【名張毒ぶどう酒事件とは】

1961年3月28日、三重県名張市葛尾の薦原地区公民館葛尾分館で、地区の農村生活改善クラブの総会が
行われ、男性12人と女性20人が出席した。この席で男性には清酒、女性にはぶどう酒が出されたが、
ぶどう酒を飲んだ女性17人が急性中毒の症状を訴え、5人が亡くなった。捜査当局は女性が飲んだぶど
う酒に原因があるとして調査した結果、ぶどう酒に農薬が混入されていることが判明した。

その後、重要参考人として男性3人を聴取する。3人のうち、1人の妻と愛人が共に被害者だったことか
ら「三角関係を一気に解消しようとした」ことが犯行の動機とみて、奥西を追及。4月3日には農薬混入
を自白したとして逮捕された。しかし、逮捕後の取り調べ中から犯行否認に転じる。