【『シベールの日曜日』について @】

セルジュ・ブールギニョン監督
ハーディ・クリューガー/パトリシア・ゴッジ主演
                            
日本の墨絵を意識したという監督のことばどおり、モノクロの映像がと
ても美しい。
施設に預けられ、父親にも逃げ去られ、みなし子となったフランソワー
ズ。
ベトナム戦争で少女を殺し、ショックから記憶喪失になってしまう主人
公。
この親と子ほども年の違う二人が出会い、いつしか日曜日の保護者面会
を利用して公園でのデートを楽しむことになる。
周囲の目は冷たく、変質者と思われ、心配した主人公の恋人の看護師は、
出勤すると見せかけて密かに公園に潜み、二人の様子を盗み見する。
主人公はナイフを取り出したので、彼女は一瞬驚くが、それは木に突き
刺し、中の精霊の声を聞くという遊びだった。記憶喪失の恋人に幼い子
どもの組み合わせは病気のためにはちょうどよいのかもしれないと思い、
安心する看護師。