★小5刺殺、男に懲役16年=心神耗弱を認定―和歌山地裁

和歌山県紀の川市で2015年2月、小学5年だった森田都史君=当時(11)=を刺殺したとして、殺人などの罪に問われた
中村桜洲被告(24)の裁判員裁判の判決が28日、和歌山地裁であった。

浅見健次郎裁判長は被告が事件当時、心神耗弱状態だったと認定し、懲役16年(求刑懲役25年)を言い渡した。

浅見裁判長は「中村被告は森田君らからいつか襲われるとの被害妄想を抱き、抵抗していない森田君を何度も刺すなど、執拗かつ残忍な犯行に及んだ。地域社会に与えた影響も大きい」と指摘。
公判中に何度も認否が変遷したことについても、「人命を奪った重大性をいまだに理解しておらず、刑事責任は重い」と非難したが、
事件当時、統合失調症や心神耗弱状態にあったと認定した。

中村被告は最終的には起訴内容を認め、心神耗弱に関しては検察側も認めていたことから、量刑が主な争点となっていた。