ウルトラマラソンを走る清水先生、典型的な "Lean Mass Hyper-responder" でした
ご自身の実測データも挙げながらの仮説推論は、上掲のDave Feldman氏と矛盾なく、補完的な内容になっています
また非常に興味深いことに、清水先生は60時間断食で、LDL据え置きのままTGが急上昇(といっても20-30台から96へ)
断食中の末梢臓器に中性脂肪を届けるために、LDLを増産する人とTGを増産する人がいるらしいということになりますが
ここらへんの個人差はかなり多彩で、生理学生化学の教科書がまったく追いついていない状況です


糖質制限とLDLコレステロール上昇2 仮説|2017/9/12
http://promea2014.com/blog/?p=2571
中性脂肪の合成は少ないけど、組織での需要は高いため、小さなVLDL2をたくさん作る必要が出てきます。
それをどんどん送り込んで、中性脂肪を届けるのですが、そうするとLDLもたくさんできてしまいます。
糖質制限をしっかりして、さらに組織でのエネルギーとしての脂肪の需要が高くなればなるほどLDLが増えてしまうのです。
しかし、VLDL2からできるLDLは通常大きな粒子のLDLです。そのようにしてLDLが増加して、LDLコレステロール値が上昇します。

糖質制限とLDLコレステロール上昇3 脂質をもっと食べるべき?(人体実験)|2017/10/24
http://promea2014.com/blog/?p=2816
前回の記事でも触れたように、脂質の摂取量が体の需要を満たしていないのでは?という考えから、脂肪をいつもよりも100g以上摂ってみると、それだけでもLDLコレステロール値は低下しました。
ウルトラマラソンの前が、ランニングで脂肪をいっぱい消費するので、脂質に対する体の需要がもっとも高い時であり、通常の食事では脂質量が全く足りていない可能性があります。