>>333 続き
クッタジェーコブスキーの理論によれば平面翼等の小さな仰角でも大きな揚力が発生する
揚力=圧力変化+運動量変化 でいえば 圧力変化>>運動量変化 になっている。
それでも、全体の揚力はより大きな仰角のほうが揚力が大きい。
大きな仰角にしない理由は次の式から分かる。
推力のした仕事=摩擦熱エネルギーなどの損失+空気の運動エネルギー
または 推力=粘性抵抗など+慣性抵抗(反動力)
小さな仰角の場合、摩擦熱エネルギーなどの損失>>空気の運動エネルギー
または 粘性抵抗など>>慣性抵抗(反動力)
飛行機の定速飛行状態(定常流)では殆ど 推力=粘性抵抗など(気流の相対速度に比例する)
になる。
大きな仰角の場合は慣性抵抗(反動力)が急激に増大し
粘性抵抗など < 慣性抵抗(反動力)になり、推力の仕事量は空気の運動エネルギー
に使われてしまい、推力エンジンのエネルギー効率が非常に悪くなる。
だから、実際の飛行機の設計では小さい仰角を基本にして
主翼を曲線や流線形にする(負の仰角でも揚力が正)ことでより大きな揚力を得て
粘性抵抗などの損失を極力小さくする設計をすることになる。