>>985

【世界史(2016年)】
●「《英国:独立調査委員会》 ブレア元首相の「イラク戦争参戦の判断は不当だった」と議会に報告」(「BBC NEWS:2016年7月7日」)
<出典> https://www.bbc.com/japanese/36732246

「英国の『イラク戦争参戦とその後の経緯を調べる独立調査委員会(チルコット委員会)』は、7年間の調査にもとづく報告書を(2016年7月)6日発表した。
 同調査委員会(チルコット委員長)は、『2003年3月の時点ではフセイン大統領からの「切迫した脅威」はなく、国連安保理の大多数が支持していた「封じ込め政策」の継続は可能だった』と指摘。そして、政府が当時得ていた機密情報だけでは『武力行使の正当な根拠とするには不十分で、外交手段を尽くしてもいなかった』と批判した。」

*「元首相は時に揺れる声で会見」
「同報告書の発表を受けて、ブレア元首相は記者会見を行った。
 ブレア氏は、時に感情で声を揺らしながら、『イラクに英軍部隊を投入するという判断は「首相としての10年間で最も困難で重大な判断だった」と述べ、その決定の重みは「今後終生、抱え続けるものだ」と付け足した』。」
「約2時間に及ぶ記者会見でブレア氏は、「この国の軍だろうが外国の軍だろうがイラクの人たちだろうが、イラクで愛する人を失った人たちの悲しみと無念は、とても言葉にできないほど深く痛切に感じている」と述べた。
 その上で「『開戦当時の情報分析は、結果的に誤っていた』。戦後の状況は、予想をはるかに超えて敵対状況が激しく、流血にまみれて、長く続いた。(略)『我々はイラクの人たちをサダムの悪政から解放したかったのだが、その国は、代わりに宗派対立によるテロリズムに苦しむようになってしまった』」と認めた。
 さらに「こうしたことのすべてについて私は、皆さんが決して味わうことも信じることもない、とてつもない悲しみと無念と謝罪の気持ちを表したい」とブレア氏は述べた。」

<English Version>
"Chilcot report: Tony Blair's Iraq War case not justified" (BBC NEWS, 6 July, 2016)
(URL) https://www.bbc.com/news/uk-politics-36712735