希少金属使わない研磨法開発ttp://www.nhk.or.jp/lnews/kyoto/2014004742.html
レンズのような精密なガラス製品を磨く際、従来使われていた希少な金属の代わりに一般的な金属を使う新しい
方法を立命館大学の研究グループが開発し、国際的に希少金属の確保が難しくなるなか、貴重な成果として注目
を集めています。
液晶テレビやレンズなど精密なガラス製品を磨く際には希少金属のセリウムを研磨材にしていますが、90%以上を
産出する中国が輸出の規制を強めていることから日本での流通量は半分程度に減るとみられています。
立命館大学の谷泰弘教授の研究グループでは、国のプロジェクトの一環としてセリウムに代わる研磨材を検討しました。
その結果、一般的に存在するジルコニウムという金属で置き換えられることがわかりました。
ジルコニウムの粒子を樹脂のパッドにのせて磨くと、セリウムよりも効率が30%良くなり、研磨材の使用量も40%
減らすことができたということです。
こうした希少金属は産出国が偏っていることが多いために供給が不安定で、国は白金やタングステンなど8つの
希少金属をほかの物質に置き換える研究を進めています。谷教授は「希少金属をほかの物質で置き換えるめど
がついたのは初めてで、産業界にとって意味のある成果だ」と話しています。