タキオンが因果律を破るなんてことは>>123でとっくに言及済み。
何をいまさらという感じだがそれはさておき


因果律が破れると何でもありになる、というのはちと短絡思考すぎる。
因果律はタキオンが見つかっていない現状での経験則にすぎない。
それが破れる世界についてはいろんな仮説があって決着がついていないのが現状。

そのような世界は存在できないのではないか、というのはホーキングの
時間順序保護仮説などが代表的だが、それに決まりというわけでもない。

時間をさかのぼる粒子込みで自己無撞着な世界が実現しうるかもしれない、という人もいる。
経路積分的に考えれば、過去に戻って干渉すると、矛盾を引き起こすような経路は打ち消しあい、
最終的に無矛盾な経路のみが残るという考え方だな。このような世界では、
因果律はより大きな法則の近似則としてとらえ直されることになるだろう。

そのような世界はもちろん何でもありな世界ではなく、少なくとも過去に行って親を殺すような
(自己矛盾を引き起こすような)自由意思を持つことは否定されることになるだろうね。
親殺しのパラドックスは過去の自分が自由意思を持って行動することを暗黙のうちに
仮定しているが、それは自明な仮定ではないよ