「死の棘」単品DVDが初めて販売されたこの機会にこの名作の魅力を語り合いたい。
島尾敏雄の原作は実体験を描いた私小説で、執筆に28年もかかっている。
その映画化を自身の第3作にと脚本を練っていた小栗康平に、ひょんなことから松竹から
声がかかり、松竹の看板女優である松坂慶子を起用しての映画化が決まっていく。
このあたりのいきさつはDVD付録の対談小冊子に詳しい。この映画をまだ見たことがない人には
ぜひ見てもらいたい。まさにこれぞ映画というべき最高の表現を目にすることができる。
小栗康平の最高傑作である。