この映画、リアルタイム世代です
当時、私は劇場には足を運びませんでした
理由はあるバイク雑誌の編集後記に
『試写を見た。レースシーンではバイク関係者の罵声が漏れ、アキオの部屋のシーンではファッション肝傾斜の失笑が漏れた』
とあったのを見て、原作を何十回も読んでた私はあえて避けました
後年、テレビで見た時、大藪春彦の作品としてみなければ、まあコれもありかなと思いました
もんだおのレースシーンは、、、、
まあ、スポーツランド菅生のラップタイムを考えると、転倒したアキオが追い上げて優勝はまぁないですし、なにより転倒したシケインで再スタートしたアキオは明らかにコースをショートカットしてるのでこの時点で失格
ご丁寧にショートカットしたアキオの再スタートした場面では目の前にコースオフィシャルがたつてみているという

この映画を見て興味を持った人は、少し分量が多いのですが、ぜひ原作も読んで欲しいと思います

汗まみれで浅間山をバイクを載せたリヤカーを引いて登る北野アキオのファーストシーンから、フランスのルマンサーキット、「絶望的に長い」とレーサーに畏れられた霧のミュルサンヌストレートで北野アキオが死ぬまでは何度読んでも涙が出てきます

この作品は日本ではじめて行われたバイクレースである浅間山レースから、始まり
浜松の町工場から始まったまだまだ弱体の本田技研が、本田宗一郎の「世界に挑む!」との大英断でのぞんだマン島TTレースで世界の水準に触れ「これが世界のレベルなのか」と畏怖してコンチネンタルサーカスの厳しさに恐れおののいた話
そしてそこから、日本メーカーの奮起が始まり、わずか十年で、50ccから500ccまで全開級制覇という誰もなしたげたことのない偉業を達成するまでの栄光の歴史でもあります
主人公以外の多くのレース艦関係者、ジョン・サーティースやマイク・へィルウッドなどが実名で登場します

映画に関しては、冒頭のウオーミングアップラップの車載は見るべき価値がありますし、主人公の来ディグシーンを演じているのが、プロ中のプロ、ヤマハワークスの平忠彦なので見応えありです
因みに北野アキオのレーシングスーツはまんま平忠彦の実際のレーサで使っていたもののデザイン流用ですから、この映画後、平忠彦に、レースなんて見ないシウのファンが急増しました

ただ彼は、ルックスはまぁ、普通なんですが、す恋東北訛りの男なので、女性ファンは話をしてみて草刈正雄とのギャップに困惑したらしいですw