日経エンタテインメント! アニメSpecial 声優バイブル2015 神谷浩史篇
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「仕事とは人との信頼関係があってこそ」
神谷 よく「コネ」という言葉がネガティブな意味で使われますが、「コネクション」って、要は信用とか信頼でしょう。
どこの世界でも、最終的に信頼や信用が重要になるじゃないですか。
そういう意味でこれまでの自分は、仕事において信頼や信用を得ることができていなかったんだと気づいたんです。

プロというからにはみんな芝居ができて、みんないい声で、みんな頭が良くて、みんな作品に対する理解度が高い。
じゃあどういうところで選ばれていくかっていったらやっぱり、信頼関係なんだと思うわけです。

アニメで表現するにあたって、セリフにせざるを得ないものや、省略されている部分というものがある。
それを表現する芝居は、最終的にはその人のセンスになってくるわけですが、僕はセンスのいい人には絶対敵わない。
だから、誰もができる努力を自分なりに精いっぱいやっておくことしか、自分の防衛策はないんですよ。

原作のニュアンスを場面場面でちゃんと表現するために読み込む、それも信頼関係につながるのでは、と思うんです。
今でもね、「たった今、信頼関係を失ったかもしれない」という恐怖にさいなまれることがよくあるんです。
「俺、本当に今日はまったく口が回らなかったし、セリフに対する理解度も低かったな。もうディレクターやマネージャーに顔向けできないや」って、本当にしょっちゅう。