中高一貫制の母校では、パンツが人目に触れ
るときだけ、種類を変える謎の風習があった。

身体測定がまさにそれ。中2くらいまでは意識
されないんだけど、中3では半数以上が測定日
にトランクスを穿いてくる。これにはトランクスのみを穿く場合と、普段のブリーフの上に
穿いている場合の二つがあった。

高1からは、中等部と同じくらいの外部生が入
ってくる。彼らはまだこの風習を知らないから、ブリーフで計測される子が結構いた。彼らも
2年からはトランクスを穿いてきた。

高2の春に編入して来た子がいたんだけど、
同学年では一人だけブリーフでの測定だった。隣で測定してる初々しい1年の外部生と、重な
って見えた。


こんな学校だったが、実は自分が中等部に入
ったその年まで、「下着は上下とも白色に限
る」という校則が効力を持っていた。だから
中1の時の身体計測では、高等部生もみんな真
っ白なブリーフで測っているのを見た。
その年にはいなかったけど、違反した人は裸
で計測だったらしい。ゴムの部分に色が入っ
ているものも不可だったとか。

中1の時、全校集会の前に、高等部生がズボン
を下げてパンツ検査をしてるのも見たことあ
ったな。中等部生の服装検査ですら、パンツ
の検査とか無かったのに。

その影響か、中2での身体測定では、高1では
既に一部でトランクス穿きが見られた一方で、高2と高3のほぼ全員がブリーフのままだった。

自分が高等部に上がる時には、校則の条項自
体が削除された。それでも、体育の時はブリ
ーフにするよう、呼びかけはあったけど。


トランクス穿きは、プールや修学旅行の風呂
でもあった。どこまでやるかは人それぞれだ
けど。あそこを隠す事を優先して、ブリーフ
丸出しの人もいたしね。自分は普段はブリー
フの上に穿いていたが、パンツ二枚を同時に
脱ぐのは簡単だが、一緒に穿くのは難しく、
結局別々に上げていた。ある子は、その
場ではトランクスだけ穿き、トイレでブリー
フを履いていたが、これはかなり極端な例だ
った。