>>9
定向進化、いわゆる過剰適応だと見られる形質を説明するために
自然淘汰と性淘汰を混合するやり方があるが、
しかし性淘汰も結局は自然淘汰に従属する、つまり自然淘汰圧を
受けるんじゃないだろうか。その意味では性淘汰は自然淘汰に吸収されてしまう。
自然選択上不利な形質を好む雌は、その好みによってかえって繁殖上不利。
自然選択に反する雌の好みは自然淘汰によって滅ぼされてしまうだろう。

性淘汰に唯一説明的な根拠があるとすれば、異性と出会う確率を高める
ということだけ。
鳥のさえずりやコオロギの演奏なんかは、天敵に見つかるリスクも高めるが、
雌と出会える利得も高める。そこだけかな。

したがって定向進化を性淘汰で説明できるのはその点だけ。
定向進化のすべてを説明できない。

>>104
> ま、これも淘汰による変化ってことでチャンチャン

そういう意味では淘汰論は無謬だよ。
中立なものを含めて、この世に非適応的なものなんて存在できない。
ロウソクの炎が水中に適応できず消えてしまうのと一緒。
ディラックは量子の収縮でさえ「自然が選択するんだ」と答えている。