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70年代のある時期、日本を席巻したスーパーカーブームに乗って東映が作ってしまった、ある意味「迷作」です。
映画化にあたっては、設定やストーリーがだいぶ変更されているため、原作通りの展開を期待して観るとかなり裏切られます。
登場人物のキャラ設定の違いだけでも、以下のようになります(原作→映画の順)。
風吹裕矢:ニート→不真面目な勤労青年
風吹ローザ(姉):親の遺産で食ってる人→ゴーゴー喫茶経営
谷田部のオヤジさん:裕矢のパトロン→裕矢が働く整備工場の経営者
沖田:純粋な走り屋魂を持った警官→悪徳警官
極道連:パンテーラ+国産車軍団→アメ車軍団(かなりイタい)
オープニングはロータス・ヨーロッパの爆走シーン。
ヨタヨタと走るサマは、この先の展開を不安にさせるに十分です。
タイトル曲を歌っているのは、「仮面ライダー」や「およげたいやきくん」で有名な子門真人。
ねちっこく絡みつくような声で、池沢さとし作詞のダサダサの曲を熱唱。
かなり笑えます。
主人公の風吹裕矢を演じているのは、風吹真矢(笑)という俳優。
この作品以外で見たことがありませんので、すぐに消えてしまったのでしょう。
演技は素人の学芸会レベル、運転シーンは常識ではあり得ない操作ばかりです。直線なのにステアリングを激しく左右に回してみたり(スピンするぞ〜)、「さあ加速!」という場面でシフトアップしたり(普通はギアを落とすだろ)。
そもそも「風吹真矢」という芸名じたいが、この作品一本で消えますよ〜!と宣言しているようなもの。
裕矢が着ているジャンパー右袖のワッペンには、「ROTAS」と書いてあります。
「LOTUS」の間違いでは?
しかも、途中からスペルミスがしっかり直っているのが不思議。
だったら、最初から正しいスペルで書いておきなよ!と思ったのは僕だけではないはず。
原作者の池沢さとし本人が出ているシーンもあるのですが、こちらも台詞棒読み。
滑舌も悪く、ナニ喋ってるんだか良くわからなかったです。
ロッテが協賛しているらしく、劇中にロッテ製品が「これでもか!」というくらいに頻出します。
しかし、無理矢理ストーリーを捻じ曲げてまでロッテ製品が登場するものだから、製作サイドの揉み手が見えるようで気色悪いです。
冒頭、裕矢は富士スピードウェイでアイスクリーム売りのアルバイト。
バイトそっちのけでレース観戦している裕矢に、後ろから「おい!バイトのにーちゃん、見えね〜よ!」とのお叱りが。
それに対して裕矢が吐いた台詞は
「バイトがレース観て文句あっか!」
・・・お金もらって働いてるんだから、職務放棄は良くないと思いますケド。
裕矢の恋人である早瀬ミキが、裕矢にクールミントガムを差し出すシーンで吐いた台詞は:
「まぁまぁ、カッカしないで、ク〜ルで行こ!」
・・・目が点になること請け合いです。
また、この早瀬ミキちゃん、サービスカットで水着姿を披露してくれるのですが、
貧 ・・・オッ●イは何処??? 乳
この映画の存在意義は、当時なかなか目にすることができなかったスーパーカーの動画が見られたことくらいでしょう。僕は公開当時小学3年生でしたが、観終わった後の感想は不惑になった現在と変わりませんでした。つまり、ガキが観ても大したことない映画だったってこと?
そして、衝撃(笑撃?)のラストシーンは・・・
クールミントガムを噛みながら別れる2人なのでした。
もうウンザリですが、笑えます。
32年前のセールスプロモーションって、これで良かったのでしょうかねぇ・・・
1977年当時の記憶として、強烈に印象に残っていることがあります。
家に帰って親に感想を聞かれ、「つまらなかった」と答えたら鉄拳制裁を食らったことです。
正直に答えたつもりだったんだけど・・・
親にしてみれば、子供にせがまれて映画に連れて行ったのに、露骨に「つまらなかった」と言われたら、アタマにも来ますわな。(w
今にして思えば、悪いこと言っちゃったな〜と反省しています。
小3にして、「ウソも方便」という言葉を学びました。
最後に、この映画は今や観る価値がないのか?というと、そんなことはありません。
無駄に失笑したい方、最後に脱力感を味わいたい方にはピッタリの映画だと思います。
そんなニーズがあるかは不明ですが。
トラック野郎について語ろう
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910この子の名無しのお祝いに
2017/01/11(水) 11:26:10.67ID:4R/QJQqIレス数が900を超えています。1000を超えると表示できなくなるよ。