大越冬(だいえっとう)

野生に生きる動物たちは常に食料を得られるとは限らない。

そのため食料が目の前にある場合は全て平らげるというのが野生動物の間では、生きるための常識となっている。

特に冬になると特に食料が得られなくなる可能性が高くなるため、秋の終わりから冬の始まりにかけて、ほとんどの野生動物は自らの胃を最大で通常時の倍まで拡張させて、目の前の食料を通常時の限界を超えて食べつくし脂肪として自らの体の中にエネルギーを蓄える。

これにより冬の間はほとんど食事をせずに過ごすことが可能となる。

これを野生動物の世界では「大越冬(だいえっとう)」と呼ぶ。

冬にほとんど食事をとらず春を迎えるころには蓄えた脂肪がほとんどエネルギーとして排出され、脂肪はほとんどゼロに近くなり痩せ細った状態になる。

ちなみに人間が脂肪がたくさんついた太った状態から痩せた状態に変わることをダイエットと呼ぶが、それはこの動物たちの習性である「大越冬」に端を発するということは、周知の事実であることは間違いない。
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