て勿体ないから大阪府さんもブログに作品を保管するべき(  ̄ー ̄)ノ
129名無しって、書けない?(大阪府) (ワッチョイWW b7b7-1IMR)
2019/07/14(日) 11:48:50.78ID:m+VpDk330130名無しって、書けない?(大阪府) (ワッチョイWW b7b7-1IMR)
2019/07/14(日) 11:50:01.08ID:m+VpDk330 >>128
ブログとかSNSとか面倒くさいと思う質なので絶対に放ったらかしになりますw
ブログとかSNSとか面倒くさいと思う質なので絶対に放ったらかしになりますw
131名無しって、書けない?(大阪府) (ワッチョイWW b7b7-1IMR)
2019/07/14(日) 11:57:14.31ID:m+VpDk330132名無しって、書けない?(大阪府) (ワッチョイWW b7b7-1IMR)
2019/07/14(日) 12:03:35.48ID:m+VpDk330 オダナナ珍しくダウンですね
お大事に
お大事に
133庭と呼ばれた男(家) (ワッチョイWW 9b16-moRf)
2019/07/15(月) 09:49:55.90ID:8u8T7qLP0 >>130
もったいない(-o-;)
もったいない(-o-;)
134夢で逢えたら 第8話 前編(家) (ワッチョイWW 9b16-moRf)
2019/07/15(月) 15:17:13.66ID:8u8T7qLP0 「キャハハハ〜なにその夢www」
夢の中で憧れの美女理佐ちゃんと再会果たした俺を図書館の机の向こうで笑う年下の幼なじみ葵
「他の人に迷惑だからでかい声出すなよ」
冬休みの図書館にはさして人影も無いが良く通る葵の笑い声に人目を気に俺
ちっ、昨夜のドキドキは俺の勘違いやな、、、
愛しの理佐ちゃんに再会したものの当て逃げされただけの俺の切ない夢を笑う葵などやはりただの妹分だわと決めつけ地団駄踏む俺
「やっぱり夢は夢なんだからさ、夢の中の美人に恋なんてしてないで現実を見なよ」
俺の忠告を無視して話を続ける葵
「うるさい、勝手に付いて来やがって」
チャリの後ろに乗って付いてきた葵に舌打ちする俺
「なに言ってんのよ、俺君が図書館行ったことないから不安だなんて言ってるから付いて来てあげたんだからね」
なんて恩に着せる葵
俺はなぜ葵の前で弱音を吐いてしまったんや、、、
後悔半端ない俺
夢の中で憧れの美女理佐ちゃんと再会果たした俺を図書館の机の向こうで笑う年下の幼なじみ葵
「他の人に迷惑だからでかい声出すなよ」
冬休みの図書館にはさして人影も無いが良く通る葵の笑い声に人目を気に俺
ちっ、昨夜のドキドキは俺の勘違いやな、、、
愛しの理佐ちゃんに再会したものの当て逃げされただけの俺の切ない夢を笑う葵などやはりただの妹分だわと決めつけ地団駄踏む俺
「やっぱり夢は夢なんだからさ、夢の中の美人に恋なんてしてないで現実を見なよ」
俺の忠告を無視して話を続ける葵
「うるさい、勝手に付いて来やがって」
チャリの後ろに乗って付いてきた葵に舌打ちする俺
「なに言ってんのよ、俺君が図書館行ったことないから不安だなんて言ってるから付いて来てあげたんだからね」
なんて恩に着せる葵
俺はなぜ葵の前で弱音を吐いてしまったんや、、、
後悔半端ない俺
135夢で逢えたら 第8話 後編(家) (ワッチョイWW 9b16-moRf)
2019/07/15(月) 15:17:39.78ID:8u8T7qLP0 「ちょっとは感謝してよね」
なにが嬉しいのかニコニコしながら俺を見つめる葵
正面から俺を見つめる葵の視線に昨夜のドキドキが甦る俺
「うるさい!俺は理佐ちゃんと夢の中で理想の新婚生活するんや」
葵の視線から逃げるように夢見術の本に目を落とす俺
「もう、すぐに拗ねるんだから」
なんて呟き窓の外を眺める葵
なぜか可愛いく見えるな、、、
葵の横顔を密かに盗み見ながら胸の動悸に悪い気がしない俺
もともと平均的女子より可愛いとは思っていたが今の葵の可愛いはもっと特別な可愛いような気がする、、、
なんて葵の横顔を見つめながらなぜか幸せな気分の俺
「うん?なに?」
そんな俺の視線に気づきこっち見る葵
うっ!?
またもドキドキや!?
葵のキラキラ光る瞳に胸が高鳴る俺
「なんでもない」
胸の高鳴りを慌てて本を読むふりして誤魔化す俺
「どうしたの?顔真っ赤だよ」
突然慌てる俺に机の向こうから身を乗りだす葵
「近づくな」
胸のドキドキを気づかれてはならじと叫ぶ俺
図書館には似つかわしくない俺の叫びにざわめく人々
「失礼な奴だな」
苦笑いしながら呟く葵
「すまん、取り乱してしまった」
素直に謝る俺
「許してあげるから帰りも後ろに乗せてね」
ちゃっかり俺のチャリの後ろを予約する葵
「うん」
なんて横向いたまま返事するどうやら幼なじみの葵に妹分以上の感情が芽生えつつある俺なのだ
つづく
なにが嬉しいのかニコニコしながら俺を見つめる葵
正面から俺を見つめる葵の視線に昨夜のドキドキが甦る俺
「うるさい!俺は理佐ちゃんと夢の中で理想の新婚生活するんや」
葵の視線から逃げるように夢見術の本に目を落とす俺
「もう、すぐに拗ねるんだから」
なんて呟き窓の外を眺める葵
なぜか可愛いく見えるな、、、
葵の横顔を密かに盗み見ながら胸の動悸に悪い気がしない俺
もともと平均的女子より可愛いとは思っていたが今の葵の可愛いはもっと特別な可愛いような気がする、、、
なんて葵の横顔を見つめながらなぜか幸せな気分の俺
「うん?なに?」
そんな俺の視線に気づきこっち見る葵
うっ!?
またもドキドキや!?
葵のキラキラ光る瞳に胸が高鳴る俺
「なんでもない」
胸の高鳴りを慌てて本を読むふりして誤魔化す俺
「どうしたの?顔真っ赤だよ」
突然慌てる俺に机の向こうから身を乗りだす葵
「近づくな」
胸のドキドキを気づかれてはならじと叫ぶ俺
図書館には似つかわしくない俺の叫びにざわめく人々
「失礼な奴だな」
苦笑いしながら呟く葵
「すまん、取り乱してしまった」
素直に謝る俺
「許してあげるから帰りも後ろに乗せてね」
ちゃっかり俺のチャリの後ろを予約する葵
「うん」
なんて横向いたまま返事するどうやら幼なじみの葵に妹分以上の感情が芽生えつつある俺なのだ
つづく
136名無しって、書けない?(ガラパゴス県) (ガラプー KK06-fCQm)
2019/07/16(火) 01:58:44.35ID:EgR9QE/CK >>130
放置しても5chみたいにdat落ちはしないからその点は気楽ですよ(笑)
自分も絵のアーカイブが9割以上終わった感じなのでほぼ放置モードに入りそうです
あとは基本的に月初めに前月分をまとめて更新する感じで
放置しても5chみたいにdat落ちはしないからその点は気楽ですよ(笑)
自分も絵のアーカイブが9割以上終わった感じなのでほぼ放置モードに入りそうです
あとは基本的に月初めに前月分をまとめて更新する感じで
137名無しって、書けない?(大阪府) (ワッチョイWW b7b7-1IMR)
2019/07/16(火) 22:13:43.95ID:ZA7xuUjX0138名無しって、書けない?(大阪府) (ワッチョイWW b7b7-1IMR)
2019/07/16(火) 22:17:49.41ID:ZA7xuUjX0139名無しって、書けない?(ガラパゴス県) (ガラプー KK06-fCQm)
2019/07/17(水) 08:52:20.46ID:gf7LXEziK >>138
新作の絵のほうは坂道とは無関係な5chの板でちょこちょこ描いてますよ
アメブロはそれをまとめて分類整理するだけなんで
と言って昨日描いた最新作をサンプルとして貼ってみますが全くのスレチです(笑)
http://o.5ch.net/1htnq.png
スレ汚しはここまでにして去ります
皆さんの活躍を期待していますノシ
新作の絵のほうは坂道とは無関係な5chの板でちょこちょこ描いてますよ
アメブロはそれをまとめて分類整理するだけなんで
と言って昨日描いた最新作をサンプルとして貼ってみますが全くのスレチです(笑)
http://o.5ch.net/1htnq.png
スレ汚しはここまでにして去ります
皆さんの活躍を期待していますノシ
140庭であります( ̄▽ ̄)ゞ(家) (ワッチョイWW 9b16-moRf)
2019/07/17(水) 22:05:36.26ID:1Rnj2ElM0141名無しって、書けない?(大阪府) (ワッチョイWW b7b7-1IMR)
2019/07/17(水) 23:17:16.20ID:3bbGIcVO0142夢で逢えたら 第9話 前編(家) (ワッチョイWW 8f16-Uo1s)
2019/07/18(木) 14:14:57.19ID:FchZ0wOO0 「理佐ちゃんは俺の嫁!理佐ちゃんは俺の嫁!理佐ちゃんは俺の嫁!理佐ちゃんは俺の...よ...め...zzz...」
今夜も親友澤部の兄貴が考案してくれた夢見術を試しながら寝落ちする俺
年下の幼なじみ葵には笑われたものの、、、
たとえ当て逃げされたとはいえ夢の中の美人理佐ちゃんと再び出逢えた俺
俄然力も入ろうというものだ
「う〜ん、まだ寝かせてくれ」
夢の中でも寝ている俺
「早く起きないと遅刻しちゃうよ」
なんて俺を揺さぶる女性の声
この声は?
まさか理佐ちゃん!?
夢とはいえ愛しの理佐ちゃんに起こしてもらえる好都合な展開に喜び勇んで目を開ける俺
「もう早く起きてよ!」
そんな期待を裏切り俺の目に飛び込んで来たのは膨れっ面した葵やないかい!
うおっ!?
夢の中だっと思ったら現実の世界やないかい、、、
「冬休み最後の日ぐらいのんびり寝かしてくれよ」
なおも俺を起こそうとする葵に文句言いながら布団の中に潜り込む俺に
「もう!なに訳の分からないこと言ってんのよ...早く朝ご飯食べて会社行かないとまた遅刻しちゃうよ!」
会社...?
なに言ってんだこいつ...?
「だいたい結婚してから1回も自分で起きたことないじゃん」
なんて文句言いながら布団越しに俺の背中を蹴るおきゃんな葵
「結婚!?」
葵の言葉に驚き布団をはね飛ばす目覚めバッチリな俺
ようやくにしてどうやらここは夢の中だと悟る俺
ここ最近の葵に対する気持ちの変化が理佐ちゃんでは無く葵との新婚生活なんて夢を見せてるわけか、、、
今夜も親友澤部の兄貴が考案してくれた夢見術を試しながら寝落ちする俺
年下の幼なじみ葵には笑われたものの、、、
たとえ当て逃げされたとはいえ夢の中の美人理佐ちゃんと再び出逢えた俺
俄然力も入ろうというものだ
「う〜ん、まだ寝かせてくれ」
夢の中でも寝ている俺
「早く起きないと遅刻しちゃうよ」
なんて俺を揺さぶる女性の声
この声は?
まさか理佐ちゃん!?
夢とはいえ愛しの理佐ちゃんに起こしてもらえる好都合な展開に喜び勇んで目を開ける俺
「もう早く起きてよ!」
そんな期待を裏切り俺の目に飛び込んで来たのは膨れっ面した葵やないかい!
うおっ!?
夢の中だっと思ったら現実の世界やないかい、、、
「冬休み最後の日ぐらいのんびり寝かしてくれよ」
なおも俺を起こそうとする葵に文句言いながら布団の中に潜り込む俺に
「もう!なに訳の分からないこと言ってんのよ...早く朝ご飯食べて会社行かないとまた遅刻しちゃうよ!」
会社...?
なに言ってんだこいつ...?
「だいたい結婚してから1回も自分で起きたことないじゃん」
なんて文句言いながら布団越しに俺の背中を蹴るおきゃんな葵
「結婚!?」
葵の言葉に驚き布団をはね飛ばす目覚めバッチリな俺
ようやくにしてどうやらここは夢の中だと悟る俺
ここ最近の葵に対する気持ちの変化が理佐ちゃんでは無く葵との新婚生活なんて夢を見せてるわけか、、、
143夢で逢えたら 第9話 後編(家) (ワッチョイWW 8f16-Uo1s)
2019/07/18(木) 14:17:32.84ID:FchZ0wOO0 「何か調子悪いから会社休むわ」
状況が分かったからにはわざわざ会社なぞ行く必要あるまいってなもんで寝転がる俺
夢を幸い葵とムフフw
なんてエロいこと企む夢の中では会社に勤める26才だけど中身は17才血気盛んな高2な俺なのだ
それに現実の葵にエロいことなんて照れが邪魔をして出来んからな、、、
なんて野心を胸に
「あ、あ、葵、ちょっと、、、こっち来なさい」
緊張にうわずった声で葵を手招きする夢の中でも小心な俺
「な〜に?私まで遅刻しちゃうじゃん」
いつの間にかOLスーツに着替えこっち見てる葵
「どっか行くの?」
案外似合うOLスーツの葵にちょっとドキリとしながら訊ねる俺に
「なに寝惚けてんの!会社に決まってるでしよ!」
朝の忙しさにそぐわない呑気な俺に苛立つ葵
「お前も働いてるの・・・?」
意外な展開に驚き隠せない俺
「俺君のお給料だけじゃ生活出来ないんだから当たり前でしょ!調子悪いからって記憶まで失わないでよ!」
俺に文句言いながら新婚の甘いムードも無く慌てて駆け出す葵
駅に向かって走る葵の可愛い後ろ姿を見送りながら俺が甲斐性無しなとこだけリアルな夢に苦笑いするしかない俺なのだった、、、
つづく
状況が分かったからにはわざわざ会社なぞ行く必要あるまいってなもんで寝転がる俺
夢を幸い葵とムフフw
なんてエロいこと企む夢の中では会社に勤める26才だけど中身は17才血気盛んな高2な俺なのだ
それに現実の葵にエロいことなんて照れが邪魔をして出来んからな、、、
なんて野心を胸に
「あ、あ、葵、ちょっと、、、こっち来なさい」
緊張にうわずった声で葵を手招きする夢の中でも小心な俺
「な〜に?私まで遅刻しちゃうじゃん」
いつの間にかOLスーツに着替えこっち見てる葵
「どっか行くの?」
案外似合うOLスーツの葵にちょっとドキリとしながら訊ねる俺に
「なに寝惚けてんの!会社に決まってるでしよ!」
朝の忙しさにそぐわない呑気な俺に苛立つ葵
「お前も働いてるの・・・?」
意外な展開に驚き隠せない俺
「俺君のお給料だけじゃ生活出来ないんだから当たり前でしょ!調子悪いからって記憶まで失わないでよ!」
俺に文句言いながら新婚の甘いムードも無く慌てて駆け出す葵
駅に向かって走る葵の可愛い後ろ姿を見送りながら俺が甲斐性無しなとこだけリアルな夢に苦笑いするしかない俺なのだった、、、
つづく
144庭と呼ばれていた男(家) (ワッチョイWW 8f16-Uo1s)
2019/07/18(木) 14:19:31.06ID:FchZ0wOO0 >>141
残念なことに俺が投影されてる俺君は理佐ちゃんverの俺君(-o-;)
残念なことに俺が投影されてる俺君は理佐ちゃんverの俺君(-o-;)
145庭と呼ばれていた男(家) (ワッチョイWW 8f16-Uo1s)
2019/07/18(木) 15:43:00.50ID:FchZ0wOO0 Twitter関係の方からリクエストなんですが
女性であることを隠して阪神のリリーフエースとして活躍するてちとそれを支えるトラというキャッチャーの間に芽生える恋をテーマに書いて欲しいらしいんですがよろしくお願いしますm(__)m
女性であることを隠して阪神のリリーフエースとして活躍するてちとそれを支えるトラというキャッチャーの間に芽生える恋をテーマに書いて欲しいらしいんですがよろしくお願いしますm(__)m
146名無しって、書けない?(ガラパゴス県) (ガラプー KK8f-hT5v)
2019/07/18(木) 17:19:34.53ID:FCZkYcAqK てち「何だ?どうした?」
とら「大丈夫かい?さくら」
てち「その寅さんかよ」
とら「結構毛だらけ猫灰だらけ」
てち「わざわざタイムかけてネタやりに来たのかよ」
とら「いやいや、女房役として二死満塁のピンチに駆けつけたわけやないかい」
てち「それなら最初から真面目にやれよ」
とら「でも男の俺が女であるお前の女房役ってのも時代の最先端って感じだよな」
てち「こら!聞こえるだろ」
とら「ところで本当にこのピンチ、どうするんだよ」
てち「どうするって、ピッチャーなんだから球を投げるだけだよ」
とら「それを言っちゃあおしまいよ」
てち「まだやってんのかい」
とら「俺はお前をここで負け投手にしたくないんだよ。だから妙案がある」
てち「どうすると?」
とら「ここでお前お得意の肩だか腰だか痛いっていう狂言を出してマウンドを降りろ」
てち「狂言じゃないわ」
とら「小林あたりなら喜んで代役やりそうだから責任押しつけられるだろ」
てち「ひどい話だな」
とら「そんなに言うなら何か対案はあるのかよ」
てち「あと1アウトとればいいんだろ。確かに次は強打者だからランナーを刺して試合終了ってのも考えてるよ」
とら「なるほど、牽制死を狙うのか」
てち「普通に牽制球投げても引っかからなそうだから、バッターに投げる雰囲気を出してからギリギリで…」
とら「今日の吸血鬼は厳しいから心配だけどな」
てち「バンパイアじゃなくてアンパイアだろ」
とら「何故わかった」
てち「でも確かにボークとられたらおしまいだな」
とら「…からの?」
てち「ボークは嫌だ!」
2人「お後がよろしいようで〜」
全くラブストーリーっぽく無いんですがどうしましょう
とら「大丈夫かい?さくら」
てち「その寅さんかよ」
とら「結構毛だらけ猫灰だらけ」
てち「わざわざタイムかけてネタやりに来たのかよ」
とら「いやいや、女房役として二死満塁のピンチに駆けつけたわけやないかい」
てち「それなら最初から真面目にやれよ」
とら「でも男の俺が女であるお前の女房役ってのも時代の最先端って感じだよな」
てち「こら!聞こえるだろ」
とら「ところで本当にこのピンチ、どうするんだよ」
てち「どうするって、ピッチャーなんだから球を投げるだけだよ」
とら「それを言っちゃあおしまいよ」
てち「まだやってんのかい」
とら「俺はお前をここで負け投手にしたくないんだよ。だから妙案がある」
てち「どうすると?」
とら「ここでお前お得意の肩だか腰だか痛いっていう狂言を出してマウンドを降りろ」
てち「狂言じゃないわ」
とら「小林あたりなら喜んで代役やりそうだから責任押しつけられるだろ」
てち「ひどい話だな」
とら「そんなに言うなら何か対案はあるのかよ」
てち「あと1アウトとればいいんだろ。確かに次は強打者だからランナーを刺して試合終了ってのも考えてるよ」
とら「なるほど、牽制死を狙うのか」
てち「普通に牽制球投げても引っかからなそうだから、バッターに投げる雰囲気を出してからギリギリで…」
とら「今日の吸血鬼は厳しいから心配だけどな」
てち「バンパイアじゃなくてアンパイアだろ」
とら「何故わかった」
てち「でも確かにボークとられたらおしまいだな」
とら「…からの?」
てち「ボークは嫌だ!」
2人「お後がよろしいようで〜」
全くラブストーリーっぽく無いんですがどうしましょう
147庭と呼ばれていた男(家) (ワッチョイWW 8f16-Uo1s)
2019/07/18(木) 21:51:04.21ID:FchZ0wOO0148ローシェンナ(茸) (スッップ Sd5f-OvT2)
2019/07/18(木) 21:56:40.11ID:jXJX6PvYd 頭が小刻みに振動する。そうして僕は目覚めた。
欠伸をして、伸びをして、辺りを見渡すと、車内は座席の前が全て人で埋まっている。
「そろそろ着くよ」
白い頬に張り付いた髪を小指の爪で払って、尾関は言う。
「ああ、ごめん寝てた。」
人様の肩を借りるのは初めてのことだったが不思議と安心した気持ちにあった。
「いいよ。ぜんぜん。」
リュックをだき直して尾関は立ち上がる。
それに合わせるように列車はホームへ滑り込む。
「じゃあね」
乗り換えのため尾関と男と半分寝たような状態の志田がこれまた尾関に起こされて出てゆく。
その駅はターミナル駅で車内は僕らが乗り込んだ時よりもずっと人がいなくなった。
生欠伸をして思いっきり伸びをする。
肩と腕の関節が痛む。
軽くそこをマッサージしつつ、エスカレーターへ連なる人波を動き出した列車から見送った。
ハワイアン柄はそのとき視界に現れた。
「わたし、告白されちゃった」
という言葉と共に。
「いつ?」
何も言わず僕の隣に座る。
それを待っていたかのように列車は速度を上げた。
「さっき…寝てたから気づかなかったか」
「たぶん。それで返事は?」
眼差しだけが雄弁に物語る。
しかしそれが読み取れない。
「してないよ。」
「どうするの?」
「どうしてほしい?」
「どうしてほしい?」
欠伸をして、伸びをして、辺りを見渡すと、車内は座席の前が全て人で埋まっている。
「そろそろ着くよ」
白い頬に張り付いた髪を小指の爪で払って、尾関は言う。
「ああ、ごめん寝てた。」
人様の肩を借りるのは初めてのことだったが不思議と安心した気持ちにあった。
「いいよ。ぜんぜん。」
リュックをだき直して尾関は立ち上がる。
それに合わせるように列車はホームへ滑り込む。
「じゃあね」
乗り換えのため尾関と男と半分寝たような状態の志田がこれまた尾関に起こされて出てゆく。
その駅はターミナル駅で車内は僕らが乗り込んだ時よりもずっと人がいなくなった。
生欠伸をして思いっきり伸びをする。
肩と腕の関節が痛む。
軽くそこをマッサージしつつ、エスカレーターへ連なる人波を動き出した列車から見送った。
ハワイアン柄はそのとき視界に現れた。
「わたし、告白されちゃった」
という言葉と共に。
「いつ?」
何も言わず僕の隣に座る。
それを待っていたかのように列車は速度を上げた。
「さっき…寝てたから気づかなかったか」
「たぶん。それで返事は?」
眼差しだけが雄弁に物語る。
しかしそれが読み取れない。
「してないよ。」
「どうするの?」
「どうしてほしい?」
「どうしてほしい?」
149ローシェンナ(千葉県) (ワッチョイW ff15-OvT2)
2019/07/18(木) 21:57:23.37ID:ZjMRIlu40 僕は言われたことをそのまま反復した。
「どうしてほしいんだろう?」
「質問に質問で返すなよ。」
ハワイアン柄は袖を触って言う。
至って冷静だ。
「ねぇ、なんですぐに返事しなかったか、気づいてよ」
扉が開いた。古いドアだ。随分音が五月蝿い。
「じゃあ、ね。」
家々に囲まれたホームにハワイアン柄は溶けて行く。
僕はすぐに答えられなかった自分を悔いた。
「そりゃ脈アリだね。いや、というか好きって言ってるようなもんじゃん。」
リビングの椅子へ逆向きに座り、スプーンを口にして答える。
「そうなの?」
鳩サブレを差し出す。頼まれたのだ。
「ありがと。そうでしょ。」
テーブルの上には付箋だらけの台本。
「舞台、近いの?」
「うん。来週からだし。」
「あれ?このまえは来月って言ってなかったっけ?」
「え?嘘だぁ。」
台本の表紙を見る。
「あ、ほんとだ来月からだ。焦ったぁ」
「ほんとポンコツだなぁ」
「うるさいなほんとに」
人差し指で小さく僕を指さす。
「次は主役なんだからね。愈々。」
胸を逸らしてふふん、と息を漏らし自慢げ。
「でも勘違いしてたでしょ、」
「ムカツクゥこいつ」
握り拳を作ってゆらゆらさせる。
口元の黒子が椎名林檎みたいと思う。
「でもさ。告白されるまえに、告白しなよ、あんた。」
「なんで?」
「そりゃぁ、そうでしょ?告白すんのってほんと緊張するんだからね。女子にそんなことさせるなってこと。」
「たまにはいい事いうじゃん」
「そうでしょ?」
「というか台本にアイス零れてるけど」
細かな活字に赤いボールペンの書き込み。
それを滲ませるバニラ。
「ああ、やっば。」
姉は、こういう人である。
ところで姉は現在下北沢の方で劇団員をやっている、立派な女優だ。
女優というのは優れた女と書くが、台本を無くす、約束をドタキャンする、アイスをこぼす、人の名前を間違えると三拍子いや、四拍子揃ったポンコツでけっして優れてはいないが、しかし何処を歩いていても華やかで目立つあたりやっぱり優れた女なのだろう。
カールの巻いたチョコレート色の髪はまるでどこかのお嬢様みたいだ。名前の玲香もそれに相応しい。
鳩サブレに夢中な姉を放り出して2階に行く。
「告白ねぇ」
そして僕は誰もいない部屋に寂しさを覚えながら独りごちた。
「どうしてほしいんだろう?」
「質問に質問で返すなよ。」
ハワイアン柄は袖を触って言う。
至って冷静だ。
「ねぇ、なんですぐに返事しなかったか、気づいてよ」
扉が開いた。古いドアだ。随分音が五月蝿い。
「じゃあ、ね。」
家々に囲まれたホームにハワイアン柄は溶けて行く。
僕はすぐに答えられなかった自分を悔いた。
「そりゃ脈アリだね。いや、というか好きって言ってるようなもんじゃん。」
リビングの椅子へ逆向きに座り、スプーンを口にして答える。
「そうなの?」
鳩サブレを差し出す。頼まれたのだ。
「ありがと。そうでしょ。」
テーブルの上には付箋だらけの台本。
「舞台、近いの?」
「うん。来週からだし。」
「あれ?このまえは来月って言ってなかったっけ?」
「え?嘘だぁ。」
台本の表紙を見る。
「あ、ほんとだ来月からだ。焦ったぁ」
「ほんとポンコツだなぁ」
「うるさいなほんとに」
人差し指で小さく僕を指さす。
「次は主役なんだからね。愈々。」
胸を逸らしてふふん、と息を漏らし自慢げ。
「でも勘違いしてたでしょ、」
「ムカツクゥこいつ」
握り拳を作ってゆらゆらさせる。
口元の黒子が椎名林檎みたいと思う。
「でもさ。告白されるまえに、告白しなよ、あんた。」
「なんで?」
「そりゃぁ、そうでしょ?告白すんのってほんと緊張するんだからね。女子にそんなことさせるなってこと。」
「たまにはいい事いうじゃん」
「そうでしょ?」
「というか台本にアイス零れてるけど」
細かな活字に赤いボールペンの書き込み。
それを滲ませるバニラ。
「ああ、やっば。」
姉は、こういう人である。
ところで姉は現在下北沢の方で劇団員をやっている、立派な女優だ。
女優というのは優れた女と書くが、台本を無くす、約束をドタキャンする、アイスをこぼす、人の名前を間違えると三拍子いや、四拍子揃ったポンコツでけっして優れてはいないが、しかし何処を歩いていても華やかで目立つあたりやっぱり優れた女なのだろう。
カールの巻いたチョコレート色の髪はまるでどこかのお嬢様みたいだ。名前の玲香もそれに相応しい。
鳩サブレに夢中な姉を放り出して2階に行く。
「告白ねぇ」
そして僕は誰もいない部屋に寂しさを覚えながら独りごちた。
150ローシェンナ(千葉県) (ワッチョイW ff15-OvT2)
2019/07/18(木) 21:58:09.74ID:ZjMRIlu40 特快が止まらない。そして、
国分寺、立川を目前に終点となる。
そのため武蔵小金井行きは死ぬほど評判が悪い。
総武線快速における津田沼行きみたいなものでどこへゆくにしても絶妙に中途半端なのである。
僕はそんな中途半端な武蔵小金井行きに乗ることを常としている。なぜなら、最寄り駅がその武蔵小金井駅だからである。そしてそのうえ、なんと言っても空いてる。
中央線快速はいつも通り通勤時間帯の混雑で8分遅れていた。数分の遅れなど中央線快速にとっては通常運転みたいなもんだ。
列車はさすが不人気なだけあって人がまばらで、僕は車内を見渡し颯爽と居眠りと決め込む。だから肩をつつかれた時は少々驚いた。
なぜか?乗り過ごしたと思ったからである。そのため、よく見りゃその正体が見慣れた顔じゃないかとわかって僕はほっ、とひと安心したのだ。
「これ、この前のシャツ返すね。ありがとう。」
「Next,stop is Mitaka.Left side will open.」
小声がアナウンスに被る。
そのせいで僕には、
「この前のシャツ side 。ありがとう、open」に聞こえる。心底可笑しい。
「どうも。」
GUと書かれた袋にそれは入っていて僕は袋ごと畳んでリュックに突っ込んだ。
「てっきり寝過ごしたかと思った。」
そう言うと、
「よく寝てたね。」
ひとつ飛ばしに空いた席がほとんど。しかしよく見れば先頭の車両は3人がけの端や真ん中が空いている。にもかかわらず僕の隣に座っている。
「どこから乗ってきたの?」
「うん?御茶ノ水。」
僕は東京駅から乗り、御茶ノ水に入線する数分の間で、可及的速やかに寝落ちしたらしい。
「そうなんだ。」
道理で右腕が暖かいわけだ。
「ねぇ、今度さ鎌倉行かない?」
「誰と?」
黙って僕の方を指さす。
「良いの?」
思わず訊ねる。こういうのは女友達とかと行くんじゃないのか。
「いいよ。ただし。」
少し無言になる。その間に東小金井駅へ滑り込む。つまり少し無言ではなくだいぶ無言だったわけだ。
「2人だけでね。尾関とか愛佳とか、誰にも内緒ね。」
その日は試験があったがそれどころではなくなった。
国分寺、立川を目前に終点となる。
そのため武蔵小金井行きは死ぬほど評判が悪い。
総武線快速における津田沼行きみたいなものでどこへゆくにしても絶妙に中途半端なのである。
僕はそんな中途半端な武蔵小金井行きに乗ることを常としている。なぜなら、最寄り駅がその武蔵小金井駅だからである。そしてそのうえ、なんと言っても空いてる。
中央線快速はいつも通り通勤時間帯の混雑で8分遅れていた。数分の遅れなど中央線快速にとっては通常運転みたいなもんだ。
列車はさすが不人気なだけあって人がまばらで、僕は車内を見渡し颯爽と居眠りと決め込む。だから肩をつつかれた時は少々驚いた。
なぜか?乗り過ごしたと思ったからである。そのため、よく見りゃその正体が見慣れた顔じゃないかとわかって僕はほっ、とひと安心したのだ。
「これ、この前のシャツ返すね。ありがとう。」
「Next,stop is Mitaka.Left side will open.」
小声がアナウンスに被る。
そのせいで僕には、
「この前のシャツ side 。ありがとう、open」に聞こえる。心底可笑しい。
「どうも。」
GUと書かれた袋にそれは入っていて僕は袋ごと畳んでリュックに突っ込んだ。
「てっきり寝過ごしたかと思った。」
そう言うと、
「よく寝てたね。」
ひとつ飛ばしに空いた席がほとんど。しかしよく見れば先頭の車両は3人がけの端や真ん中が空いている。にもかかわらず僕の隣に座っている。
「どこから乗ってきたの?」
「うん?御茶ノ水。」
僕は東京駅から乗り、御茶ノ水に入線する数分の間で、可及的速やかに寝落ちしたらしい。
「そうなんだ。」
道理で右腕が暖かいわけだ。
「ねぇ、今度さ鎌倉行かない?」
「誰と?」
黙って僕の方を指さす。
「良いの?」
思わず訊ねる。こういうのは女友達とかと行くんじゃないのか。
「いいよ。ただし。」
少し無言になる。その間に東小金井駅へ滑り込む。つまり少し無言ではなくだいぶ無言だったわけだ。
「2人だけでね。尾関とか愛佳とか、誰にも内緒ね。」
その日は試験があったがそれどころではなくなった。
151ローシェンナ(千葉県) (ワッチョイW ff15-OvT2)
2019/07/18(木) 21:59:55.39ID:ZjMRIlu40 「鎌倉好きなんだ、わたし。」
利用客が6万人くらいだからそこそこ人がいるのに、人がいない駅と勘違いされている武蔵小金井駅を出て大学へ歩く。本当はバスが近いが時間があるので歩くことにした。
「だからこの前の海も」
「そう。わたしが決めたの。ここ行きたいって。」
「そう言えばさ、告白の返事どうしたの?」
何の気なしにいちばん聞きたかったことを聞いた。
体の曲線がくっきりと現れたワインレッドのリブニットにイエローのロングスカートが夏の風に撫でられる。スタイルの良いからその服装がとても似合っている。たとえ小金井市から浮いていたとしても。
「断ったよ。」
電柱に視線を逃がして答えた。スレッドラインショルダーの白いバック。ショルダーのあたりを握り直す。
「そうなんだ。」
「鎌倉いつ行く? 」
携帯のカレンダーを確認する。結果的に再来週の木曜日になった。
「なににやにやしてんの?」
隣からそんな関西弁が聞こえる。
「にやにやってなに?」
「なにじゃないし。めっちゃにやけとったよ?」
きめ細やかな絹織物のような白い肌に大きくそして美しく濡れた眼が僕をのぞき込む。
黒のシャツが肌の白さを引き立たせている。
「そうかな?」
「なんかあったん?」
金色の髪がエアコンに当たって揺れる。
「いやなんにも。」
「えぇ、教えてくれへんの?けち。」
頬杖をついてそっぽを向く。
「まぁまぁ、そんな怒らんといてやみいちゃん」
「関西弁めっちゃムカつくんだけどぉ。あとうちのことその呼びかたしとるのあんただけやで」
iphoneのベゼルについた汚れを気にしながら、ポケットにしまい込んで言う。
「まぁ、いいじゃん。」
「同じ高校からここきたのうちとあんたとねるだけやからいいんやけど。」
机に付して首をふる。そうすると甘いシャンプーの香りが漂う。
「そういえばねるはどうしてんの?」
起き上がって僕に聞き返す。
聞こえなかったみたいで、もう一度言う。
頬に机の四角い跡を作りながらみいちゃんは答えた。
「うーん。スイスの大学に留学にいったみたいやけどなぁ。」
「よくわからないの?」
みいちゃんはうなづいて通路を見る。
気配に気づいたのか。
「土生ちゃーん」
と嬉しそうに頬を緩め声を大きく、
土生のもとへ行く。
そして空席になる隣の席。
あとにはエアコンのかび臭い香りと妙に爽やかな柔軟剤の残り香が漂う。
「あ、よかった空いてた」
授業が始まって15分ほど経って、騒がしい足音で尾関がやって来た。
そういって僕の隣に座る。
その瞬間、ふわりと日焼け止めの香りがした。
白のワンピースに髪はハーフアップで左右に下ろしている。
「ねぇ、理佐と鎌倉行くんでしょ?」
「…なんで?」
呆然とした。なんで知っているのか?
「理佐が嬉しそうにしてるから愛佳が問い詰めたらそう喋ってたよ」
無邪気にそう語る。
「誰にも内緒はどこにいったのか。」
僕はそう呟いてノートに目を落とした。
完
利用客が6万人くらいだからそこそこ人がいるのに、人がいない駅と勘違いされている武蔵小金井駅を出て大学へ歩く。本当はバスが近いが時間があるので歩くことにした。
「だからこの前の海も」
「そう。わたしが決めたの。ここ行きたいって。」
「そう言えばさ、告白の返事どうしたの?」
何の気なしにいちばん聞きたかったことを聞いた。
体の曲線がくっきりと現れたワインレッドのリブニットにイエローのロングスカートが夏の風に撫でられる。スタイルの良いからその服装がとても似合っている。たとえ小金井市から浮いていたとしても。
「断ったよ。」
電柱に視線を逃がして答えた。スレッドラインショルダーの白いバック。ショルダーのあたりを握り直す。
「そうなんだ。」
「鎌倉いつ行く? 」
携帯のカレンダーを確認する。結果的に再来週の木曜日になった。
「なににやにやしてんの?」
隣からそんな関西弁が聞こえる。
「にやにやってなに?」
「なにじゃないし。めっちゃにやけとったよ?」
きめ細やかな絹織物のような白い肌に大きくそして美しく濡れた眼が僕をのぞき込む。
黒のシャツが肌の白さを引き立たせている。
「そうかな?」
「なんかあったん?」
金色の髪がエアコンに当たって揺れる。
「いやなんにも。」
「えぇ、教えてくれへんの?けち。」
頬杖をついてそっぽを向く。
「まぁまぁ、そんな怒らんといてやみいちゃん」
「関西弁めっちゃムカつくんだけどぉ。あとうちのことその呼びかたしとるのあんただけやで」
iphoneのベゼルについた汚れを気にしながら、ポケットにしまい込んで言う。
「まぁ、いいじゃん。」
「同じ高校からここきたのうちとあんたとねるだけやからいいんやけど。」
机に付して首をふる。そうすると甘いシャンプーの香りが漂う。
「そういえばねるはどうしてんの?」
起き上がって僕に聞き返す。
聞こえなかったみたいで、もう一度言う。
頬に机の四角い跡を作りながらみいちゃんは答えた。
「うーん。スイスの大学に留学にいったみたいやけどなぁ。」
「よくわからないの?」
みいちゃんはうなづいて通路を見る。
気配に気づいたのか。
「土生ちゃーん」
と嬉しそうに頬を緩め声を大きく、
土生のもとへ行く。
そして空席になる隣の席。
あとにはエアコンのかび臭い香りと妙に爽やかな柔軟剤の残り香が漂う。
「あ、よかった空いてた」
授業が始まって15分ほど経って、騒がしい足音で尾関がやって来た。
そういって僕の隣に座る。
その瞬間、ふわりと日焼け止めの香りがした。
白のワンピースに髪はハーフアップで左右に下ろしている。
「ねぇ、理佐と鎌倉行くんでしょ?」
「…なんで?」
呆然とした。なんで知っているのか?
「理佐が嬉しそうにしてるから愛佳が問い詰めたらそう喋ってたよ」
無邪気にそう語る。
「誰にも内緒はどこにいったのか。」
僕はそう呟いてノートに目を落とした。
完
153名無しって、書けない?(東京MX) (ワッチョイ 7f25-DGEx)
2019/07/19(金) 23:46:39.61ID:5lN7/bUZ0 保守
「土田ニチャア」スレと「ジャップ」スレが異常に繁殖して、dat落ちしやすい状況になっているようなので保守しておきます。
「土田ニチャア」スレと「ジャップ」スレが異常に繁殖して、dat落ちしやすい状況になっているようなので保守しておきます。
154名無しって、書けない?(ガラパゴス県) (ガラプー KK8f-hT5v)
2019/07/20(土) 11:21:49.77ID:brfx6ZGmK dat落ちリスク高まり中と聞いて
昨日描いた絵で保守しに来たけど
1枚あたり15分しかかけてない(通常の半分くらい)うえに
もはや48Gでも46Gでもない(笑)
http://o.5ch.net/1hvze.png
http://o.5ch.net/1hvzo.png
http://o.5ch.net/1hw0i.png
http://o.5ch.net/1hw0u.png
昨日描いた絵で保守しに来たけど
1枚あたり15分しかかけてない(通常の半分くらい)うえに
もはや48Gでも46Gでもない(笑)
http://o.5ch.net/1hvze.png
http://o.5ch.net/1hvzo.png
http://o.5ch.net/1hw0i.png
http://o.5ch.net/1hw0u.png
155コーラルレッド(茸) (スップ Sd5f-OvT2)
2019/07/20(土) 12:02:50.89ID:3HVcxOmVd お昼少し前の鎌倉駅には僕らの他に志田と尾関が居た。
「ごめん。」
秘密と言っておきながら喋ってしまった張本人の眼差しが必死に僕へ謝っていた。これは見なかったことにしよう。
「ねぇ、どこ行く理佐」
志田は眼差しで謝る人の腕を組んで馬鹿みたいにはしゃいでいる。
「えー、どこいこっかな」
駅前のロータリーを見回していう。
「なんかおち込んでるけど?」
僕の隣で尾関が何故か嬉しそうだ。
「逆になんでそっちは嬉しそうなんだよ」
「嬉しそう?そうかなぁ」
「先行くよ」
そうこうしているうちに外国人観光客の間をすり抜けて志田が先へゆく。
「行こうか」
尾関が短いブラウンの髪を後ろだけ束ねて言う。僕はその仕草を一瞥してしまった。
そして、そのときの妙な胸の緊張に知らないふりをした。
水彩画のような青空が頭上にどこまでも広がってゆく。
「ねぇ、落ち込んでる?」
コロッケを口いっぱい頬張りながら尾関は僕の顔をじっと見る。
「そりゃ…2人で行きたかったからね」
僕は観光客と修学旅行でひしめき合う小町通りの茶屋にあるベンチで呟く。
「でも理佐が喋ったのが原因だからね」
「でもなんで尾関までくるかね」
「愛佳が来てわたしが来ちゃダメなの?」
「まぁ…でも…」
通りの中でもやたら混雑してる和菓子屋があり、その店先の列に喋っちゃった人と志田がいる。気がつけばもうお昼で。だけどそんな気分じゃなかった。
「ねぇ、どっか行こうか…?2人で」
その言葉は突然だった。
「へっ?」
僕はそう聞き返すが、
「行こ」
とそれだけいい、僕の話を聞かず、手をとる。
項には、汗がガラス玉みたいに光る。
夏木立の雑踏が静寂に呑みこまれてゆく。
ざわめきを遠ざけて竹林が空に伸びる、タイル地の小路へ抜けた。
「ごめん…手…」
尾関はそっ、とはなそうとした。
「いや…いいよ、このままで」
僕は離そうとする手を握り直す。
「でも…」
尾関は何故か心配したような寂しいような顔で僕をじっとみる。
「ありがとう」
柔らかな感触がもどってくる。
「理佐のこと好きなんだ…よね」
「ああ…まぁ。」
アスファルトの反射熱で蒸された風の間で、そっと冷たい風がひと吹き。
尾関の髪を、撫でて山並に消えてゆく。
「理佐、好きなんだ…そっか、でも好きなんだけどな。」
「何?」
冷たい風に煽られて聞き返す。
「なんでもない。お腹すいたなぁ 」
尾関は急に僕の前に出て後ろ手を組んで空を見上げた。
「どこか入ろうか」
「うん」
尾関は振り向かずにそう言った。
僕は辺りに店が無いか探した。
その瞬間ポケットが震えた。
「ごめん。」
秘密と言っておきながら喋ってしまった張本人の眼差しが必死に僕へ謝っていた。これは見なかったことにしよう。
「ねぇ、どこ行く理佐」
志田は眼差しで謝る人の腕を組んで馬鹿みたいにはしゃいでいる。
「えー、どこいこっかな」
駅前のロータリーを見回していう。
「なんかおち込んでるけど?」
僕の隣で尾関が何故か嬉しそうだ。
「逆になんでそっちは嬉しそうなんだよ」
「嬉しそう?そうかなぁ」
「先行くよ」
そうこうしているうちに外国人観光客の間をすり抜けて志田が先へゆく。
「行こうか」
尾関が短いブラウンの髪を後ろだけ束ねて言う。僕はその仕草を一瞥してしまった。
そして、そのときの妙な胸の緊張に知らないふりをした。
水彩画のような青空が頭上にどこまでも広がってゆく。
「ねぇ、落ち込んでる?」
コロッケを口いっぱい頬張りながら尾関は僕の顔をじっと見る。
「そりゃ…2人で行きたかったからね」
僕は観光客と修学旅行でひしめき合う小町通りの茶屋にあるベンチで呟く。
「でも理佐が喋ったのが原因だからね」
「でもなんで尾関までくるかね」
「愛佳が来てわたしが来ちゃダメなの?」
「まぁ…でも…」
通りの中でもやたら混雑してる和菓子屋があり、その店先の列に喋っちゃった人と志田がいる。気がつけばもうお昼で。だけどそんな気分じゃなかった。
「ねぇ、どっか行こうか…?2人で」
その言葉は突然だった。
「へっ?」
僕はそう聞き返すが、
「行こ」
とそれだけいい、僕の話を聞かず、手をとる。
項には、汗がガラス玉みたいに光る。
夏木立の雑踏が静寂に呑みこまれてゆく。
ざわめきを遠ざけて竹林が空に伸びる、タイル地の小路へ抜けた。
「ごめん…手…」
尾関はそっ、とはなそうとした。
「いや…いいよ、このままで」
僕は離そうとする手を握り直す。
「でも…」
尾関は何故か心配したような寂しいような顔で僕をじっとみる。
「ありがとう」
柔らかな感触がもどってくる。
「理佐のこと好きなんだ…よね」
「ああ…まぁ。」
アスファルトの反射熱で蒸された風の間で、そっと冷たい風がひと吹き。
尾関の髪を、撫でて山並に消えてゆく。
「理佐、好きなんだ…そっか、でも好きなんだけどな。」
「何?」
冷たい風に煽られて聞き返す。
「なんでもない。お腹すいたなぁ 」
尾関は急に僕の前に出て後ろ手を組んで空を見上げた。
「どこか入ろうか」
「うん」
尾関は振り向かずにそう言った。
僕は辺りに店が無いか探した。
その瞬間ポケットが震えた。
156名無しって、書けない?(千葉県) (ワッチョイW ff15-OvT2)
2019/07/20(土) 12:03:41.84ID:3sgOX1aY0 保守がてら
157夢で逢えたら 第10話(家) (ワッチョイWW 8f16-Uo1s)
2019/07/20(土) 12:38:47.58ID:peKl4fvo0 「ちっ、エロいことしそこなっちゃったか」
駅に駆けてく年下の幼なじみ葵の後ろ姿をベランダから見送る夢の中で葵と新婚さんの俺
「まぁいいや、葵は葵としてもうひと眠りして理佐ちゃんとイチャイチャや」
なんて夢の中に居るの忘れて理佐ちゃんの夢を見ようと企む迂闊な俺
「理佐ちゃんは俺の嫁!理佐ちゃんは俺の嫁!理佐ちゃん...は俺...の...よ...zzz」
見事夢の中でも夢見術実践しながら眠りにつく俺
「早く起きなよ!」
理佐ちゃんに逢おうと眠りにつく俺を揺り起こす葵
「う〜ん...せっかく会社バックレたんだからもう少し寝かせてくれ〜」
なんて布団にしがみつく俺
「なに寝惚けてんのよ!」
寝入りばな直後の俺を叩き起こす会社に行ったはずの幼妻葵
「寝惚けてねえよ〜お前こそ会社どうしたんだよ?」
なんて葵にブーたれる俺
「なんで中3の私と俺君に会社が関係あんのよ」
ブーたれる俺にボディープレスかます悪のりな葵
「うん!?中3と高2・・・」
狐につままれた気分とはこの事なりな俺
なんてこったい!?
夢の中で理佐ちゃんの夢見ようと寝たら現実の世界に戻って来ちまった!?
どうやら現実の世界で眠ると夢の中で目を覚まし、夢の中で眠ると現実の世界で目を覚ますらしい、、、
「いつまでも寝惚けてないで目を覚ましなよ...」
現実と夢の深淵な繋がりに呆然としながらも胡蝶の夢を地で行く俺を呆れながら苦笑いする葵
幼なじみゆえの安心感からか布団越しとはいえ俺の上に乗っかりながら笑う葵に
理佐ちゃんの夢は見れなかったけど葵と新婚さんな夢も悪くなかったな、、、
なんて胸の内で呟く俺なのであった、、、
つづく
駅に駆けてく年下の幼なじみ葵の後ろ姿をベランダから見送る夢の中で葵と新婚さんの俺
「まぁいいや、葵は葵としてもうひと眠りして理佐ちゃんとイチャイチャや」
なんて夢の中に居るの忘れて理佐ちゃんの夢を見ようと企む迂闊な俺
「理佐ちゃんは俺の嫁!理佐ちゃんは俺の嫁!理佐ちゃん...は俺...の...よ...zzz」
見事夢の中でも夢見術実践しながら眠りにつく俺
「早く起きなよ!」
理佐ちゃんに逢おうと眠りにつく俺を揺り起こす葵
「う〜ん...せっかく会社バックレたんだからもう少し寝かせてくれ〜」
なんて布団にしがみつく俺
「なに寝惚けてんのよ!」
寝入りばな直後の俺を叩き起こす会社に行ったはずの幼妻葵
「寝惚けてねえよ〜お前こそ会社どうしたんだよ?」
なんて葵にブーたれる俺
「なんで中3の私と俺君に会社が関係あんのよ」
ブーたれる俺にボディープレスかます悪のりな葵
「うん!?中3と高2・・・」
狐につままれた気分とはこの事なりな俺
なんてこったい!?
夢の中で理佐ちゃんの夢見ようと寝たら現実の世界に戻って来ちまった!?
どうやら現実の世界で眠ると夢の中で目を覚まし、夢の中で眠ると現実の世界で目を覚ますらしい、、、
「いつまでも寝惚けてないで目を覚ましなよ...」
現実と夢の深淵な繋がりに呆然としながらも胡蝶の夢を地で行く俺を呆れながら苦笑いする葵
幼なじみゆえの安心感からか布団越しとはいえ俺の上に乗っかりながら笑う葵に
理佐ちゃんの夢は見れなかったけど葵と新婚さんな夢も悪くなかったな、、、
なんて胸の内で呟く俺なのであった、、、
つづく
158庭と呼ばれた男(家) (ワッチョイWW 8f16-Uo1s)
2019/07/20(土) 12:40:26.19ID:peKl4fvo0 俺も保守がてらw
159庭と呼ばれた男(家) (ワッチョイWW 8f16-Uo1s)
2019/07/20(土) 12:45:07.55ID:peKl4fvo0160名無しって、書けない?(ガラパゴス県) (ガラプー KK8f-hT5v)
2019/07/20(土) 14:28:42.77ID:brfx6ZGmK >>159
誰だか気になった大阪府先生が調べてくれるかも知れませんが(笑)
現在、4枚目の絵の服と髪飾り違いみたいな写真が表紙になったファッション関係の雑誌が書店に並んでまして
普段はこんな感じの子です
http://o.5ch.net/1hhz4.png
誰だか気になった大阪府先生が調べてくれるかも知れませんが(笑)
現在、4枚目の絵の服と髪飾り違いみたいな写真が表紙になったファッション関係の雑誌が書店に並んでまして
普段はこんな感じの子です
http://o.5ch.net/1hhz4.png
161七夕(千葉県) (ワッチョイ ff15-omgX)
2019/07/20(土) 16:44:14.60ID:3sgOX1aY0 七夕に間に合わせようとして間に合わなかったものを供養がわりに
162七夕(千葉県) (ワッチョイ ff15-omgX)
2019/07/20(土) 16:45:42.99ID:3sgOX1aY0 「願い事?無いなぁ。」
飛鳥はそう言って笹の葉を指先で弄んだ。
「ほんとに何にも無い?」
そう聞くと弄ぶのをやめて
「無いよ。天の川にお願いしなきゃ叶わないような願い事なんて。」
「じゃあ天の川にお願いしなきゃいけないようなことじゃ無い願い事はあるんだ。」
訊かれると思ってなかったのか。飛鳥は上を向いて黙る。鼠色の曇天。彦星はどうやら会えそうに無い。
「ううん。願い事?そうだなあ・・・・あ、じゃあ・・・いやなんでも無い」
飛鳥は少し頬を緩ませたがそれを僕に見られていたと知るとすぐさま表情を固くする。
「あれ。飛鳥さんどうしたんですか」
僕の背後で声がする。それは全く突然のこと。
「あら。織姫がいらっしゃったじゃないですか」
僕の背後を見て飛鳥はそういう。振り向くと奴がいた。
そうねるだ。一応現在付き合っているということになっている。
「じゃ、私はこの辺で」
飛鳥は此れ幸いとキャンパスの正門へ小走りにさっていった。
「ねぇ、飛鳥さんと何話してたと?」
飛鳥が居なくなるとねるは僕の眼の前に現れてじっと僕を見る。
「なんでも無いよ。」
「怪しい。」
ジトッとした目で僕を見る。
「話があるの。」
ねるはそう言って僕をじっと見た。
「へえ。で別れたと。」
飛鳥は”モンブランとイチゴのカスタードワッフル”を小さな口をフル稼働させて食べる。それは小動物みたいで思わずじっとみてしまう。
「なんだよ。」
「いやなんでも無い。」
「ふうん。あっそ。」
「ところでさ。この前の願い事って何?」
「願い事?」
「願い事ねぇ。うん。それ聞いてどうすんの?」
「どうもしないよ」
どうもしないねえ。
飛鳥は僕の言葉を反復してワッフルのひとかけらを味わう。
上を向いて、ゆっくりと。惜しむように。黒髪を耳にかけて。
「でももう七夕終わりなんですけど。」
「まあそりゃあね。」
「ね。ところで私が好きな人って誰だかわかる?」
大学の学生ホール。喧騒は消えて僕らだけになる。
「誰よ。」
「質問に質問で返すなよ。今野かよ」
飛鳥はジトッとした目で僕を見る。
「言っとくけど。お前じゃ無いからな。」
飛鳥はしっかりそう宣言する。
しかしその後で’’そんなこともないけど’’とつけたしたのを聞き逃さなかった。
「実はさ。あんたの”元”カノの長濱先生、好きだったの。私。」
「ああ?」
椅子を引いて立ち上がる。また雑踏が戻る。飛鳥はその様子を見て笑う。
「アッハッハハッハ。うそうそ。」
さらに続けて、
「約束したじゃん。忘れた?」
「いつ?」
飛鳥は思いっきり不機嫌になる。珍しい。
「だから長濱先生にも嫌われるわけですよ。」
飛鳥は後ろ髪を持ち上げて腕に巻いていたゴムで髪を束ねる。
「もしもあなたが振られたらその後釜に私がなるって言ったの忘れた?」
「え?」
記憶にございませんとはいえない。その場で固まった。
飛鳥はそう言って笹の葉を指先で弄んだ。
「ほんとに何にも無い?」
そう聞くと弄ぶのをやめて
「無いよ。天の川にお願いしなきゃ叶わないような願い事なんて。」
「じゃあ天の川にお願いしなきゃいけないようなことじゃ無い願い事はあるんだ。」
訊かれると思ってなかったのか。飛鳥は上を向いて黙る。鼠色の曇天。彦星はどうやら会えそうに無い。
「ううん。願い事?そうだなあ・・・・あ、じゃあ・・・いやなんでも無い」
飛鳥は少し頬を緩ませたがそれを僕に見られていたと知るとすぐさま表情を固くする。
「あれ。飛鳥さんどうしたんですか」
僕の背後で声がする。それは全く突然のこと。
「あら。織姫がいらっしゃったじゃないですか」
僕の背後を見て飛鳥はそういう。振り向くと奴がいた。
そうねるだ。一応現在付き合っているということになっている。
「じゃ、私はこの辺で」
飛鳥は此れ幸いとキャンパスの正門へ小走りにさっていった。
「ねぇ、飛鳥さんと何話してたと?」
飛鳥が居なくなるとねるは僕の眼の前に現れてじっと僕を見る。
「なんでも無いよ。」
「怪しい。」
ジトッとした目で僕を見る。
「話があるの。」
ねるはそう言って僕をじっと見た。
「へえ。で別れたと。」
飛鳥は”モンブランとイチゴのカスタードワッフル”を小さな口をフル稼働させて食べる。それは小動物みたいで思わずじっとみてしまう。
「なんだよ。」
「いやなんでも無い。」
「ふうん。あっそ。」
「ところでさ。この前の願い事って何?」
「願い事?」
「願い事ねぇ。うん。それ聞いてどうすんの?」
「どうもしないよ」
どうもしないねえ。
飛鳥は僕の言葉を反復してワッフルのひとかけらを味わう。
上を向いて、ゆっくりと。惜しむように。黒髪を耳にかけて。
「でももう七夕終わりなんですけど。」
「まあそりゃあね。」
「ね。ところで私が好きな人って誰だかわかる?」
大学の学生ホール。喧騒は消えて僕らだけになる。
「誰よ。」
「質問に質問で返すなよ。今野かよ」
飛鳥はジトッとした目で僕を見る。
「言っとくけど。お前じゃ無いからな。」
飛鳥はしっかりそう宣言する。
しかしその後で’’そんなこともないけど’’とつけたしたのを聞き逃さなかった。
「実はさ。あんたの”元”カノの長濱先生、好きだったの。私。」
「ああ?」
椅子を引いて立ち上がる。また雑踏が戻る。飛鳥はその様子を見て笑う。
「アッハッハハッハ。うそうそ。」
さらに続けて、
「約束したじゃん。忘れた?」
「いつ?」
飛鳥は思いっきり不機嫌になる。珍しい。
「だから長濱先生にも嫌われるわけですよ。」
飛鳥は後ろ髪を持ち上げて腕に巻いていたゴムで髪を束ねる。
「もしもあなたが振られたらその後釜に私がなるって言ったの忘れた?」
「え?」
記憶にございませんとはいえない。その場で固まった。
163名無しって、書けない?(大阪府) (ワッチョイWW 4fb7-F28L)
2019/07/20(土) 18:43:39.57ID:1V9Jqssb0164名無しって、書けない?(ガラパゴス県) (選挙行ったか? KK8f-hT5v)
2019/07/21(日) 18:33:51.75ID:6JU/eAo0KVOTE 保守のついでに
>>163解説
『=LOVE(イコールラブ)』
代々木アニメーション学院というところのバックアップによって出来た12人組の女子アイドルグループ
プロデューサーはあの指原莉乃
アイドル兼声優を目指すというコンセプトで指原はオーディションの段階から関わっており、楽曲の選考と作詞も手がけている
因みに指原にお鉢が回ってきた大きな理由は秋元氏が代々木アニメーション学院のお偉いさんになったから
最近≠ME(ノットイコールミー)という同じく12人組の妹分グループもできて、この夏のアイドルフェスにも初登場する模様
>>163解説
『=LOVE(イコールラブ)』
代々木アニメーション学院というところのバックアップによって出来た12人組の女子アイドルグループ
プロデューサーはあの指原莉乃
アイドル兼声優を目指すというコンセプトで指原はオーディションの段階から関わっており、楽曲の選考と作詞も手がけている
因みに指原にお鉢が回ってきた大きな理由は秋元氏が代々木アニメーション学院のお偉いさんになったから
最近≠ME(ノットイコールミー)という同じく12人組の妹分グループもできて、この夏のアイドルフェスにも初登場する模様
165名無しって、書けない?(千葉県) (選挙行ったか?W ff15-OQql)
2019/07/21(日) 19:34:02.58ID:2nFO00Wt0VOTE 携帯変えてメモが消えそうな保守
166庭と呼ばれた男(家) (ワッチョイWW 8f16-Uo1s)
2019/07/22(月) 09:32:22.05ID:PVastFvC0 >>163
当初の予定では直ぐにでも理佐ちゃんがメインになるはずが何故かスローな展開になってますw
当初の予定では直ぐにでも理佐ちゃんがメインになるはずが何故かスローな展開になってますw
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