友人から熱心にセミナーに誘われて、付き合いで行った。

浜松町に行く途中、「今日は副社長が登壇する予定。だけど忙しい人なので、もしかすると別の人が登壇するかもしれない」と言われた。

会場には社員らしき人は見当たらず、登壇して説明を始めたのが、アクセサリーをジャラジャラ身に付けたババアだった。

「今日は電気の話でいい?」

これが第一声だった。

会場からは、
「お願いします!」

との声が多数上がった。

そしてこのババアは語り出した。


「ちょっと待て、副社長はどうした?」

そう思ったが、そもそも副社長が出てくるような雰囲気もなく、そもそも司会もいない、なんとなくダラダラっと始まるセミナー。

最初に参加者へ、「今日は電気の話でいい?」と同意を得る進め方にも違和感を感じざるを得なかった。

質の低いセミナーに、この会社は信用できないと感じた。

ランクアップするための仕組みも複雑で、内容にも魅力を感じることはなかった。

結局ビジネスやるなら粉ジュースを買わないといけないという矛盾に心底ガッカリした。

帰りの道中、誘ってくれた友人から、
「どうだった?」

と聞かれたが、
「俺はやらないかな」

と伝えると、
そこから帰りの道中までの私に対する態度が心なしか冷たく感じた。