かなり大昔の結婚式
付き合ってた頃から新郎両親は反対していた
何故なら新婦は関西で5本の指に入る底辺高校卒
ヤンキーではなかったが、勉強はからきし出来なかった
新郎両親はそれが気に入らず、怪しい占い師を引っ張ってきて「一緒になったら不幸になる」などと嫌がらせをしていた
そして結婚式にもこの占い師(新郎の叔母だった)を出席させた
それが披露宴が始まってからも「不幸になるのは確定なのに結婚なさるのですね」などと不吉なスピーチをかましてくれた
今までは占いなんて信じてこなかった新郎新婦だが、その日に限って「子供は間違いなく障害児」という一言があった
これに新婦が動揺した
自分たちは不幸に耐えられても、子供を巻き添えにしたくない
たかが占いなんて…と言ってきたけれど、胸に不安が雨雲のように広がってしまった
新郎はずっと新婦を庇っていたが、とうとう耐えきれず二人で退室
二度と戻らなかった
新郎両親と新郎叔母は「そもそも家の格式が違い過ぎるのだから不幸になるのは確実」「うちにはもっと相応しいお嬢さんに来ていただく」などと言ったので
新婦両親も「そうですね。うちももっとマシなお宅にお嫁にやりたいですし」
「おたくの息子さん(新郎)は高校は出ていないのに鑑別所は出ているようですし、もっと相応しい方とご結婚なさって下さいませ」
と返し、破談になった
お互いに会社関係者なしで親族も少数だったけど、後始末は実に気の休まらないものだった
披露宴費用は全額新郎側が払わせられた
新婦はずっと塞ぎ込んでいたが、後にお見合い結婚した
そしてデキ婚を疑われるスピードで子供が出来た
後に聞いたけれど新郎はずっと独身を貫くとばかり見合いも無視し続け、新婦が2人目を無事出産したと聞いてからようやく結婚
ただし実家とはほぼ絶縁しているらしい