子供の頃の話だ。同じ学校に外国人の子がいた。多くは近郊の自動車部品工場で働く親を持つ、南米系の子供だった。
そんな中に1人だけ、フィリピンの女の子がいた。日本に長くいるらしく日本語もペラペラだった。
結論から言うと、女の子の親はジャパ行きさんだったんだ。
夕方近くの公園に、マイクロバスが何台もきて、外国人の子供達の親が帰ってくる。同じ時間帯に女の子の母親は迎えのマイクロバスで出勤する。
俺の部屋からは公園が見える。夜、何の気なしに窓の外を見ると、女の子が地面に何か書いて1人で遊んでいた。