日本企業はディープラーニングという大きなイノベーションに向き合え
人工知能の可能性を享受するために人事が考えるべきこと
東京大学大学院 特任准教授
松尾 豊さん
https://jinjibu.jp/hrt/article/detl/techtrend/1926/
「 シンギュラリティ」や「プレシンギュラリティ」など、人工知能によって世界のあり様が大きく変わるのではないかということもよく話題に上ります。松尾先生はどのようにお考えでしょうか。

そうした話題は「極端」だと感じますね。
昔の事例に重ね合わせれば、今はエンジンが発明されて「これを農業機械に使うのか、それとも一般の自動車として活用できるのか」という議論をしている段階なんです。
そんなタイミングで、いきなりロボットアニメの世界のような話をしている。空想として楽しむのはいいんですが、リアリティがないんですね。これも、全般に技術の知識が浅いことで出てくる話題なのだと思います。

一方では「倫理」や「プライバシー」などイメージだけの会話が交わされ、もう一方では飛躍した空想の世界の話ばかり。共通していることがあるとすれば、「やらない理由を探している」ことではないでしょうか。