【ATG】日本アートシアターギルド作品総合スレ 2 [無断転載禁止]©2ch.net
>>547
例えばパゾリーニの『ソドムの市』を高く評価している者の中で、あの作品が「世間一般から高く評価されている」と思っている者はひとりもいないだろう。 横だけど逆にパソリーニって一般的には「ソドムの市」の監督ってイメージしかないんじゃないの >>549
んな事ァない。
そりゃ、「俺ってカルト映画にくわしんだぞ」と自慢したがるバカのレベルだ。 ATGの最高傑作は大島渚の「少年」だ
>>531
大島渚は撮影所なんか辞めてしまおうと思ったこともあるけど
木下の「女の園」を観てこういう映画が撮れるなら
自分も映画監督になろうと思い直したんだよ 脚本家、監督、出演者のメンツから『不連続殺人事件』を挙げる……見てないけど >>553
封切り時に見たけど、まったく覚えてない
まさに脚本・監督等の名前に惹かれ、ATGに惹かれて見に行ったんだけど
それこそ世間の評価はどうだか知らないけど、自分的には苦手分野だったと思われる >>553-554
原作の台詞部分だけを抜き出したようなシナリオなのに、なぜか脚本に4人もクレジットされているんだよね。 「せかいのおきく」
なんかATGっぽそうな雰囲気だが、どうだろう?
見た人いる? 「サード」は寺山修司脚本のまま撮ったほうが良かったんじゃないの
シナリオ読んだけど面白かったよ >>558
シナリオと映像、そんなにギャップがあるんだ?
公開当時に見て、冊子も持ってたけどシナリオ読んだかどうかさえ覚えてないや
激しい寺山臭が溢れかえってる映像なら、そういう印象が残ってるかな 「せかいのおきく」見てきた
「吶喊」の時代になだれ込んでいく直前なんだろうな
吶喊的な訳わかんない飛躍の夢さえ見るべくもない最下層の者たちの、小さなせかいの小さな日常の、視界が開けていくのが良い感じだった
アリ亀MOVIXで上映して欲しかったところだけど、これ東宝系の配給なのか >>559
やはり寺山脚本の羽仁進監督作品『初恋地獄篇』は脚本通りなんだけど、
「これじゃあ寺山作品じゃないか。羽仁は寺山に引きずられてるだけだ」
と批判された。
『サード』は、ちゃんと「東+寺山」の映画になってるんで、あれはあれで良いと思うけどな。
白井佳夫のインタビュー集『監督の椅子』を読むと、東は撮影中にも寺山に何度も相談していたらしい。 羽仁進はドキュメンタリーは上手いけどフィクションはなあ……
「不良少年」もフィクションだけど本物の少年院の子供たちを使った半分ドキュメンタリーみたいな作品だし 「サード」とほぼ同時代ぐらいの寺山監督作品「ボクサー」が、なんかもうベタベタ貼り付けられた「寺山」印の千社札で全てが覆い尽くされてる気がしてすごく嫌だったんだけど
さっき検索したら、あれは、脚本は寺山単独じゃなくて何人かで書いてたんだね
ちょっと意外だった >>563
いや、違う。
あれは元々は石森史郎のオリジナル企画。
石森史郎は当時、『銀河鉄道999』の脚本が高い評価を受けて東映に信頼されていた。
で、菅原文太主演で企画スタートしたら、その文太が「ボクシングの物語だったら寺山に監督してもらおう」と言い出した。
寺山は最初は断ったんだけど、文太と、プロデューサーの俊藤浩滋が熱心に口説くんで引き受けた。
文太は、無名時代に一時期、劇団四季に所属していて、当時から寺山とは面識があった。
また、俊藤は、『神戸国際ギャング』の監督に日活の田中登を迎えたりして、外部監督の起用に積極的だった。
で、寺山は、脚本のアレンジと、自分の仲間内のスタッフキャストの起用を条件にした。 寺山の脚本が批判されたといっても「初恋地獄篇」は撮影途中に予算が無くなっちゃって
寺山修司も率先してカンパを募ったりしてようやく完成
寺山修司は現在だと古くなった感はあるが当時は時の人だから
「ボクサー」にしてもヤクザ映画から脱したかった東映のスター菅原文太がわざわざ寺山を招いて作った映画 >>563
脚本にクレジットされているもう1人の岸田理生は、寺山のアシスタントだった人。 >>564
寺山色にするという条件を付けて引き受けた仕事ゆえ、過剰に寺山ってことだったのか
>>565
寺山修司が時の人って、60年代までじゃないか?
70年代後半に10代後半だった自分にとっては、当時すでに(それを評価するにしてもしないにしても)インチキオジサン的な存在だった >>567
タモリのモノマネの影響もあっただろうね。
自分はあなたと同世代で、だけど熱心な寺山オタクだったんだけど(言葉を交わした事もある)、友人知人からは「時代遅れ」と見なされていた。 >>567
日大演劇学科卒業の爆笑問題の太田(この人も同世代)も、
「自分の学生時代には既に、寺山も唐十郎も時代遅れだった」
と言っていた。 話はズレるけど、
「脚本家からの持ち込み企画を雇われ監督がどんどん改変して独自の作品にしてしまった」
というと、大林宣彦の『SADA・阿部定の生涯』や市川準の『BUSU』もそうだな。
二作品とも、元々の脚本家はカンカンに怒ってた。 >>568
その当時は、第七病棟や斜光社に入れ込んでた
明らかに一世代まえの人たちだけど、過去の人ではなく進行形だと思っていたな >>571
80年代には、「アングラ」は既に死語になっていたよ。
何たって、PARCOやYMOなどのポップカルチャーが全盛だった。
自分は、「時代遅れのアングラにいまさら喰い付いている」という自覚はあった。
しかし、そんな俺でも、天井桟敷公演『百年の孤独』初演の大失敗ぶりを見て、
「あァ、アングラは終わった」と実感させられた。 『百年の孤独』は、初演も何も、以後一度も上演されてないな。
何たって大失敗作だったから。 映画の『さらば箱舟』もそうだけど
ガルシア=マルケスの映像化・演劇化は誰がやっても難しいでしょ
小説家の丸谷才一は新劇なら新劇、アングラならアングラとずっとやり続ければいいのに途中で皆飽きちゃうから日本の演劇は伝統が無いんだと批判してたな >>572
てもさ、今度は90年代になると「80年代は馬鹿だった」と80年代が否定されて60年代のリバイバルみたいなのが来たわけじゃん >>572
第七病棟は公演の都度、廃業した映画館や銭湯、統廃合で閉校した学校といった場所をその公演限りの劇場としていた
「終焉」ということが意識されていた時代ではあるよね
とはいえ60年代にアングラと呼ばれていた流れを汲む者たちは、60年代的な淀みの中に停滞していたわけではない
多くは70~80年代の有りようを模索していた
一方、終わったもの終わらせなければならないものを経ていない世代が登場してきた頃でもある
そっちには食いつけなかった、というか、自分は開拓者にはなれなかったというべきか >>569
それは演劇でしょ
寺山の70年代の映画は古びないよ 寺山映画を見て「うわぁ、寺山修司ごっこしてる」って感じがしちゃうのは、べつにタモリのせいではないと思う
敢えてそれを狙ってるのか?
ちなみに「任侠外伝玄界灘」を見て、「唐十郎ごっこしてる」とは思わない 逆さまにいえばそれだけ寺山修司独特の世界観を作り上げることに成功してたってことでしょ
寺山作品見て「ああ寺山だなあ」ってそれは結構凄いことだと思うよ
漫画でいうつげ義春みたいなもんでしょ 唐十郎の映画関係は新宿泥棒日記含めて大したのはないけど銭ゲバはちょっと笑った >>580
いや、寺山修司が、もし山田五郎とか泉麻人みたいな立ち位置でテレビ出てきていろんなボクが面白いと思ったものを紹介するオジサンであったなら、私は別に「あぁ、ごっこ」とは思わず毎週登場を楽しみにしていたかもしれない
つげ義春の漫画は、いちいち絵の上に「つげのお気に入り」なラベルが貼られてるわけじゃないけど全面つげ義春
寺山作品は、ファンじゃない者の目には、いちいちの場面に寺山の「ボクのお気に入り」ラベルが貼りついてる感じがするんだよ
なんか、作家・表現者であるよりコーディネーター的な人?って感じ >>582
自己レスだけど、60年代に同時代人として寺山の新しいことをワクワクしながら追いかけていたなら、その後も「よっ!寺山っ!」って調子で受け止められたのかもしれないかな いまでも「普通でない、ちょっと面白いものないかな?」とアンテナをめぐらせてる中学生の中には、寺山修司とか渋澤龍彦を「発見」する人は多いよ。 >>582
山田五郎や泉麻人?
一体何を言い出すんだ
まあ単に嫌いなのはよく分かった >>584
いまだに「発見」してそのまま心酔する子も多少はいるんだろうけど、ガッカリして丹念に他の周波数探り始める子も多数 >>581
『銭ゲバ』は傑作だろ。
ATG映画みたいだし。
唐十郎主演の東宝映画という時点で狂ってる。 松本俊夫の「薔薇の葬列」もそうだけど
時代と寝すぎた作品は現在見るときついわな
大島の「新宿泥棒日記」も「儀式」も現在だとカットや映像はともかくテーマはきつい
松本俊夫の「修羅」は歌舞伎の原作通り赤穂浪士討ち入りに参加させたほうが武士道の非情性がくっきり出て良かったんじゃないの 時代と寝過ぎた作品のノリのまま、いつまでもやってる方が辛くない?
エヴァとかラブ&ポップの頃なら時代の空気にマッチしてたけど、
90年代中盤で真空パックしたまま今を生きてる庵野秀明とかキツイわ
足立正生の山上映画もいつまでそのノリでやってんだよとしか 確かに、60~70年代のようなものをいまさらまた作ってほしいとは思わない
でも、60~70年代に作られた、いかにもって作品は好きなの多いよ 島村佳江は猿之助とは繋がりがあるんやな
歌舞伎界に嫁いだとは知らなんだ 過疎ってるな
最近ふと思い立って「赤頭巾ちゃん気をつけて」を見たんだけど、なんかATGぽいテイストだった
当初東宝の洋画系の劇場で公開されたらしいけど いや、関係ないと思う。後知恵バイアスで言えるし、それは偏見です