もともとは自意識過剰な臆病者が突如キレて
ジコマンな不良の言う「喧嘩のルール」なんて度外視の卑怯な反撃をして
「あいつおかしいから、北野の相手なんかするのはよそうぜ」
と思わせる勝ち方しか出来なかった。
その卑怯さに、露悪的な「本音」やら「なりふり構わぬ真剣さ」やらを感じて勝手に共感する者が少なからず存在し
たんなる弱い者イジメとは別の何者かだと誤解させた。
イジメられっ子の資質を人並み以上に持った者がイジメっ子の身分になり、虚勢を張って成り上がるという
陰湿でメロウなジャパニーズドリームの体現者。
たけしを深読みしたがる者がたけしから感じる哀愁やら憂鬱の正体などそんなものでしかない。