配送中の軽トラックから高級腕時計や貴金属が盗まれたのは運送業者の不注意が原因だとして、
横浜市中区の貴金属販売会社が赤帽首都圏軽自動車運送協同組合(赤帽、東京都台東区)に対し、
被害額に相当する約835万円の損害賠償を求める訴訟を横浜地裁に起こしていたことがわかった。

23日の第1回口頭弁論で、赤帽側は請求棄却を求めた。

 訴状などによると、販売会社は、本社倉庫から各店舗に補充する商品の配送を赤帽に委託。
昨年9月4日、配送中のドライバーが横浜市中区元町の路上に駐車して軽トラックから離れた際、
運転席の窓ガラスが割られ、荷台にあったロレックスの高級腕時計や貴金属計9点が盗まれる被害に遭った。

 販売会社側は「商品を積んだ車から離れる際は、荷物が盗まれないように注意する必要があるが、
ドライバーは人通りの少ない川沿いの道路に停車して漫然と車を放置した」と主張。
赤帽側は「ドライバーは運転席や荷台を施錠し、5分程度で車に戻った。
配送商品が高価なものだとは知らされておらず、損害賠償責任もない」と反論している。

 同事件は、県警が窃盗事件として捜査しているが、解決していない。

(2013年5月24日17時29分 読売新聞)