つまり、この報告書で会計検査院は、財務省の佐川理財局長(当時)が選挙前の国会で連発していた
「問題ない」「全て適正」という答弁はことごとく嘘であったと言っているわけです。この報告書がある以上、野党の皆さんが政府を引き続き厳しく追及するのは当然と言えるでしょう。

しかしここまで会計検査院に断罪されながらも、政府は以前の答弁を維持すると言って憚(はばか)りません。
佐川さんの後任として現在財務省理財局長を務める太田さんなどは、もはや獅子奮迅の働きぶりで「これまでの政府の答弁に間違いはなかった」との主張を繰り返しています。
とはいうもののその答弁内容はいささか滑稽。森友学園側と財務省の職員が売却価格について交渉していた様子を記録した録音データに関する答弁などその代表例でしょう。

これまで録音データの存在そのものを認めなかったのに、なぜか急転直下あの録音データが本物であると認めたうえで
「確かにあの会話では金額の話はでているが価格の話ではない」という、そこらへんの小学生が宿題を忘れた時のいいわけのような答弁を繰り返しています。いやぁ国会中継でここまで面白いものがみられるとは思いもしませんでした。

こうして苦しい答弁に終始する政府要員の姿をみせつけられているからか、安倍総理の答弁もだんだんと荒っぽいものとなってきました。
「丁寧に真摯(しんし)に説明する」という前置きはどこへやら、ここ数日は野党議員を鼻で笑ったり声を荒らげて答弁するなど「昔の悪い癖」がだんだんと頭をもたげている様子です。

しかし不思議なのは、安倍昭恵さんの存在です。彼女は国会で夫である安倍晋三氏が窮地に立たされれば立たされるほど嬉しいのでしょうか、
この予算委員会直前にFacebookを突然更新し、自身が経営する居酒屋の盛大な5周年記念パーティーの様子を公開したのです。
いやー。空気の読めなさっぷりもここまでくれば大したもの。もはや豪傑の態度ですな。

◆1が立った日時 12/26 19:01