佐良は1967年のデビュー曲「世界は二人のために」で日本レコード大賞の新人賞を受賞し、紅白にも初出場。
2年後の69年には「いいじゃないの幸せならば」がレコード大賞を受賞するなど歌手として60年代を席けん
女優としても活躍した。

 だが、87年に突如、芸能界から姿を消した。
その理由については長く謎に包まれていたが、実はある時、突然声が出なくなり、病院で診察を受けると声帯にポリープがあることが判明したという。
医師から「歌い過ぎですね。最低でも1年は歌わないでください」と言われ、手術。
「泣くつもりじゃないけど涙が止まらない」。
歌声を失ったことが芸能界を去った理由だった。
そのことは唯一、恩師である石井ふく子プロデューサー(92)には報告しが、「あなたがそれでいいなら考えた通りにやりなさい」と佐良の決断を認めてくれたという。