>>179
最終回のこと言ってるんだろうけど、レインボーマンダッシュセブンが太陽なのは別に日の丸とは無関係よ
頭の飾り観れば解るけど、あれは「日光菩薩」っていう仏様がモチーフ
川内ヒーロー第1弾の月光仮面が「月光菩薩」だったから、レインボーマンは対となる「日光菩薩」にして被らないようにしただけ
(逆にだからレインボーダッシュワンはわざと月光仮面にそっくりにしてある)

川内康範先生は愛国者でも思想的には神道じゃなくて、敬虔な仏教徒で法華経の信徒なのよ
レインボーマンが月火水木金土日の七曜がモチーフなのも、月光菩薩と日光菩薩のお師匠様である
観世音菩薩が元ネタだから

だから川内先生は戦争に対しては否定的な意見で、九条支持者で、反米保守で、ガンジーの無抵抗主義の支持者だったのよ
第一話の、印パ戦争の兵士両方に争いの愚かさを説き憎み合い殺し合いを辞めさせたダイバダッタこそ、川内先生の考える理想の生き仏の姿であり、未熟なレインボーマンが目指すべき姿
ついでに反資本主義的でもあり、コンドールマンでもゼニクレージーって敵を出してたけど
「諸悪の根源はお金で、資本主義に毒されたからみんな金儲けばかり考えるようになり、その結果我が儘になり、
 公害や交通事故や受験戦争や犯罪が発生し、戦後日本人は駄目になった。
 そんな日本人が失った物、取り戻すべき物は仏の心だ。我欲を捨て、世のため人のために即身成仏する自己犠牲の心が必要なのだ」って考えの人

死ね死ね団のモチーフも、川内康範先生がボランティアで従事していたフィリピンでの日本人遺骨回収事業での体験がきっかけ
てっきり協力してもらえると思っていた現地で、「あんたたち日本人を許せない」「早く出ていってくれ」って
非協力的に突き放されて、その時に「想像していたより日本人は恨まれている」って事を身をもって味わったのがきっかけ
そしてその恨みの気持ちを知らずに高度経済成長にかまけて金儲け主義に走って、自分たちだけが復興している1972年当時の日本人に
「それは違うんじゃないか?」って問いかけたかったからレインボーマンのテーマを決めた

だから根底にあるのはレインボーマンも「憎むな、殺すな、赦しましょう」なんだよ
この「赦す」ってのは、日本人がミスターK(フィリピン人)の恨みを受入れること、直視すること、
その上で「どうしたら赦してもらえるのだろうか」って事に真剣に向き合うって意味でもある
だから最終回になってもミスターKは死なないし、死ね死ね団も壊滅しない
恨みってのは誰かが暴力を振るい続ける限り一生残って、常に新しい恨みが発生して永久に消えない
だから仏様は戦わない
レインボーマンてのは仏様になる前の段階のサナギマンみたいな者で、そこから真の仏に脱皮しないと
レインボーマン(日本人)も救われないし、恨んでいる側も救われない
人間を憎しみの連鎖から断ち切って救えるのは仏様だけなんだ、ってお話
タケシと死ね死ね団は最後まで力と力で戦い続けてしまい、タケシがダイバダッタの域についぞ辿り着けなかったから
永久に争いが終わらないバッドエンドになってしまったと言える

まあ、そんな川内先生も晩年は自分に甘くなってしまって森進一を赦せず長年の「赦す」の信念をねじ曲げてしまったんだけどね