映画は、演じる人間の存在感がすべてかもしれない。
CGがメインでもない限り、俳優の存在感ひとつですべてが決まってしまう。
それは「女囚さそり」シリーズで考えるとすぐに理解できた。
梶芽衣子さんの存在感を超えられる女優はどうしてもいなかったことが、
はっきりとわかってしまう。
あと演出方法がすごい。昭和の力は偉大だ!
仮面ライダー関係者の演出方法は伊達ではないこともよくわかった。
日本映画は駄目だって合言葉のように繰り返されていたけど、
このシリーズは絶対に他の国では真似ができそうにない。
情念や怨念には黒髪と鋭い東洋人の目がよく似合う。
俺が幼稚園に通っていた頃にこのシリーズが開始されていたのか・・・・・
見たくても見られなかったリアルタイム。
昭和のすべてが詰まっているのかもしれない。
平成の映画にはない、怨念のようなものは、作り手の情念のパワーの違いか?
生臭い人間が、劣情を全開して渾身の想いを込めて残したというおどろおどろしさ、
これに何故か惹かれてしまう昭和生まれの俺。
生まれた時代の匂いに何故だか最近懐かしさを感じてしまう。