研究者という仕事は、研究成果をまとめた論文によって評価されるのですが、
論文がどのような雑誌に載るのかによって、大まかに研究成果の重要性や信頼性が評価されています。

文学で言えば、初めは自費出版物やケータイ小説のような、審査がほとんどない媒体で発表し、
実力を認められると文学界や新潮などの5大文芸誌に掲載され、芥川賞や直木賞などを受賞してメジャーになっていきます。

同様に自然科学でも、どのような雑誌に論文が掲載されたかで、研究者の将来が決まってしまいます。
○○君は修士課程在籍中であるにも関わらず、国際的に著名な専門雑誌に論文が掲載されました。
このような雑誌に論文が掲載されるのは、私のウン十年の研究キャリアの中でも数回しかありません。

つまり、私の研究室の門を叩いた学生・修士課程院生・博士課程院生すべてを合わせても、
○○君は、数人の指に入る成果を博士課程へ進学する前に出してしまったのです。

私は○○君に博士課程に是非進学してもらい、研究者として大いに活躍して頂きたいと考えておりましたが、
○○君の強い希望で民間企業へと推薦をすることに致しました。
○○君の実力であれば、大企業の研究開発部門においても十分に活躍できるものと確信しておりました。

この度は・・・