翼の揚力のまとめ(前スレより)

翼の揚力はなぜ発生するか?
(一般向け)
翼で空気を下向きに流した反動が揚力。
(高校物理以上)
翼からの力積で空気は下向きの運動量を得る。
その力積の反作用として翼は上向きの力を受ける。この上向きの力が揚力。
(大学物理以上)
翼ー気体分子、気体分子ー気体分子、の分子間相互作用は量子力学的な効果で記述されるが、
例えばレーナード=ジョーンズポテンシャルなどで分子間相互作用を近似すれば、
古典力学として扱うことができる。
この場合の相互作用は、分子間距離が平衡距離よりも短いと斥力、長いと引力になる。

(番外:流体力学)
気体を連続体で近似して釣り合いの式(NS方程式など)を立てることで、
連続体としての圧力分布や流速分布を精密に求めることができる、計算便法。
元々18〜19世紀に完成したので、連続体近似した流体の微小要素に原子分子の概念はない。
現代的な観点からの現象の説明には不向き。
分子数が膨大なので分子の集団を連続体で近似するのは、非常に良い近似になっていて、
工学的な応用としては重要である。