それまで、積み荷はトラック後方から積み降ろしをするのが一般的だった。
しかし、トラックの側面扉をウイング型に改造することで、フォークリフトを使って素早く・隙間なく
荷物を積み込むことができるようになった。以降、ウイング型のトラックが急速に普及していく。


「コンビニ配送のトラックなどは、道路や駐車場で荷下ろしするのでスペースを多く必要とするウイング型は向きません。
しかし、卸売市場やショッピングセンター、ホームセンターといった広い荷捌き場を併設している施設では、
ウイング型のトラックで配送するほうが効率的ですし、一般的になりつつあります。豊洲市場はコールドチェーンを徹底するあまり、
冷蔵倉庫からトラックに直接運び込むと想定して設計しているのです。そのため、流通業界では主流のウイング車の使用が困難になりました。
豊洲市場の設計思想は、明らかに20年遅れています」(業界関係者)

 早朝の1分1秒を争う卸売市場において、
ウイング車が使いづらいという欠陥は大きな痛手だろう。築地市場とは異なり、豊洲市場は業者が徒歩で買い物
にくることは想定されていない。出入り業者は、ほぼすべてトラックを使う。そのため、トラックの積み降ろしに時間を要すれば、
周辺道路だけではなく構内でも渋滞が発生する。

 豊洲市場の開場日が決まっても一件落着とはならない市場問題。
まだ、迷走が続きそうだ。

ttp://biz-journal.jp/2018/04/post_22911_2.html