>>559
>わかるんですよね。

えっと、ちゃんと目を通したのか研究の読み方とか評価が理解できてんのか分かんないけど、何か違う。
なんつーかなー、一から説明すると面倒だが「足三里は胃に効く」という質問自体がまずテキトー

足三里にどういう刺激を加えるとどういう経路でどういう反応が起きるか
ここまでが生理学的な基礎的な部分

んで「効くのか」というのは臨床的にどういう状態に対して何のメリットが起きてどのように患者さんにフィードバック出来るか、という部分。

貴方は純粋に素人的に「足三里が効くのか」疑問に思ったのかもだが、
鍼灸師なら「効く」なんて曖昧な概念、表現で考察すべきでない。
最低限、症状別にそれを対処すると考えるのか現代医学的に胃酸分泌過多とか粘膜保護とか蠕動運動促進あるいは胃粘膜炎症を抑えるetc

現代医学のEBMという方向はそういう基礎的な積み上げを臨床に生かすというのが
ちょっと厳しいというのでじゃあ統計的に効果の方から一定の根拠のあるものを臨床で用いようというもの。

>「効果がありそうだと思わせることに効果がある可能性がある」という主張も否定しきれない
これはプラセボ製薬の最近のコメントでもあるけど「偽薬と分かって渡して飲ませても効果が発現、持続する」などの発見から
またプラセボ自体に不明な部分がかなり多い事が分かってきた(基礎的な一つの研究結果)し
逆に副作用の点からプラセボ薬しか処方出来ないとしてもそれを治療に使える可能性も出てきた(臨床的な次の課題)などもある。

次に鍼灸師と鍼灸という医療行為、また医療の中での鍼灸の立ち位置
それから鍼灸師を排出する資格制度、学校の制度もごちゃまぜ。

学問としての鍼灸←医学、薬学、生物学、化学などの一つ
医療行為としての鍼灸←医師あるいは鍼灸師が行う「行為」
日本の保険医療の中での鍼灸←病院や同意書を貰って行うもの
自由診療の中での鍼灸←北里みたいに漢方も自費で出す所と一緒
国民の健康維持、保険衛生としての鍼灸←あんまり鍼灸ではないけどまぁ検診とかワクチンとかの位置づけ

そういう医療システムがまず日本にはあって、鍼灸師、鍼灸業というのが非常にイレギュラーな立ち位置にある。

それとまたその医療システムの中で、自由診療として個人開業する鍼灸師の経営に関する問題

今の「この業界が食えない」的なスレの流れ

それと別に免許制度として「はり師きゅう師あんまマツサージ指圧師」の免許を与える制度
及び免許要件としての学校

ここまでは、よく言われるが「鍼灸学校は自動車教習所みたいなモノ」で
免許を貰う教育や最低限、免許を取得した後に自宅の周りを走れる技量は教えるが
全員に運転で食えるスキルを教える場所ではないし受ける人もそこまで求めてない

これは非常に重要なことで、なぜか鍼灸学校のことになると「開業して患者さんの治療が出来て食える」所まで要求する話にすりかわっちゃう。

教習所で例えれば「全員レーサーで食っていけるまで教える教習所」みたいな事を何故か考えちゃう。

それと研究機関としての鍼灸学校の立ち位置←大学病院などの研究機関の機能
開業鍼灸師の職能団体としての会←地域の医師会に相当