AIの3つの真実--Google DeepMind共同創設者が描く未来
https://japan.techrepublic.com/article/35128794.htm
グーグルのAI「AlphaGo」は人間の囲碁チャンピオンを破るという快挙を成し遂げたが、同プログラムを開発したGoogle DeepMindの共同創設者デミス・ハサビス氏は、AIによって今後さらに大きな変化が起きると予測している。

2016年、複雑さで知られるボードゲーム囲碁においてGoogle製のAIが勝利を収め、現代の機械学習の能力が大々的に実証された。

AI研究部門Google DeepMindが開発した「AlphaGo」システムはその勝利によって、コンピュータが人間の囲碁チャンピオンを破るのは何年も先であるとの予測を打ち破った。

 それは確かに偉業ではあったが、AIが今後社会に及ぼす大きな変化の前には霞んでしまう、とDeepMindの共同創設者Demis Hassabis氏は予想する。

AIは人間を人間自身から救う

 「AIのようなものが登場しないとしたら、私はむしろ世界について大いに悲観するだろう」。Hassabis氏はこのように述べる。

 「なぜかというと、社会が直面する課題について考えたとき、たとえば気候変動、持続可能性、悪化する格差、病気、医療など、どの分野においても、進歩のペースが非常に遅いからだ」

 「人間の行いを劇的に改善する、つまり利己主義や短期主義を抑えて、協力の輪を広げ、もっと寛容な心を持つか、あるいは、技術を飛躍的に進歩させる必要がある」

 「現在の地政学を見ると、人間の行いが近いうちに劇的に改善されるとは思えない」

 「したがって、AIのような技術の飛躍的進化が必要だ」