探査機サイキの打ち上げが2023年に延期
https://www.teslarati.com/spacex-falcon-heavy-nasa-psyche-launch-delay-2023/

小惑星プシケ(サイキ)はメインベルト(火星と木星の間)の小惑星の一つで、
純度の高い鉄とニッケルから構成される、非常に珍しい金属天体である
太陽系初期の惑星形成プロセスを理解する知見を得るため、
NASAは探査機サイキをファルコンヘビーで今年打ち上げる予定だった
しかし、NASAによれば、探査機のソフトウェアが完成しておらず、
打ち上げは2023年(または2024年)にずれ込みそうだ

ファルコンヘビーには常に「遅延」の二文字が付きまとっている
デビューからして、設計変更と他の開発との優先度の関係で数年遅れた
デビュー後も、搭載予定の大型衛星たちは次々と開発が遅延し、
2018年のデビューから4年経った現在でも、計3機しか打ち上げられていない
最後の打ち上げは2019年だ

惑星間探査では、打ち上げ時期(ウインドウ)が非常に重要となる
軌道と目標天体の位置関係から、ひとたび打ち上げウインドウを逃すと、
打ち上げ可能時期や到着時期が大幅にずれることもあり、
また当初のロケットや探査機の能力では足りないということもある

2022年の打ち上げなら、2026年にプシケに到達できる計算だったが、
2023年の打ち上げでは、プシケ到着は2029年または2030年になってしまう
航行時間が倍になる計算だが、一般的な惑星間探査機の航行管理には
少なくとも年3000万ドルかかるため、サイキ打ち上げが1年遅れることで発生する追加費用は、
単純計算で1億ドルとなる見込みだ