AIと会話しているような感じの女性。
その人の内面の想いとか揺れとか人間性が一切わからず、
大手企業の美人役員秘書と受付で話しているような感覚。

完璧にソツのない模範解答のコミュニケーションに終始し、
しかし裏で安全圏から常にこちらをジャッジしているような印象の女性。
かといって、こちらに興味があるわけでもなく、
質問も話を広げようともしてこない。パッシブソナーみたいな。

透明な視えない壁があり、常に距離を取られてて、個人情報も出さない。
立ち居振る舞いが洗練されてて服装も女子アナ系、
マナーも良くてウケも良いが、笑顔が少なく乾いている。

自身の言動によって間接的に潜在的に巧妙に
男性や周りの意識・状況を
自分に都合のよいよう有利なよう負荷がかからないよう非が相手にあるよう
コントロールしているように感じる女性。


「あなたが――蜘蛛だったのですね」
低い、落ち着いた声だった。
一面の桜である。
満開の桜の只中である。