漏れは炊くどらになって早6年、人間というのは、つくづく品性とか感性とかのものは、金では買えないものだと思うだぬ。

中央区の外れあたりのタワマンに迎車があったとしよう。服装もパリッとしているのだが、乗ってくるなり行き先だけ告げて、あとはスマホ操作に熱中。

法定速度や信号を守ると、「チッ」と舌打ち。
なにかで成功して、金は手に入れたんだろうが、人として肝心な「何か」を持っていないぬ。

そういう人生、しあわせなのだろうかぬ? 
無論、炊くどらなどの底辺職よりはしあわせなのだろうがぬ。

なにか、憐れみを誘うぬ。