某有名私立大学へ一部上場の大手大企業の元取締役が去年の4月に教授として就任した。授業では、半分が雑談だが、会社勤めの経験が無い大学教員というものは、いかに世間知らずの専門馬鹿であるか、また大学という狭い社会では通用しても、会社社会では全く通用しない人間ばかりであるかを面白可笑しく講義している。
しかしこれが結構受けるようで、去年の学生の授業評価アンケートでは、授業の総合満足度は、5段階評価で、4.9だった。

大学当局はこの教授に対して、「本学は偏差値60半ばのAランク大学なのであるから、もっとまともな授業を行って下さい」と伝えたが、聞き入れてもらえず、それどころか逆に学生からの人気は高まる一方なので、大学側も手をこまねいている。今年の春学期の科目の予備登録では、教室に入りきれない膨大な登録希望者がいるため、
抽選などで履修制限をかけることになったようだ。秋学期も多分そうなるだろう。