>>89
人目のないプライベートの空間だと、いつもより大泣きになるのは、大人になってもあるよね。
今までに間近で正面から見つめた、一番の大泣きの顔は、以前付き合ってた20代後半の女子。
職場では技術系専門職のリーダー格、後輩の指導もばっちり、クライアントへの対応も柔軟、会議では新たな提案もどんどんというやり手。
偶然、オフィスの階段室で人目を避けて、目真っ赤にしてしくしく泣いてるのを見かけて、声をかけたのが付き合うきっかけ。
この時は想像もしなかったが、実はとびきりの泣き虫だった。

仕事帰りに部屋に来ると、玄関開けた途端にメガネ飛ばして泣き崩れて、リビングまで抱きかかえるようにして連れてくるのもしょっちゅう。
一気に表情崩れて、うぇーん、うええぇーえぇーえぇーん、と泣き声、幾筋もこぼれる涙で、リビングで顔上げさせる時には、頬はファンデーション剥がれた筋まみれ。
Tシャツの胸に顔押しつけてきて、激しく泣きじゃくるから、すぐにTシャツがファンデーション混じりでぐしょぐしょに。
5分くらいは何も言えずに、肩ゆらして過呼吸気味に泣きじゃくり。
その後、化粧すっかり剥がれて、まぶた真っ赤、土偶状態に腫れ上がった顔上げさせると、30分はむせび泣きながら職場の人間関係とか訴える。
部署が違うし、自分も下っ端だったから、ここではどんなに泣いてもいいよ、とひたすら聞いて、泣き顔両手で支えたり、抱きしめたりを繰り返してた。
絶対に他の場所では見せそうにない、低学年の子並みの、完全な子供泣きだった。