前述のような報告の内容を精査すると、行ったダイエットによるエネルギー摂取量の違いが、
体重変化に大きな影響を与えていることが分かる。
すなわち、体重の変化は摂取する栄養素、炭水化物であるとか脂質であるとかよりも、
摂取するエネルギー量が重要であることを示している。
これらの報告などのダイエットに関する報告を多数まとめて、
メタアナリシスという解析方法により解析した結果が昨年度報告された(Bradley C.J.et al.,JAMA,312, 923-933,2014)。
それによれば、低炭水化物と低脂質、バランスの各ダイエット間に効果の差はなく、
さらに体重を記録するだけのレコーディングダイエットのような全く別種のダイエット方法との差も少なかった。
すなわち、各種のダイエットによる減量の効果は、摂取するエネルギー量が重要であること、
各ダイエットの間に減量効果の差はないと言ってよいであろうことが示されている。

https://www.alic.go.jp/joho-d/joho08_000539.html