もう一つ補足

結局この事件における阿南さんのや役割だけど
迫水さんは、阿南さんは、本気で抗戦なんて考えていなかったとの立場を示している
つまり、昭和帝ー鈴木貫太郎侍従長ー阿南侍従武官の時に培われた信頼関係で、鈴木総理と阿吽の腹芸で抗戦派を押さえ込んだというもの

陸軍で言えば、軍令のトップは大本営陸軍部だけど、ここはあくまで大元帥たる陛下の輔弼が役目だから、こんな時はまず動けない
陸軍参謀本部は、上に大本営がいるので実戦部隊を動かせない
つまり、軍令の次実情のトップは関東では東部軍しかない
ここが動かなければ、軍令側からはもう陸軍実戦部隊は動かせない
では軍政はどうか?
ここのトップは陸相
つまり、東部軍を抑えておいて、軍政トップの阿南さんが自決すれば、もう決起した連中は何もできなくなる
つまり、阿南さんは、15日を待たずして、死ぬことで本当の終戦処理を完璧に終わられることが出来たということ

ここの肝心な部分が井田たちの保身の歪んだ証言のせいで、ぼやけて描かれていない
映画だけ見ると、日本の敗戦を見たくないから、阿南さんがさっさと死んだみたいに描かれてしまっている