瀬降り物語は、あの時代の日本映画のコテコテじゃなくて
ジャームッシュの「デッドマン」のような作り方をしたら良かった
(インディアン世界の幻想性を数奇に詩的に描写)
サンカをモチーフにした映画、たとえば「戒厳令の夜」なんて酷いものだった。
日本の中の先住民の問題、その秘史や習俗、猟奇的カルチャー、呪術性や民俗世界を
俗情的ドラマになんかぶっこまず、
ただ詩的に遠景的に描いて、より高次の醒めた視座から緻密に淡々と見えていたら……
ま、オーソドックスな中島貞夫には無理だったんだろうな(せめて大島渚か今村昌平だったら……)