好みは人それぞれだか、自分は「女の園」と「永遠の人」が木下作品の2トップ。

「女の園」は強烈な反体制プロパガンダ作品でありながら、独特の味わいを持つ稀少性が特筆もの。

「女の園」も、よくある通俗的な三角関係ドロドロ劇を、移りゆく時代背景に重ねて見せる、まさに映像叙情詩。

これと「野菊の如き君なりき」も捨てがたい。木下の持ち味である叙情性が最もよく表れている秀作。