文化の日の3日夜、茨城県取手市と、つくば市で震度4を観測した地震は、久々の強い揺れで首
都圏の住民に衝撃を与えた。東日本大震災から、もうすぐ8カ月。専門家によると、3・11の大地
震に誘発された首都圏直下型地震のリスクは高まっているという。問題は、その大地震がいつや
ってくるのか予測できないこと。ただ、3・11以降、揺れの大きな地震は毎月11日前後に必ず発
生している。この“法則”に従えば、次は「11・11」。その日、何が起きるのか。 

武蔵野学院大特任教授(地震学)の島村英紀氏は「震源地がだんだん海域から内陸へと移って
いる。内陸部のひずみが解放されて一連の地震が発生しているが、内陸部の地震は首都直下
型地震を誘発する恐れがある。3日のような地震が続くようだと、直下型地震の発生リスクはさら
に高まる」と警告する。

政府の中央防災会議は安政江戸地震とほぼ同じ震源の「東京湾北部地震」を想定。冬の夕刻に
発生した場合、死者1万1000人、全壊と火災焼失棟数が85万棟に及ぶとみている。
大地震はいつ起きるのか。現在の科学で、それを予知する手立てはない。しかし、東日本大震災
の余震活動が内陸部の地盤を刺激し、直下型地震を誘発するなら、余震の周期を見抜けばある
程度の予測はできそうだ。

奇妙なことに、3回のうち2回は月の11日前後に発生している。そこで、毎月11日前後(10〜12
日)に発生した震度4以上の地震を調べたところ、同じ時期に必ず発生していたことが分かった。
その後もなぜか、毎月11日前後に中規模以上の地震が起きている。
琉球大名誉教授(地震学)の木村政昭氏は「地震にはクセが出る。東日本大震災は4月11日に
大きな余震が起こったことで、1カ月ごとに特徴ある動きを見せる地震とも考えられる。今後も11
月11日、12月11日、さらに震災から1年の3月11日などで大きく動く可能性もある」と指摘する。
こうした余震活動は、「本震が大きかっただけに、今後1−2年は続くと覚悟したほうがよい」(木村
氏)といい、気はまったく抜けない。
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20111105/dms1111051503004-n1.htm
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